「ハンバーグ~~ハンバーグ~~」
そう口ずさみながら隣を歩いているのは鬼の少女。名前は百鬼あやめ。今はホロライブに所属しているタレントの一人。そして僕が担当しているタレントの一人でもある。
今は百鬼さんと一緒に昼食を食べに行くところだ。なぜ、一緒に食べに行く事になったかと言うと前に百鬼さんがスタジオでの収録があってその時に次の打ち合わせの日は『余と一緒に食事にいかんか?』と言われたからだ。タレントとの信頼関係があってこそマネージャーも勤まるので、こういうことも大事なのだ。
「着きましたよ」
僕たちの目の前にはオシャレな建物が立っている。
「ここなのか?」
「うん。ここのハンバーグはほっぺたが落ちるほどの美味しさなんだよ。百鬼さんはハンバーグが好きでしたよね」
「うん!余はハンバーグが大好きだぞ!」
とても良い笑顔をしながら百鬼さんは答えてくれた。その笑顔は子供のような無邪気な笑顔。
「それでは入りますか」
「うむ!」
店内は洋風にような造りになっていてオシャレ。僕は何度か入ったことはあるから新鮮味はないが、百鬼さんは全てが新鮮なようで辺りを見渡している。
それから案内されて『ハンバーグ』を注文し、十五分ぐらい待っていると料理が運ばれてきた。運ばれてきた料理を見て、百鬼さんは目を輝かせていた。そしてハンバーグを切り、口に運んだ。
「おいしい!」
「そうですか。それは良かったです」
「マネージャーは本当に頼まなくて良かったのか?もし、食べたいなら余のハンバーグを分けてあげてもいいんだぞ?」
僕が百鬼さんのことをずっと見ていたからそれを見て、百鬼さんは僕がハンバーグを食べたくて見ていると思ったのかも。
「僕は美味しそうに食べている、百鬼さんを眺めているだけでお腹一杯ですよ。それに元々、お腹は減っていませんし」
元々、小食な方で食事は簡単に済ませてしまう。だから今日も百鬼さんとの打ち合わせの前にコンビニで買った『おにぎり』を一つ食べてしまった。だから全然お腹が減っていない。
「…ほんとうにか?余の前で遠慮しなくていいんだぞ。余は知ってるんだ。マネージャーがいつも夜遅くまでずっと余のために頑張ってくれていることを。だから、今日ぐらいはゆっくり食事をしてほしい…」
「ありがとう。でも、本当に大丈夫なんだ。打ち合わせの前におにぎりを一つ食べてしまったんです」
「…そうなのか…」
明らかにさっきよりも落ち込んでいるのが見ているだけでも分かる。
僕が食べないってそんなに落ち込むことなの。僕としては百鬼さんが美味しそうに食べてくれればそれで良かったんだけど。
「余はマネージャーと一緒に食べたい……」
「わ、わかった。それじゃあ、百鬼さんのハンバーグを一切れだけ分けてくれないか?」
「うん!…マネージャー、これぐらいで」
僕は百鬼さんから一切れを貰ってすぐに口に運んだ。
「どうだマネージャー、美味しいか!?」
僕が食べている様子を百鬼さんはじーっと見ている。食べている、こっちが恥ずかしくなっちゃう。
「うん、とっても美味しいよ」
「そうか!それじゃあ、もう一切れ食べるか?」
「いや、もういいよ。それは百鬼さんの分だしね」
それから百鬼さんは何だかなんだ言って四分の一ぐらいのハンバーグを食べることになった。もしかして、百鬼さんにはちょっとハンバーグが大きかったのかな。
でも、このお店に連れてきてよかったですね。また、百鬼さんがよければ食事に行きたいですね。百鬼さんがハンバーグを食べている時の顔は飽きませんからね。
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