すいちゃんにとってキミは大切な人。何か出会った頃から普通の人間と違う感じはしてたんだよね。そして会っていくうちに少しずつ惹かれて行った。
でも、すいちゃんはキミの気持ちは分からない。正直な人間の鏡のような人だったよね。あの純粋でピュアな瞳で見つめられると嘘が付けなかった。そして何よりキミがすいちゃんの隣に居ると心地よかった。
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「何で…キミは……私なんかのために!」
ここは病院のある一部屋、目の前には変わり果てた姿のキミがいる。普段の優しい笑みをしている姿をもう見る事は出来ない。
今日、私とキミは二人で出掛けていた。出掛けると言ってもショッピングをしたり一緒に食事を食べたり、いわゆる普通の恋人のデート。そして今日のデートはキミが誘ってくれた。キミがどんなことを思って私を誘ってくれたのかは分からないけど、普段はすいちゃんの方から誘うからキミの方から誘ってくれるだけで嬉しかった。
そして出掛ける当日の今日は待ち合わせの時間よりも一時間も早く来てしまった。本当に自分はどんだけ楽しみにしているんだよと心の中で呟くほど。
事件は買い物も食事も全て終わって帰っている時に起こった。本当は直線のルートを行けばすぐに駅に着いたのに私がもう少し話したかったから遠回りのルートにした。
多分、キミは気付いていたけどあえて口にすることはなかった。だけど私はそのルートを選んでしまったが故に事故は起こった。交差点を渡りながらキミと話していると…乗用車が凄い勢いで交差点に突っ込んできた。あのままだったら私は確実に死んでいた。
では何で死ななかったのかと言うとそれはキミが私を突き飛ばしてくれたから。だけどそのせいでキミは死んでしまった。私は押された瞬間は何が起こったのか理解できなかった。だけどその後に大きな音がして振り返るとそこには…嫌でも現実を理解しろと言われているような光景が広がっていた。さっきまで普通に話していたキミが血を流しながら倒れていた。
私は現実を理解してすぐに駆け寄った。キミの体は全身から血が溢れ出ている。
警察が私のところに事情を聞きに来た。警察も私がキミの近くから離れないのを分かってから、手短に聴取を済ませた。そこで警察らしき女性が私のところに来て…一つの小さな箱を大切そうに渡してきた。
「これは……彼があなたへの想いを形にしたもの」
箱を開けてみるとそこには輝きを放つ宝石があった。
私に言いたいことだけ言って去っていく。私はキミに言いたくても言えなかった言葉をキミは簡単は言うよね。
私も自分の気持ちを言わないと………。
「…すいちゃんも……き、きみのこと……だいすき…だよ………」
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