まつりからキミが離れている時は不安に駆られない。一緒に住んでいる時はキミのことをずっと見れるから。でも、キミは仕事に行っちゃう。まつりも色々と配信の準備とかをしなくちゃいけなかったり、事務所で打ち合わせとかがあったりするから一緒に居られなくなる時はある。
キミにはずっとまつりの側に居て欲しい。
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僕はため息を吐いてから玄関を開いた。するとすぐそこに仁王立ちでまつりさんが立っていた。
「ねぇ、今日はどうしたの?」
「ごめん、どうしても上司のお誘いを断れなくて…」
すると、まつりさんは急に抱き着いて来てスーツの匂いを嗅ぎ始めた。誰かに自分の匂いを嗅がれているというのはいつまで経っても慣れない。
「ねぇ…もしかしてその場には『女』も居たの?」
「う、うん。上司が誘った女の子が数人」
「そいつらに変なことをされたんじゃない?」
「変なことなんてされていないよ。少し話はしたけど別に疚しいことをしていないよ」
「本当にそう?」
「そ、そうだよ……。本当に何もされてないよ」
「それにしてはキミのスーツに香水の匂いが染みついてるよ。ここまで染みつくなんてかなり密着しないと絶対にないとまつりは思うけど」
まつりさんの目からはハイライトが無くなっていた。体中に寒気がしたのは気のせいだと信じたい。
「…ううん。疚しいことはないですよ。隣の席が女の人で酔っちゃって寄っかかったりしていたのでその時に匂いが付いちゃったんじゃないですかね」
「本当に?」
「本当ですよ。まつりさんにウソを付きませんから」
明らかにまつりさんは僕のことを疑っている。でも本当に疚しいことは何もしていない。まつりさんのような素敵な人がいるのに他の女性に現を抜かすような真似はしない。
すると夏色さんは百八十度回転して僕から顔が見えないようにした。十秒もしない内にまた僕に顔を見せてくれたがその時はいつものまつりさんに戻っていた。目もハイライトが無くなった感じではなく、いつもの輝いている目。
「明日は仕事を休んでくれるよね?」
急にそんなことを言われるとは思ってもいなかったのですぐに反応できなかった。
「…え…………」
「休んでくれるよね…?」
「あ、はい。分かりましたよ。でも、まつりさんの方は大丈夫なのですか?」
「うん。明日は収録も何もないし」
「そうですか…」
「これからキミに付けられた臭いを全てまつりの匂いで塗りつぶすよ。キミがまつり以外の女のところに絶対にいかないように」
「……お手柔らかにお願いしますよ」
「だ~め…まつりはどんどん攻めていく。キミが嫌だと言ったとしてもまつりは止めないから」
それから僕は寝室に連れていかれて……色々なことをされたのだった。
続きを書いて欲しい話がある?
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ある
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ない