僕とぼたんさんの生活リズムは違う。だから一緒の時間に寝れることはほとんどない。僕も普通に仕事をしているから
日差しの所為というべきか…お陰というべきか、僕は少しずつ意識がはっきりとしてくる。そして完全に意識がはっきりして時間を確認すると…いつも通り『6時50分』を時計は指していた。
起き上って用意しようかなぁと思った瞬間に違和感に気付いた。いや、起きた瞬間から分かってはいたけど…見て見ぬ振りをしていたのかもしれない。
隣に視線を移すと…獅白さんが僕に抱き着いている。それも腕だけじゃなくて足まで全て絡みついている。起き上がろうとしても起き上がれない。
仕事なので…さすがに起きない訳にはいかない。でも、さすがにぐっすり眠っている、ぼたんさんを起こすのは忍びない。それに多分、昨日もかなり遅くまで配信をしていたはずだし。自力でぼたんさんの抱き着きから脱がれる術はない。
「ぼたんさん、起きてすぐで悪いんですが、解放してくれませんか?」
「いやだぁ~」
「…お仕事行ってくるので」
「だぁめぇ~」
「え…今日はなるべく早く帰って来れるように心掛けるので離してくれませんか?」
「はなさない」
全然、ぼたんさんが解放してくれる感じがしない。
「ど、どうしても離してくれませんか?」
「うん…」
すると今度は急にぼたんさんが体勢を変えて、僕に馬乗りになってきた。急なことに僕も全然反応できないまんまに…この状態に持ち込まれてしまった。
「ねぇ…キミはあたしに力じゃ勝てないよね」
「え、ど、どういう…」
「あたしはキミと一緒がいい。いつもあたしが目覚めない内に仕事に行っちゃうけど、今日は行かせないためにキミに抱き着いて寝たの。もうキミの力は知っているから。キミの力だけじゃ抜け出せない事も」
「で、でも…しごとが」
「今日はどんなことがあっても絶対に離さないよ。あたしはキミと過ごしたいから」
そんなことを言われても…さすがに…。でも、ぼたんさんの目を見れば離してくれそうにないのはすぐにわかる。
「離してくれませんか?」
「絶対に離さないよ。それにそろそろ襲っていい?」
「お、おそっていい!!?」
「うん!最近、キミは全然、あたしに構っていなかったからすっごく溜まってるの。昨日だって本当は寝ているキミを襲うとしたもん。でも、さすがにそれはまずいかなぁと思って思い留まったんだよ」
ぼたんさんの目はマジだ。肉食動物が草食動物を襲う時の目と同じ気がするのは気の所為かな。僕の力だけでここから抜け出すのは不可能。
そして僕はぼたんさんに体を任せることにした。これ以上、抵抗したとしても力の無駄遣いですし。会社には休みの連絡を入れておかないと…。
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