ホロメン×オリ主   作:主義

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『後輩』雪花ラミィ

「せんぱ~い」

 

 

「またキミか…」

 

 

「は~~い、らみぃでぇすぅ~」

 

顔がちょっと赤くて……足元がおぼつかない。お酒を飲んだ人と同じ感じがする。だけど、学校でなんで酔っ払いみたいになるのかという疑問が湧いて来るけど、雪花さんが握っているものを見てすぐに理解した。

 

 

「ウィスキーボンボン…」

 

少量のアルコールが入っているけど別に高校生が食べたところで法的には引っかからない。だけど、アルコールが入っているということは酔ってしまうことがないとは言えない。そしてその結果として今の雪花さんが完成したということか。

 

 

「大丈夫ですか…ってだめだな」

 

 

「だ、だぅじょうぶい…」

 

明らかにもうだめだ。保健室にでも連れて行ってあげた方がいい。

 

 

「それじゃあ、保健室に行くよ」

 

 

「やぁだぁ~~~」

 

 

「やだじゃないよ。足元だっておぼつかないですし、ほっとくと何をするか分からないしな」

 

 

「やだぁ……」

 

僕は雪花さんの肩を担いで保健室へと足を進めた。周りからは少し変な目で見られたけど、それは仕方ない。

 

 

 

 

 

 

保健室に保健室の先生はいなかったが、僕にも次の授業があるためにあんまりここに長居をするつもりはないのいでベッドに寝かせた。

 

「それで今日はここで大人しく寝てるといい」

 

 

「…いっちゃうの?」

 

 

「それは行きますよ。次の授業があるので」

 

 

「え~~いがないでよぉ~」

 

すると僕の服の袖を掴んできた。

 

 

「放してください。僕は次の授業に行かないといけないんで」

 

雪花さんは全然、放す気が無くて逆にどんどん握る力も強くなっていっている気がした。このままじゃ次の授業に間に合わなくなる。さすがにこれ以上は付き合っていられないと思って力づくで逃げようとした瞬間にチャイムが鳴った。

 

 

「…せんぱい、ちこくですね…」

 

 

「誰の所為だと思っているの?」

 

 

「らみぃ?」

 

 

「なんで疑問形なんですか。確実に雪花さんの所為ですよ。それ以外にない」

 

今から急いだとしても『遅刻』は確定。もうこれなら雪花さんが満足するまで付き合ってから教室に戻るか。それにそうでもしないと何をしでかすか分かったものではない。今の雪花さんは完全に酔っているから何をしてもおかしくない状況。もし、雪花さんが急に泣き出して「僕に泣かされた」みたいなことを言われたら色々と面倒なことになるし。

 

 

「…らみぃにかまってぇ~」

 

 

「はぁ、何をすればいいんですか?」

 

 

「う~んとねぇ……てにぎって」

 

すると雪花さんは僕に向けて片手を差し出してきた。握れと言わんばかりに…いつもの僕であればそんなことは無視するが、今はもう急ぐ必要もなくなったしな。

 

 

「これでいいのか?」

 

 

「うん。らみぃはごきげんです」

 

 

「そうか。こんなことでご機嫌になってくれるなら」

 

自分は誰かに手を握られたからと言って『ご機嫌』になることはないな。物心つく前であれば母親や父親に手を握られるだけで笑顔になることもあったかもしれないが、もうこの年になるとそんなこともない。

 

 

「らみぃのてはどうですかぁ~?」

 

 

「どうって?」

 

 

「かんそうはないんですか~~?」

 

 

「感想って言われてもな。別に普通の手じゃないか。だけど、強いてあげるとすればさすが女性の手ですね。細いですし、本気で握れてしまえば折れてしまうようなか弱い手ぐらいか」

 

 

「たしかに…せんぱいのては…ごつごつしてる」

 

 

「確かにな。お前の手とは本当に正反対だ。幻滅したか?」

 

 

「ううん。らみぃはせんぱいのて、すきだよぉ~」

 

 

「…ありがとうと言っておく」

 

 

「もっとてれていいんですよぉ~」

 

 

「照れてないよ。手を褒められたことはないからどういう反応をすればいいのか分からなかっただけだ」

 

まず、手を褒められるなんて普通はあんまりないのではないだろうか。容姿や学力を褒められることはあっても。

 

 

「ねぇ…せんぱい」

 

 

「なんだ?」

 

 

「せんぱい…ってらみぃのことどうおもう?」

 

 

「どう思うとは?」

 

 

「い、いせい……として」

 

 

「ただの面倒事を押し付けて来る後輩だな。本当にお前と話すようになってからお前のお世話でこっちは手一派だ」

 

元々、自分のことだけをしておけば良かったのにこいつの所為でこいつのことも気に駆けなくちゃいけないなんて本当に疲れる。

 

 

「でも…まあ、異性としては魅力的だとは思うぞ」

 

 

「…え、ええ…」

 

 

「なんだよ。その驚いた顔は?」

 

 

「だ、だって…ラミィを魅力的な女性って!!!」

 

 

「そうは思うからな」

 

 

「ラミィは驚き過ぎて酔いが吹き飛んじゃったよ。まさか先輩がラミィのことをそんな風に考えていたなんて」

 

 

「…そうか。それならオレは戻るか。酔いが醒めたなら大丈夫だろう」

 

オレが帰ろうとするとまたこいつは服の袖を掴んでくる。そして今は酔いが醒めているのでさっきよりも力が強くなっている気がする。

 

 

「ま、まってよ!!!」

 

 

「まだ、だめなのか?」

 

 

「も~~授業が終わるまでずっとラミィといようよ~」

 

 

「…はぁ…それとキミって酔っている時も酔っていない時もあんまり変わらないな」

 

 

「そうかな?」

 

 

「そうだよ……もう付き合うしかないな」

 

それからも雪花さんに付き合って保健室に居ると…保健室の先生が帰ってきて変な誤解をされたりと色々と面倒だった。

 

 

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