先ずは此方の物語を手に取って頂き、大変嬉しく思っております。
今作が初の投稿作品となる為、中々に拙い文となってしまう事が多々あると思われますが、どうか一つ、暖かい目で見守って頂ければ幸いです。
それでは、どうぞ。
どの時代、どの世界に於いても、願いや望みというものは常に、人の中に渦巻いている。
綺麗になりたい。人から注目されたい。生活を豊かにしたい。強くなりたい。幸福になりたい。
世界を救ってみたい。世界を支配してみたい。
不老になりたい。永遠に生き続けたい。
日常に於いて多くの人が抱くであろう、ごく普通の望みから、正しく奇跡と称される様な現実離れした願いまで、実に数多くの願望が存在する。
嗚呼、人の数だけそれが存在すると言っても過言では無いだろう。何せ人間という生き物は、生きているだけで数多の願いを抱き続けて進むのだから。
しかし中には、どう足掻いても人の力では叶える事の出来ないモノも存在する。それが前述した、"奇跡"に該当する願いだ。
さて、では実際にその様な願いを抱いた者は、果たしてどうするだろう。この場合に於いては二つのパターンが存在する。
ひとつは願いを諦め、普段通りの生活を送る者。
もうひとつは願いを諦めず、どうにかしてそれを叶えようと尽力する者。
これより語るは後者の方。人の身だけでは到底成し得ぬ大願を叶えるべく力を尽くす者達と、その中に混在したイレギュラーが紡ぐ物語。その
奇跡を探す者が居た。
希望を求める者が居た。
己が願望を懸ける者が居た。
彼等は皆、それぞれが望む結末に至る事の出来る一つの手段を求め、万能の願望器を用いた儀式へ身を投じる。
しかしその中に、一人の異端者が存在していた。
異端者が望んだのは、未来永劫変わらぬ平凡な日常。
奇跡に縋る程の願望は無く、これといって追い求める何かがある訳でも無い。
朝に目を覚まし、日の出ている内は気の合う友人との時間を楽しみ、夜は月明かりの差す下で、何事も無く訪れるであろう明日を迎える為に眠る。
そんな日常。変わり映えが無く、それでいて代替の効かない穏やかな日々。それさえあれば自分は満足だ、満ち足りているのだと異端者は云う。
故に望まなかった。誰しもが一度は夢に見た永遠を。
──否。望んだ事はあったが、同時にそれが叶わぬ事は知っていたし、叶うとしても求める事は無かった。
何気なく過ぎ去っていくこの刹那の時ですら、尊く美しいものだと考えているから。
故に永遠を拒んだ。それを成せる方法を拒んだ。それを実現しようとする者達を拒んだ。
故に異端者は立ち向かう。
かつて、此処とは異なる並行世界にて行われたとされる、万能の願望器を巡る戦い──『聖杯戦争』では無く、万能の願望器を用いて、7人の魔術師が一つの大願を成就させるべく行われる儀式──『聖杯典礼』を阻止する為に。
さぁ、幕は切って落とされた。
彼/彼女達の物語を始めよう。
時は2018年。日本のとある地方都市にて、新たな
ここまで読んで頂き、有難うございます。
取り敢えずプロローグという事で短めにはなりましたが、次に投稿する第一話より、本格的に物語がスタートします。主要なキャラクターもそこから少しずつ出していきます。
世界観ですが、本文の最後に綴った通り、2018年の日本が舞台となっています。地方都市は、staynightでお馴染みの冬木市とはまた違った場所にする予定です。
完全な並行世界である為、原作の様に汚染された大聖杯なんかが出て来る事はありません。普通に綺麗な聖杯です。
という訳で改めて、読んで頂き有難うございました。
リアルの都合上、不定期の投稿となってしまいますが、少しずつ書き進めて行くつもりですので、どうか宜しくお願い致します。