たった1つの笑顔   作:粗茶Returnees

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ドレスローザ 愛と情熱とおもちゃ⑨

 

 夢を見た。

 かつてあった日々。もう二度と手に入らない日々。

 ただ普通であれた光景。落とすしかなかった光景。

 

 それは今も心に刻まれている。それを奪う能力を何年間も振るい続けておきながら、自分のものだけは残っていた。

 自分のことながら理不尽な能力だとは思っている。自分だけは特別扱い。

 悪魔の実の能力なんて、程度の差があれどれも同じことだけど。

 けれど悪魔の実が共通してできないことは、やり直すこと。すべてをリセットすることなんてできない。時間は戻らない。

 

 何をどうすればよかったのだろう。

 どこから道は違えていたんだろう。

 そんな悩みの答えなんて、分かりきっていた。

 

 初めから決まっていた。

 私たちは、どうあってもいずれ分かたれる運命にあった。

 

 彼とともに在る。 

 手を繋げられる距離。

 その星の下に生まれたのは、私たちじゃなかった。

 ただ、それだけのことだったんだ。

 

 

 

 

 

「ギャアアアアア!!」

 

「ん? きゃああああ!? 長鼻ぁ!!」

 

「ぶへらっ!」

 

「ウソランドー!」

「いけない! シュガーが目覚めたれす!」

「拘束するれす!」

 

「……好きにしなさい。この局面で今さらどうこうするつもりはないわ」

 

「本当れすか?」

 

「本当よ」

 

「ならいいんれす。でもウソランドからは離れるのれす!」

 

「その長鼻を私に向けなければいいのよ」

 

 相変わらずの信じやすさに、その場にいた者たちが軽くショックを受ける。

 シュガーはそれを気にもせず、鳥カゴとピーカによって作られた新たな王の台地を静かに見つめた。

 

「おれの長鼻は生まれつきなんだが……」

 

「こっち見んなぁ!!」

 

「ごめんなさぁい!!」

 

「シュガーさん体調はどう?」

 

「長鼻のせいで気分が最悪なことを除けば大丈夫」

 

 ウタはモネからシュガーのことを任されている。被害を受けたこの国の者たちからしたら、ドフラミンゴの次点でシュガーへの恨みが大きいことだろう。

 しかし王族が何も言わずに見ているのだ。リク王たちを心のよりべとしている国民たちも、気持ちを抑えて様子を見ている。

 

「ベルナートと行動をともにしてるのよね」

 

「そうだよ。シュガーさんもベルナートと旅したことあるんだよね?」

 

「ええ。……長いようで短い休暇だった」

 

 一度だけドレスローザを出て、モネとベルナートと旅をした。

 日数で考えれば、長い休暇だった。体感的には短な休暇だった。

 シュガーの心にも、その日々は刻まれている。

 

「姉さんは? 私がここにいるってことは、姉さんがいたはずよね」

 

「モネは……たぶんベルナートのとこに……」

 

「……そう。結局、そうなってしまうのね」

 

 

 

 

 

 ルフィが引き出した奥の手。ギア4による猛撃は確実にドフラミンゴを追い詰めていた。巨大な猛獣すら一撃で仕留めるその攻撃を受けたドフラミンゴは、王宮のある台地に吹き飛ばされるもまだ倒れない。

 ローに体の内側をやられようとも、糸で内側を補強。治療ではないが、十全に動けるだけの応急処置。

 逆に言えばそこまで追い詰めることができているのだが、最後のひと押しが足りていなかった。

 ルフィは覇気を消耗し過ぎて一時的にダウン。再起までには10分かかる。

 

「フッフッフッフ! お前とも決着をつけるべきだなァ、ベルナート?」

 

 ルフィとローが動けない今、ドフラミンゴと相対しているのはベルナートだった。

 サボの動向も把握して、バージェスの足止めはヤマトに任せた。サボが参戦すれば盤石だ。

 ウタのことも心配しなくていい。

 完全に目の前のことに集中できる。

 

「宣戦布告したからにはな。終わらせるさ」

 

「天喰いのお前とはこうなる宿命だったわけだ」

 

「お前みたいな奴じゃ腹壊すだけだろ、天夜叉」

 

「フッフッフ。いやァ、そういうことじゃない。おれも天竜人だって話だ」

 

 刃が防がれる音だけが響く。

 瞬時に飛ばしたベルナートの斬撃を、ドフラミンゴが糸で防御した音だ。

 

「お前がどこの誰だろうとどうでもいい。邪魔だから消えてもらう」

 

()()()()()()()()()()()()

 

 上空から降り注ぐ糸を前進することで回避。下段から振り上げられる刀を踏みつけたドフラミンゴは、そのまま宙へと浮き上がって距離を取る。

 建物すら貫く超過鞭糸(オーバーヒート)を放つも、それはベルナートが正面から切り裂いた、

 

「お前がうちに入る選択肢もあった。モネとシュガーに免じてな。それを拒み、守りたいものを苦しませる道を選んだのはお前自身だ」

 

「反吐が出る選択肢だ。受諾する理由なんぞなかった」

 

「おれはこの世界をブッ壊せればそれでいい。あの時のお前とは、目的が一致していた」

 

「恨みと妬みだけの男が何を言う。壊したい? 嘘つけ。なら革命軍も視野に入ってただろ。そうしないのは、()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 今の世界をひっくり返そうと、世界貴族たちを標的にしている革命軍は、この世界を破壊しようとしているとも取れる。

 もっとも、革命軍を名乗っているのだから彼らは破壊者ではない。変革者だ。

 

「昔会った時から確信はしていた。オレとお前は相容れない。ドンキホーテ・ドフラミンゴ。他人を虐げるお前を、オレは許容できない」

 

 弾丸と化して飛来する糸をすべて迎撃。続けざまに放った螺旋の斬撃はふわりと躱された。空中にいようとも、糸で自在に動かれる。

 悠々と着地したドフラミンゴは、周囲の建物にまで能力の影響を伸ばした。悪魔の実の能力、その覚醒によるものだ。超人(パラミシア)系は周囲までも支配下における。

 糸へと変化した元建物が左右からベルナートに襲いかかる。4つの束を最高速で潜り抜けた。周囲を支配下に置かれたことで、最高速を維持して立体的に動くのは難しい。

 そこであえて直線に動き、ドフラミンゴの横を通り抜けながら刃を走らせた。

 

「ぐッ……」

 

 苦悶の声はどちらからも漏れた。

 ドフラミンゴは斬られた腹部を抑え、自分の後方で脚から血を流すベルナートに振り返った。

 この交差、ドフラミンゴはベルナートの速度に追いついていなかった。だが、仕掛けは施していた。

 ベルナートの速度に糸が追いつかないのなら、迎撃用を潜ませておけばいい。2段構えのその戦術は、負傷を代償にベルナートの足を確に捉えた。

 ローとルフィに有効打を叩き込まれたドフラミンゴに、もう慢心はない。2人よりも厄介だと評価していたからこそ、無傷で倒せるとは考えていない。

 

「麦わらとローの同盟に、お前は関係ないよなァベルナート」

 

「海賊じゃないからな。お前の支配を消せたらそれでいい」

 

「フッフッフ。国を壊すか。他でもないお前が」

 

「真っ最中なのはお前だろ」

 

 現在進行系で鳥カゴで破壊しているのだから。

 

「それに、この国は立ち上がれる。リク王の声に応えていたんだからな」

 

 脚を負傷したが問題なく走れる。斬りながら避けようとしていたおかげだ。

 刀を構え直したベルナートの前に、ドフラミンゴとの間に入るように雪が舞い降りた。

 新緑の色をした長い髪をなびかせ、鋭い視線をベルナートに向ける。

 

「モネ……」

 

「今さら何のつもりだモネ」

 

「私の責務を果たしにきました」

 

 兎形の雪玉を作り、それをベルナートに飛ばす。

 モネの姿を見たベルナートは、泣きそうな顔を浮かべていたが、それもすぐに堪えた。モネがなぜ来たのか。その意志を尊重するために。

 敵だと無理矢理にでも切り替えたベルナートに、モネの攻撃は当たらない。見聞色による察知で最小限の動きでやり過ごし、すぐに終わらせようと距離を瞬時に詰める。

 モネとベルナートでは地力に差があり過ぎる。決着は簡単につく。

 普通に考えればそのはずだった。

 

「ウッ……!」

 

 ベルナートは心の底からモネを敵だと思うことはできない。それ故に、最小の傷でモネを戦闘不能に陥らせようと考えた。

 しかしそれはモネに読まれている。どう仕掛けてくるのか、親しいからこそ読み取られ、氷の刃に変えた腕で威力を減衰させられた。

 

「失望させないで」

 

「……!」

 

 体を雪に変え、ベルナートの背後に回ったモネは、鋭い牙を形成し肩を噛み砕こうとする。

 感情を殺すように歯を噛みしめたベルナートが、後ろを見向きもせずに肘でモネの鳩尾を捉えた。

 モネは自然(ロギア)系の能力者だが、覇気を使われてることで実体を捉えられている。怯んだモネへの追撃で意識を奪おうとするも、()()()()()()()でベルナートはナイフで胸を刺された。

 

「ぇ……」

 

 驚いているのはモネの方だった。

 自分の意思に反する動きだったのもそうだろう。誰の仕業かは考えるまでもない。

 それよりもモネに衝撃を与えたのは、ベルナートが反応しなかったことだ。

 予知もできていたはずなのに、なぜ避けもせずに受け入れたのか。

 困惑しているモネの手首をベルナートが掴み、ナイフを動かさないように固定。反対の手をモネの首に回すと、引き寄せてその唇を塞いだ。

 

「っ!?」

 

 目を見開き、真っ赤に顔を染めるモネを手繰り寄せる。

 混乱のあまり呼吸も忘れたモネは、しばらくして口が離れると大きく肩で呼吸する。

 

「なっ……! ベル……、なん!?」

 

 フランキーとセニョール・ピンクがいれば、「悪酔いしそうだ」と口を揃えたことだろう。キス1つでたじろぐ工場長と、想いを寄せる相手とのキスをしたモネでは前提条件が大きく異なるが。

 対してベルナートはというと、落ち着きを見せていた。その内心を知る由もないが、少なくともそう振る舞っていた。

 

「ごめん、モネ」

 

「……!」

 

 短な謝罪の言葉。

 いつもなら汲み取れたであろうその真意を、冷静さを失ったモネには伝わらない。それでもあとで分かるだろうと信じ、ベルナートはモネの意識を刈り取る。

 

「フッフッフッフ。随分と情熱的じゃないかベルナート。愛した女のナイフは受け入れるか」

 

「おかげで未練もなくなったよ」

 

「ほう?」

 

「オレには資格がないと思っていた。国を守れない男が、大切な人の笑顔1つ守れないオレが、使っていいわけがないと考えてた。けど、隣に寄り添ってくれる相棒(パートナー)がいるから。笑顔でいてほしい人がいるから。理由づけて逃げ回るのはもうやめた」

 

 ナイフを抜き取ったベルナートが、それを握って粉砕する。破片は投げ捨て、拳を構える。

 次の瞬間、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「ッ!? ……何しやがったあの若造!」

 

「打撃を飛ばしただけだよ。斬撃だって飛ばせるんだ。それぐらいできる」

 

「……図に乗るな!」

 

 頭上から振り下ろされた刃を、ドフラミンゴは横へと回避。振り下ろされた刃は大地を割って長い亀裂を生じさせた。

 明らかにベルナートの攻撃の威力が上がっている。

 

「覇王色か」

 

「親友が使い手なんでね。やり方だって覚える」

 

 さっきの打撃も、ヤマトの鳴鏑を参考にして実演した攻撃だ。

 自身の攻撃手段に、覇王色を纏わせることをベルナートはすでに修得している。元を辿れば、シャンクスから教わっていたものだ。

 

 ただドフラミンゴを倒す。そのことだけを考えているベルナートの猛追は、ドフラミンゴの限界へと追い詰めていく。

 必要なら世界だって相手取ると決めているベルナートは、未だにその実力を伸ばしている。

 世界最強の剣豪であるミホークが、稽古の際に本気を出す程の実力は元々持っていたのだ。覇王色を解禁したことでベルナートの攻撃力は増している。

 戦闘力よりも地位に重きを置いていたドフラミンゴが押されるのも無理はない。

 

「これでチェックメイトだ。ドフラミンゴ」

 

 コロシアムの名実況者ギャッツ。

 彼がこの状況下で始めた実況により、国中の誰もが最終戦の状況を把握している。

 国中の誰もが、その男の復活を心待ちにしている。

 最悪の世代の1人。超新星の男麦わらのルフィを。

 そのカウントダウンはベルナートとドフラミンゴの耳に届いている。ルフィの位置をベルナートは把握している。

 

「実に不愉快だ。お前も麦わらもローも、おれの手で消す!」

 

「結局共闘になったな」

 

「16発の聖なる凶弾! 神誅殺(ゴッドスレッド)!」

 

「とどめは譲るぞ。月花龍!」

 

 放たれた16発の強靭な糸。最低限の負傷には目を瞑り、穿かれることには見向きもせず、射程にまで詰めたベルナートが下段から刀を振りぬく。

 直接触れることはなく、しかしその斬撃はドフラミンゴを捉えてその体を上空に飛ばしている。その上では復活したルフィが、一発KO宣言を実現させるために大技を構えていた。

 

「おれが倒すって言ったのによォ! ゴムゴムの! 大猿王銃(キングコングガン)!!」

 

 ベルナートからルフィへのパス。ベルナートがタイミングを合わせたがために、ドフラミンゴは一切の防御が間に合わなかった。

 ルフィのその大技により、とうとうドフラミンゴが限界に到達。その敗北を知らせるように、国を覆っていた鳥カゴが静かに消えるのだった。

 

 

 

 

 

 

 夢を見た。

 かつて過ごした青く甘い日々の夢を。

 それは決して想像もしていなかった日々。過ごせるだなんて思いもしなかった。自分には縁のないものだと思っていた光景。

 それを過ごした長くも短い時間を、間違いなく幸せな時間だったと断言できる。

 甘酸っぱく、恥ずかしく、なによりも愛おしい。

 

 ああ、そうだ。愛していたんだ。

 小さな家族のあの時間と空間を。

 言葉じゃ表せないほどに、幸せだったんだ。

 

 

 

 

 

 

「だからベルナート。もういいの」

 

「よくない!!」

 

 鳥カゴの消滅後。何が起きるかと言えば海軍による事後処理だ。

 藤虎の指示によりドンキホーテファミリーと戦わなかった海軍だが、遂行しないといけない仕事もある。それは、ドンキホーテファミリーの身柄の拘束及び監獄への投獄である。

 それは当然モネにも及ぶのだが、ベルナートがそれを妨げている。

 一切の遠慮をやめたベルナートは、容赦なく覇王色による威圧を実行。階級の低い海兵たちは意識を持って行かれ、耐えることができた者はベルナートとの戦闘を余儀なくされている。

 

「私は捕まる理由がある。受けるべき罰がある」

 

()()……!」

 

「……ベルナート……?」

 

 説得しようとするモネの耳に届いたのは、子どものような言葉だった。

 

「また一緒に旅だってしたい。またいっぱい話したい。デートだってしてない。……いなくならないでくれ……モネ」

 

「……」

 

 もはや願望だった。そこには理屈も筋もない。ベルナートの素直な思いだけがある。モネ相手だからこそ見せる姿。未熟な1面。

 その気持ちがありがたかった。叶うのなら、そうしたいものだった。けれどそれは理にあっていない。

 ベルナートとまた同じ船に乗る選択肢もある。それを選ばないのは、モネの中で引っかかりがあるから。ファミリーを裏切ったわけじゃないから、自分だけそこから逃れるなど選べない。

 説得しないといけない。愛おしい相手に、永久になるであろう別れを受け入れろと。

 

「騒ぎを聞いて来てみれば。……これは天喰いの、お前さんの仕業だね?」

 

「藤虎……」

 

「この国を支配したドンキホーテファミリーは拘束させてもらいやす。その邪魔をするのなら、国民の方々に申し訳ないですが再戦だ」

 

「大将だろうと譲れないな」

 

「ベルナート!」

 

「……双方武器を納めてもらおうか」

 

「リク王?」

 

 一触即発の空気に割り込んだのは、国民に復帰を熱望されているリク・ドルトだった。

 リク王の登場に藤虎も刀を納めるが、その手はいつでも抜けるように添えられている。ベルナートも同様だ。

 そんな状態の中、リク王から衝撃的な話が飛び出した。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「ぇ」

 

「なっ!? あなた何を言って! 私は!」

 

「君がうちの侍女だったことは事実だ。誰も解雇を言い渡していないし、君から退職願いも聞いていない」

 

 はっきりとそう言い切ったリク王にモネは絶句した。ある意味もっとも忌み嫌うべき相手だというのに、そんなモネが拘束されないように立ち振る舞っているのだ。

 これが藤虎でなければ、話の行く末を待ってくれなかったことだろう。

 

「モネは未だに我が王家の侍女だ。唯一の肉親がファミリーの手の中にいる。ならば従うしかない。そういう状態だったことを、汲み取ってくれないか? 藤虎」

 

「…………そういう事情なのでしたら、そちらの方と肉親の方を捕えるのはよしやしょう」

 

「っ……!? なんでそこまで!?」

 

 モネの疑問には答えず、藤虎はドフラミンゴの拘束を命じ、モネには何もするなとも指示する。モネの妹であるシュガーにも同様の措置だ。

 シュガーの場合、ドフラミンゴのドレスローザ支配を最も支えた人物だ。本来ならドフラミンゴに並んで最重要人物とされる。

 それすら見逃したのは、リク王を立てるため。そして藤虎の賭けに一役かったベルナートへの礼も込めてだ。さらに言えば、海軍の被害を出さないためでもある。

 

「リク王……」

 

「なに、せめてもの償いだ」

 

「償い?」

 

「ベルナート。君の父と私は、友人だった」

 

「!?」

 

「それなのにあの一件、私は何1つ手助けできることがなかった。すまない」 

 

「……いえ」

 

 思いもしなかった話に言葉を見つけられないベルナートの耳に、その名を呼ぶ声が風に乗って届いた。

 その声は1つではなく2つ。

 どちらとも違う方向から来ており、その2人の無事にベルナートはほっと胸をなでおろした。問題ないと思っていたとはいえ、それでも心配くらいはするというもの。

 そしてその心配が無用で終わることが、どれほど安心できるものか。

 

「ベルナート~! ってきゃぁぁああ!! 血だらけ!! 手当しなきゃ! 海兵さん救急箱貸して!」

 

「ぇ、へ!? いや、それはその……」

 

「いいから貸して!」

 

「…………はい」

 

 衛生兵がちらりと藤虎に目を向けると、藤虎は静かに頷いていた。それを受けて衛生兵はウタに救急箱を渡し、ウタはすぐに応急手当を始めていく。

 

「いてっ!」

 

「無茶な戦い方するんだから~」

 

「つつ……ヤマトの方は大丈夫だったか?」

 

「うん。サボもいたからね」

 

 ウタによる手当てを受けながらも、ベルナートはリク王に言葉を返した。

 

「十分ですよリク王。……地獄を味わっても。だからこそ、出会えた人たちがいますから」

 

 

 

 




 アンケートの結果的に、ジャンプ本誌の情報も混ぜていこうかと思います。
 ネタバレ嫌だという方がいましたら、ドレスローザの後はいずれ書くワノ国まで待ってください。それで回避できますし、回避しても話がわかるように書く予定です。
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