メスガキ合法ロリ甘え上手サキュバス(年上)と感情重めダウナー系怠惰ヴァンパイア(年下)の気ままな旅   作:羽付きのリンクス

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境遇とか関係性とか何の説明もなくいちゃつき始めますが、タイトルが全てなので深く考えたら負けです



アカトーの街・昼

 

 アカトーの街。

 大都会では無いものの、そこそこ栄えていて活気のある街だ。

 人も物も雑多だが、狭苦しさは感じない。住むにも旅で立ち寄るにも丁度のよい街。そんな印象をヒルデガルトは受けた。

 

「わぁぁぁ!!すごいよ!!見てみてヒルデお姉ちゃん!!」

 

 ミーティアは辺りを見回しながら叫ぶ。

 

「ちょ、ちょっと静かにしてよ。恥ずかしいから」

「だってだって!ここすごいよ!いろんなヒトがいる!あっちには馬みたいなのもいるし、あっちにはなんか変な建物があるし!」

「わかったから落ち着いて……ほら、行くよ」

 

 興奮冷めやらぬミーティアの手を引いて、ヒルデガルトは再び歩き出す。

 どれも人間の街ならありふれている光景だろうに、ミーティアは人里に訪れると毎回こんな調子である。それだけ外の世界に憧れを持っていたということか。

 

 いやヒルデガルトとて気持ちは分かるのだ。見渡せばどこを向いても慌ただしく動き回り、瞬きひとつでも目を離せばたちまち景色が変わってしまう。

 故郷の魔族の里ではまず見られない、短命な人間種だからこそ成せる賑やかな街並み。それを初めて目の当たりにした時、ヒルデガルトも同じ感想を抱いたのだから。

 

 しかし、それも慣れてしまえばなんてことはない。今はただこの喧騒の中を歩くのも悪くはない、と思えるようになっただけだ。相方は未だそうではないようだが。

 

「……ミーティア、観光は後にして。まずは宿取らないと」

「あ、そっか。忘れるところだった」

 

 そう言って、ミーティアが人差し指をピンと立てる。

 

「お風呂入りたい!」

「でしょ、あたしも陽の下歩いたせいで汗びっしょり。早くゆっくりしたい……」

 

 そう言いつつ、手を差し出すヒルデガルト。するとミーティアはにっこりと笑って、その手をギュッと握る。

 

「うん!離したらダメだよ?はぐれたら困っちゃうからね♪」

「こっちのセリフでもあるけどね。さ、行くよミーティア」

 

 二人は、並んで歩き出した。その姿は、年の離れた姉妹のように見えたであろう。

 

 

 キョロキョロと街並みを眺めつつ仲良く歩いてたどり着いたのは魔族街。人里に住まう魔族たちが寄り集まって出来た区画だ。

 

 光を嫌い堕落を好むという種族の性質上、普通の街の賑わいとは少し違う。どちらかと言えば歓楽街のような、艶っぽい雰囲気が漂っている。

 とはいえここは裏通りではなく、れっきとした大通り沿いにあるため治安はそこまで悪くない。ヒルデガルト達のように観光客らしき旅人の姿もちらほらと見受けられた。

 

「えーっと、確かこの辺だよね?お姉ちゃん」

「うん、貰った地図によるともうすぐのはずなんだけど」

 

 二人が歩いているのは、この街に入ってすぐ目に付いた大きな建物の前。

 他の家より二回りほど大きい木造建築。入り口には『宿屋・白夜亭』の看板がかけられている。

 

 中に入ると、内装もなかなか立派なものだ。床には綺麗な木目柄のカーペットが敷かれており、調度品の数々はどれも高そうな品物ばかりだ。

 

「おおー、結構いいところだねぇ♪」

「うん、これなら安心して泊まれそう」

 

 そんな会話を交わしながらカウンターへと向かう二人。

 

「すみません、お部屋空いてますか」

「はーい、予約してる人ですか?」

 

 ヒルデガルトが声を掛けると受付の女性が返事をする。まだ若く、ヒルデガルトと同じくらいの年齢に見える女性だった。

 髪は薄い桃色で肩まで伸び、目は垂れ目がち。全体的にふわふわした印象を与える可愛らしい女の子。カウンターからちらりと見える細い尻尾からして、やはり魔族であった。

 

「ううん、ミィたちさっきこの街に着いたばかりなの。二人一部屋で無い?」

 

 ミーティアが尋ねると、彼女は手元の名簿を確認しながら答えた。

 

「えっとね、うん!空いてますよー。夜魔族用のでいいかな。あ、料金は前払いでお願いしまーす!」

 

 やたらフレンドリーな受付だが、魔族の間では一般的な対応だ。

 良くも悪くも自由きまま、マイペースな者が多い魔族という種族は基本的に誰かに畏まるということをしない。

 

 人間種に比べると上下関係というものに対する意識が薄く、対等な相手として振る舞うことが多いのだ。それは何かしらの接客業に就いている場合でも変わらない。

 

「じゃあ、取り敢えず一週間分。お願い」

「はい!お部屋の番号はこれです!それではごゆっくり~」

 

 特にお互い違和感を抱くことなくやり取りを交わし、料金と引き換えに渡されたのは、小さな木札。

 そこには数字が書かれている。

 

「あれ、鍵はないんですか?」

「あ、それなんかねー、人間たちが新発明した魔道鍵なんですって!その木札を扉に翳すだけで勝手に解錠されるんだよ!」

「へぇ、すごい……」

 

 感心するヒルデガルト。人間種の技術発展には毎回驚かされるな、なんて考えつつ二人は部屋へと向かった。

 

 

 取ったのは夜行性の種族向けに作られた北窓の部屋。

 時刻は夕暮れなこともあって、部屋に入ると室内はかなり薄暗い。

 

 窓から僅かに射し込む日差しは茜色に染まっており、もう少ししたら完全に夜の帳が下りてしまうだろう。

 

「この魔道鍵ってすごいねぇ、一瞬で開いたもん。荷物いっぱい持ってるときとか便利そ~」

 

 木札を手で弄びつつドアをくぐるミーティア。だが次の瞬間には目の前のベッドに目を奪われていた。

 

「うわぁ!ふかふかだよお姉ちゃん!!」

 

 そのまま飛び込もうとしたミーティアは、しかし後ろから伸びる腕に抱き止められた。

 誰に、とは考えるまでもない。ここにはもう、二人しかいない。

 

()()。」

「……もう、()()()ったら。」

 

 振り向いた先にあったのは頬を上気させ、荒い息を繰り返すヒルデガルト(吸血鬼)の顔。だらしなく開いた口から覗く犬歯は長く鋭く尖り、瞳孔は縦に割れている。

 

 それを見たミーティア(淫魔)は動じることなく優しく微笑み、彼女の頭を撫でながら言った。

 

「ヒルデったら、我慢だよガマン。いい子だから、ね?」

「やだ。無理して日中歩いたから喉カラカラなの。」

 

 スリスリと首元に顔を擦り付けるヒルデガルト。まるで甘える仔猫のような仕草だ。

 

「だぁめ♡お風呂入ってからだよ」

「……じゃあお風呂入りながら飲ませて」

「もぅ……仕方ないなぁ」

 

 渋々といった様子で承諾すると、抱きしめたまま浴室へと移動していくヒルデガルト。その顔は実に嬉しそうだ。

 

 ミーティアもされるがまま、抵抗することなく一緒に浴室へ入る。脱衣所で服を脱ぎ捨て、二人並んでバスタブに浸かる。

 

「んっ……」

 

 体格差のある二人はゆったりと浸かれるよう広めに作られたバスタブの中で密着している。ヒルデガルトは正面からミーティアを抱きしめ、首元へ鼻を寄せている。

 

「れろ……ちゅぷ……はむ……」

「あははっ、ヒルデくすぐったいよぉ」

 

 唾液をたっぷりと乗せた舌で、繰り返し首を舐めるヒルデガルト。その度にミーティアがくすぐったがるのだが、やめようとはしない。

 

「ちゅう……だってミィ、痛いの嫌がるでしょ。じっとしてて」

 

 ヴァンパイアの唾液は魔力を籠めることで麻酔のような効果を発揮する。吸血の際に痛みを伴わないようになっているのだ。

 

「んふふ~、ありがと。でもあんまり長くかかると湯冷めしちゃうよ?」

「平気。ほら、もっとこっち来て」

 

 ぐいっと抱き寄せられ、さらに体が密着する。

 

「もうそろそろいいかな。いくよ、ミィ。」

「ん……きて、ヒルデ。」

 

 ぷつん、という音と共にミーティアの柔らかな肌に牙が突き立てられる。ゆっくりと傷口が押し広げられていく感覚に、彼女は身を震わせた。

 

「あっ!あ、あぁ……」

 

 どくん、どくん、鼓動に合わせて溢れ出す血液。それをヒルデガルトは零さぬように飲み下す。

 

「こく、ごく、んく、んく、ん……」

「あ、あっ、ヒルデぇ……!」

 

 一心不乱に喉を鳴らすヒルデガルトの肩を掴むミーティア。その表情はどこか艶かしい。

 

「ヒルデ、もっと……」

「ん……」

 

 ミーティアの声に応え、より深く牙を突き立てるヒルデガルト。同時に、その細い腰に回された腕に力が込められる。

 

 ヴァンパイアの吸血は、痛みが無い代わりに強い快感を伴う。それは古来のヴァンパイアが、獲物の抵抗力を奪うため意図的に生み出した特性だという。

 

 そしてこの特性は、ヒルデガルトにとっても都合のよいものであった。

 

「んぅ……はぁ、んく、んく」

「ああぁ……!ヒルデ、きもちぃ、よぉ……!」

 

 獲物の血を吸い尽くし魂を喰らうという吸血鬼の文化は、とうの昔に廃れている。

 人間種の技術提供によって保存の出来る飲料血液パックも普及した昨今では、生き血を吸うという行為は単なる食事から、コミュニケーションの一環へと変化していった。

 

「ん……ミィ、可愛い……好き……」

 

 愛する彼女の体液。甘く香るそれを貪るように嚥下しながら、ヒルデガルトは自分の胸中に湧く感情の正体を探る。

 

 最初は単純に、ただの好意だった。幼馴染みであり、恩人であり、自分より小さい姉のような存在。

 彼女が突然自分と『姉妹ごっこ』なるものをすると言い出した時は驚いたが、これもきっと彼女なりの遊び心なのだろう。そう思い自分もミーティアの『お姉ちゃん』として、彼女の面倒を見てきた。

 

「ちゅ……ちゅぱ、ちゅっ、ちゅう……」

「あ……あ、あっ、ひぅぅ……!」

 

 それが何時からか、信愛から情欲へ。彼女を独り占めしたい。私だけを、見て欲しい。そんな気持ちを抱くようになった。

 

 ミーティアはサキュバスだ。もしかしたら、単に彼女の色香に惑わされているだけなのかもしれない。だけどそれでも構わない。

 

 今この時だけは、彼女は私のものだ。

 

 誰にも渡さない。絶対に離してなんかやらない。

 

「ん、ちゅう、じゅる、んぅ……んむ、むぅ……!」

「んぅ、んぅぅ、ふぁ、んぁ……っ」

 

 首筋に顔を埋めたまま、唇を強く押し付ける。舌を差し込み、傷口をなぞりながら強く吸い付く。するとミーティアはビクビクと体を震わせて、くぐもった声を上げる。

 

「んく、ごく、んっ……ぷはっ。はぁ、はぁ……」

 

 満足したヒルデガルトは、首元から顔を離した。唾液と混ざった血液が、噛み跡と唇を繋ぐ紅い橋となって落ちていった。

 

「はぁ、はぁ、ヒルデ……お腹いっぱいになった?」

「うん。ありがと、ミィ」

 

 微笑み、頭を撫でるヒルデガルト。ミーティアは嬉しそうに目を細めた。

 

「んふふ……ねぇヒルデ、もう一回ぎゅってして欲しい」

「ん、おいで」

 

 再び抱き合う二人。互いの体温と心臓の音を感じて心を安らげる。

 

「ふぃ~気持ちよかったぁ~」

「あたしも。ミィの血、凄く美味しかったよ」

「にしし、ありがと。でもちょっと貧血気味かも」

「う……それはごめん。加減できなかった」

「いいよ~。でもその代わりぃ……」

 

 ミーティアがヒルデガルトの耳元に口を寄せた。その表情は、淫蕩に歪んだ淫魔のそれだった。

 

「今度はミィの番だからね……♡」

 

 その言葉にヒルデガルトは小さく息を呑んだ。それはつまり、血をあげたのだから自分も見返りが欲しいということ。

 

 ヴァンパイアは血を糧にする。ならサキュバスは?答えは簡単だ。

 

「ベッド行こっか、ヒルデ♪」

「う、ん……」

 

 ヒルデガルトの手を引き湯船から上がるミーティア。二人は恋人のように寄り添いながら、ゆっくりと部屋に戻った。

 

 夜が更けていく。ここから先は、彼女たちの時間。

 

 





ミーティア:サキュバスとリリパット(小人)の混血。なので実はヒルデガルトよりも歳上。子どもっぽく振る舞うのは半分演技で半分は素。この後めちゃくちゃ吸精した。

ヒルデガルト:ミーティアのことが好きで好きでたまらない。魔族の中では礼節のしっかりしてる娘。この後めちゃくちゃ吸精された。
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