自堕落幸運最強少女ちゃんは(元)男の子   作:デルタイオン

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日常業務

俺達の生活は結構忙しい。

 

起きてシャワーだけ浴びて服装を整えて仕事道具をBOX(戦術パッケージ)に詰めて背負って出発。

 

任務内容により強襲、支援、狙撃、爆撃、迎撃と多種多様の仕事に対応する為に重装備化は必須。特に強襲の任務が多いので休む暇が無い。

 

今日の仕事は爆撃。場所はG12区の反乱軍支援基地。

 

対空砲も確認され、数は12基。レーザータイプも確認されている。

 

また、ミサイルも確認されており、形状からしてGIPz30(対空高G通常迎撃ミサイル)と思われる。

 

周辺地域の変化は無し。地表改造された後も確認されていない。楽な仕事だ。

 

しかし、GIPz30が厄介だ。まずはそれを爆撃するとしよう。

 

高高度からの精密爆撃にはドローンを使う。

 

BOXから飛び出た小型支援偵察機(ミサイル)は低高度を飛翔し、目標地点に到達すると外部装甲を分離(パージ)して中身が空中に滞空する。

 

無線通信により荒い画像が送られてくる。建物は窪みを使って地表からの攻撃を回避し、対空砲は実弾とレーザーで高射砲の砲弾(榴弾)を迎撃し、ミサイルにより全ての航空機を迎撃する鉄壁の防御力をこれでもかと見せ付けてくる。

 

「これなら地上歩兵部隊の方が良いだろうに……まあ確かにあのクライアント(依頼人)なら人的損害を重視するか」

 

今回の依頼人を思い出す。

 

出会った時は確か変態でセクハラオヤジだったが、依頼となると人が変わったように真剣になる。まあ、常識人の範囲内だろう。

 

それに、セクハラといっても触ったりはしなかったから良い人ではあるんだろう………でも奥さん持っててそれは無いと思うぞ俺は。

 

まあ、そんな依頼人は慕われていてセクハラオヤジだが人的損害を重視しすぎる傾向があるので辺境警備を受けているらしい。

 

そんな警備中にこれが見つかって大惨事。下手に動くわけにも行かず。俺に急遽依頼して静観してくれている………今度手土産持っていくか。

 

そう思いに耽っていると目的に着いたみたいだ。高高度。雲が多く通信は最悪。しかしながら座標値はしっかり伝わっているのでロックが完了したら後は撃つだけ。

 

《………ロックオン》

 

トリガーを引いた。

 

瞬間、BOXから飛び出したBAS-12(対地高強度建造物爆撃用ミサイル)は一直線に鋭い爪をその建物へ引っ掻こうと高速で降り、画像にほんの一瞬だけ光る筋が見えたかと思いきや爆発。爆音が後から聞こえてきた。

 

まずはミサイル砲台沈黙。次は本番だ。

 

座標を再度割り出しロックオン。BAS-12を5発放つ。

 

もちろん迎撃しようと対空砲火が始まる。すぐ横をレーザーやVT弾が飛び抜ける。

 

一発が撃墜された。だが、残り4発はたったの6秒間の飛翔を終えると建物へ激突。内部に貫通し時限信管により爆発。天井を粉々に吹き飛ばして衝撃波が広がり砂煙が巻き上がる。そして、またもや遅れて4発の着弾音が聞こえ、俺の任務は終わった。

 

対空砲も電力供給源が消えたからかガクンと地面に砲身を叩き付け眠りにつく。

 

これで、今日の仕事は終わりだ。

 

帰り際にドローンを回収し、スケジュールを確認したが、なんと明日は面談が必要とのこと。

 

(マジか………制服ちゃんとしてたっけ?)

 

そう考えながら帰還(RTB)しようと加速を掛けた………その時だった。

 

《ビ〜!》

 

レーダー被照射警告。

 

狙われている。

 

(何処だ!?)

 

すぐに雲に隠れる為に高度を下げた。

 

そして、勘が言う……『来る』と。

 

《ビ〜〜ピ〜ピピピッ!!》

 

ミサイルを発射された。

 

反応は後ろ。これは………下からだ!?

 

「チィ!」

 

ECMを焚く。

 

回避出来ない。

 

必ず来るはずだ。銃を構える。

 

《ピピピピピピ!ビリリリリ!!》

 

近い。

 

音がする。

 

出力(スロットル)を上げた。

 

加速する。

 

見えた。丁度6時方向。3発。真後ろだ。

 

銃弾と迎撃ミサイルシステムが作動する。

 

しかし、当たらない。

 

乱回避運動をしている。

 

(GIPz30!?)

 

出力最大にして緊急離脱航行モードを起動する。

 

翼の装甲が開きエンジンが出る。

 

そして、光の翼となった俺は雲を引き裂きミサイルより速度を出して地表付近へとゆっくりと降下し始める。

 

たしか、無人都市地区があったはずだ。そこでこのミサイルを回避しよう。

 

GIPz30は全方位目標補足システムを積み、45Gまで耐える高強度制御翼(折れない翼)進路強制変更推進装甲(その身全てが推進装置)を備えている。

 

だから無闇矢鱈に回避運動をするんじゃなくて撃墜か追突事故を発生させれば良い。あと、チャフとミサイルにECMで運試しするのも有効だ。

 

コイツの弱点はロックオンに時間が必要な事。最低でも8秒は。

 

その間にはレーダー範囲外に出るか、沈黙させられているはずだ。

 

それに、今回のレーダー照射はたったの5秒。何かがおかしい。

 

とりあえず低空飛行してビルの隙間を通る。

 

こんな隙間、戦争時は何度も通ったもんだ。癖になったバレルロールを一回転行いビルの隙間を通る。

 

そして、機首を上げてミサイルを追突させた。

 

だが、まだ来ている。最後の一発だ。

 

「落ちろォ!!」

 

機銃を撃つ。

 

次々とミサイルに穴が空き、火花が散ると爆発した。

 

「グゥ!?」

 

破片が皮膚を引き裂く。

 

しかし、その程度で済んだのは本当に良かったとしか言いようが無いだろう。

 

「はぁ……はぁ……なんで帰り道に突然……」

 

情報では周辺は既に掃討済だったはずだ。

 

「クソ!少しはしっかりしてると思ったんだがな!!チクショウ!!」

 

この程度で済んだのは本当に奇跡だ。皮膚程度なナノマシンで応急処置は取れる。しかし、これは帰ったら大変だな。

 

「………ここで危険を冒す必要も無いか」

 

気になるが、ここで別に危険を冒す理由も価値も無い。崩れるビルを眺め終え帰還した。

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