魔導機兵とオーバーロード   作:秋月艦隊

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第11話 王国戦士長

 

「お母さんとお父さんを助けてください!」

 

「お願いします!」

 

ポーションを飲み傷を癒した村娘…エンリとネムが深く頭を下げる。

俺とモモンガさんは転移して来たアルベドに2人の少女を守るように命じ騎士たちが占拠する村に向かって駆け出した。

 

「…数を減らします【レーザーエッジ】!」

 

「ちょっ!?」

 

村の手前に差し掛かったあたりで俺は高く飛び上がり村の中心地で集まっている騎士たちに斬撃を叩き込んだ。

本来ならば牽制や接近しての大火力に使うような攻撃で騎士たちはちぎれ飛び広場に広い血の沼を作った。

 

「おぉぉぉ!!」

 

「な!?何なn…グッ」

 

混乱する騎士たちにモモンガさんが突っ込み数名の騎士を袈裟斬りにする。

力任せの刃は騎士の胴を頭部から真っ二つにし周囲の騎士たちは混乱と未知の恐怖からか数歩後ずさる。

 

「お、お前たち!あの化け物を抑えろ!!」

 

隊長と思しき人物の声で逃走寸前だった騎士達がモモンガを囲んで剣を向ける。

そして、囲まれた当人であるモモンガは「はぁ」とため息をつき、指示を出した隊長に向けて巨大な【グレーターソード】を大きく振りかぶり投げた。

 

「ガッ…」

 

ーバタッー

 

隊長と思しき人物が胸元を貫かれ崩れ落ちる。

騎士達が一瞬固まり、さっきまで生きていた隊長の姿を見た。

 

「聞け!この村を襲う騎士たちよ!」

 

モモンガさんが高らかに声を張り上げる。

隊長があっという間に死んで放心状態の騎士達はビクッとしながら漆黒の戦士の方を見る。

 

「今すぐこの村から立ち去れ!!この村は戦士【モモン】が守った!!お前たちの上の者…飼い主にも伝えろ!もしもう一度このような事をすると言うなら今度は私自身がお前たちに死を与えに行くと!!」

 

威厳たっぷりに見えてビクビクしながらモモンガは叫ぶ。

同時にモモンガは思う、何故自分がこんな目立つ立場をやらなきゃ行けないんですか!?アージェさん!!

 

彼は心の中で残敵掃討をしている友人を恨んだ。

 

ー数時間後ー

 

騎士たちが逃げ去ったカルネ村。

やっとの事で死者の埋葬も一段落した頃、日没も近くなってきた時間の事だ、このカルネ村に近づいてくる1団がある事が分かった。

 

「…」

 

モモンガは村長と一緒にその1団を確認するために村の広場に立っていた。

ちなみにアージェは背後から襲われる可能性を考えて村の生き残りが集まる村長の家を護衛している。

 

「私はリエスティーゼ王国戦士長!ガゼフ・ストロノーフ。この近辺を荒らし回っている帝国の騎士達を討伐するために王の御命令を受け村々を回っているものである」

 

静かだが深い声が広場に響き渡り、モモンガの背後にある村長の家からもざわめきが聞こえてきた。

 

「王国戦士長…」

 

ボソッとつぶやく村長。

モモンガはその名前に興味を覚えたものの、今は相手がどれほどの存在か分からない以上警戒に越したことはないと名乗りをあげた戦士長と呼ばれる人物をしっかりと見つめた。

 

「この村の村長だな」

 

ガゼフが村長に聞くと村長は頷き1歩前に出た。

 

「横にいるのは一体誰なのか教えてもらいたい」

 

そしてガゼフは少々警戒した様子で馬上からモモンガを力強い瞳で見た。

 

「それには及びません。はじめまして王国戦士長殿。私はモモン。この村が騎士たちに襲われていたので助けに来た旅の戦士です」

 

説明しようと口を開きかけた村長を押しのけモモンガが軽く一礼し自己紹介をした。

すると、ガゼフは馬から飛び降り深く頭を下げた。

 

「この村を救って頂き、感謝の言葉も無い」

 

モモンガはその姿にざわめきと驚愕を覚えた。

王国戦士長と言う立場に着く…おそらくは特権階級の人間が頭を下げるなど今までの人生で1度も経験したことの無いことだった。

隣の村長も目を見開いてることから見て、この世界でも驚愕に値するだろう。

そんな姿勢がガゼフの人柄を語っていた。

 

「…いえ、実は私も報酬目当てですから。お気になさらず」

 

モモンガはできるだけ穏便な言葉を発した。

 

「ほう。報酬か、すると冒険者なのか?」

 

「似たようなものです」

 

その後もガゼフによる質問は村長の家に着き、村長とモモンガそしてガゼフが席に座るまで続いた。




今回の主役はモモンガさんと戦士長ですかね?ぶっちゃけアージェさんスキルぶっぱしかしてない。
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