第一回ワールドチャンピオン決定戦で優勝してから数ヶ月経ったある日の事だ。
今日も今日とてLv上げと神器級の武器制作の為、ボスモンスターの大量殺戮をしていた時、ゲーム内でフレンドになった【たっち・みー】からメッセージが届いた。
「"クランを結成したから、メンバーとして参加してくれないか?"か…」
リアルの仕事が忙しくここ1週間ほどユグドラシルにログインできてなかった事もあり、メッセージを確認するのに遅れたが直ぐに返事をすれば問題ないだろう。
「"遅れてすみません。話を聞きたいのでどこかで集まれますか?"と送信…ってもう返信が来た」
俺がたっち・みーのメッセージに返信すると、1分も経たないうちに『ヘルヘイムの丘でクランメンバーといるので来てくれると助かります』と連絡が帰ってきた。
ヘルヘイムの丘ならば今いるニヴルヘイムから転移すればものの数分で着く場所だ。
「じゃあ行きますか」
俺は武器を収納し安全に転移できるエリアに移動してからヘルヘイムの丘付近に転移した。
「あ!アージェさん!」
「お久しぶりです、たっちさん」
転移して少し歩くと、白銀の鎧を着た聖騎士…たっち・みーがこちらに気づいて話しかけてきた。
何だかんだ試合の後仲良くひと狩り行くくらいには仲のいいプレーヤーだ。
「それで、後ろの人達は?」
「あぁ、彼らはこのクラン"ナインズ・オウン・ゴール"のメンバーだよ。本当はもう1人いるんだけど今日は休みで…」
「おぉ!もう1人呼びたい人がいるって言ってたが!【ワールドチャンピオン】だったとはな!」
たっち・みーの背後から赤い甲冑をまとった巨人が現れ豪快な声をこちらにかけてきた。
「…でか」
単純にデカい。
一緒に並んでいるたっち・みーの倍くらいでかい、それこそアージェと比べたら2.5倍近いサイズだろう。
「あぁ、彼は【武人建御雷】こんな見た目だけどいい人だよ」
「おう!よろしくな!」
「は、はぁ…よろしく?」
何だか前世で仕事一筋だった会社の先輩に似てるな…あの人もだけど熱い人ってテンションについていけなくて困ることが多いんだよなぁ…。
そんな事を考えながら俺は彼と握手した。
「健やん…ちょっとどいてっ!」
「おっと??すまんすまん」
「俺【弐式炎雷】よろしく」
「よろしくお願いします」
巨人の後ろから飛び出してきたのは…何と言うか忍者だった。
普通に挨拶してきたけど、なんか勢いが強い人多いような…いや、気にしないで置こう。
「あ、自分【フラットフラット】って言います。貧乳キャラが大好きです、あなたも勿論好きですよね?」
「…」
なんか濃いヤツが来たな。
「【あまのまひとつ】です。生産職です、なにか作る時は言ってください」
「はい、よろしくお願いします」
「えっ?俺の渾身のボケは無視?」
「お前は黙っていた方がいい」
これは…普通に挨拶してきたのが今のところ直立歩行のカニである事を突っ込むべきなのか?それとも横で武人建御雷に追い討ちされている貧乳好きについていけなくて言及するべきか?
「【ウィッシュⅢ】だ…それとあそこでモンスター相手に戦ってるのが【エンシェント・ワン】だ。とりあえずよろしくな」
「はい、よろしくお願いします」
一応、普通に挨拶してくれる人が他にもいて良かった…まぁ、このくらいが明るくていいのかもしれながな…余り明るすぎるのはちょっと困るが。
「エンシェント・ワンさん!しっかりと挨拶するべきですよ!」
「あぁ〜モモンガさんやっといてくれ。俺はアイツらをやってくるからな」
「ちょっと〜!?」
そして、大雑把に会話を終わらせて戦いに行ったのがさっき紹介されたエンシェント・ワンって言うプレイヤーで、それを止めようとして困っているローブをまとった見覚えのある"ガイコツ"…。
ーガイコツ?ー
「おーい【モモンガ】さん!」
「あ、はい。今行きます」
俺の前まで向かってくるローブをまとったガイコツ…。
「初めまして【モモンガ】です。これからよろしくお願いします」
この日、俺はこの世界の"主人公"…将来の死の支配者にであった。
これが後の世にどんな影響を与えるのか、まだこの時の俺は知らなかった。
原作スタートまで後1話くらいですね。
そこまでは殆ど捏造や妄想が多々含まれます。
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