プロローグ
「ちょうろー」
「んん?」
ある大きな日本家屋。そこのキッチンでお菓子作りに励む少年がいた。そしてそんな彼に声をかける20㎝前後の大きさの小人たち。
「ぷれぜんと」
「われわれようせいしゃ」
「ほんきのせいひんです?」
この家には妖精さんと呼ばれるコミカル不思議生命体と、一人の少年が暮らしていた。
「ネックレスか?きれいだな。いいのか?」
妖精さん達が少年に渡したのは青くてきれいなネックレス。
「いいのー」
「おかしのおれいの」
「わいろです」
「にわにある」
「ほこりたかきいしでつくりました」
「へー。石で造ったのか。相変わらずすごいな。あ、お菓子味見していくか?」
石で高価そうなネックレスを作ったと聞き、たいして不思議に思わない少年。それもそのはず。彼の家はもう妖精さんグッズでいっぱいなのだ。
「今日はクッキーだ」
「おおー」×いっぱい
どこからともなく現れる大量の妖精さん達。しかしそんな光景にも彼は全く動じない。これが彼の日常だからだ。
「英語の宿題やんなきゃな」
縁側でクッキーを食べる妖精さんを見て和みつつ、今日やることを考える。
妖精さん達と人間さん――――神谷 銀時(かみや ぎんとき)は今日も平和だった。
「あれ?ここどこだ?」
ある日、彼が起きると周りは暗黒の世界だった。
「また宇宙か?妖精さん達も好きだな」
しかし全く動じていない。彼の精神は度重なる妖精さんのトラブルによって超強化されているのだ。
「妖精さんはどこだ?」
「ここよー」
「ここいるー」
「こっちもー」
「くらいねー」
「ぎゃくにおちつくのでは」
彼が妖精さんを呼ぶとわらわらと妖精さんが出てくる。
「ここどこか知らないか?」
「どこでっしゃろ」
「じょうしにきいてみないことには」
「じしょにのっていません」
「うちゅうでないような」
「うちゅうのような」
「どっちでしょうなー」
彼が聞いても妖精さん達は答えをくれない。
「え、まさかの妖精さん以外の要因?まいったな」
今までとは違う問題発生の方法に彼が戸惑っている時にそれは現れた。
「なんだ?赤い竜?」
暗闇の先から赤い竜がこちらに向かってくる。
「危ないなっ!!!」
しかし銀時はその攻撃?を素手で殴り返した。
「おおー」
「きたいのしんじんあらわる」
「これでつぎのせだいはあんたいだ」
「まさにかみがかりですな」
「これはじつにすごいのでは?」
妖精さんがお祭り騒ぎになる。楽しいことがあると爆発的に増える妖精さん達。今も最初は10匹ほどだったのが50匹ほどに増えている。
「グルグルグルル」
「なんて言ってんだ?戦う意思がなさそうなのは予想がつくんだが」
「これー」
「ぐらさんですな」
「さんぐらですぞ」
「ことばをみらくる」
「みらくるかえかえ」
「みなさまのまごころでうごいてます」
妖精さん達が取り出したのはスカ〇ター。
「サングラスじゃねぇじゃねえか。ん?字幕が出るのか」
「にゅあんすで」
「ふかくはないのです」
「そこはかとなく」
「おぼろげに」
「かんたんにいいますとー」
「にゅあんすで」×いっぱい
「ありがとよ」
妖精さんの機械を左側につけて赤い竜と話す。
「ここは異世界なんだー」意訳
「まじか」