文字数安定させて書くの難しいなぁ…
翌日、少年君に連れられてやってきた人目に付きづらい裏通りのカードショップ
「ぼさっとしてないでくれる?」
少年君の眼がキツイ
ちなみに彼のご機嫌が斜めなのは昨日の勝負を引きずってるからではなく
アタシの遅刻が原因だ
『結局帰ってからあれだこれだとデッキを弄ってたからね』
「気が付いたら3時回ってたのはかなり焦った…こっちに来てから学生時代の失敗を繰り返してるきがするわ」
「と、いうかね~…如何にもアングラですよって空気のお店~」
正直引いてる
大体さぁ、曲りなりにもカードショップの看板掲げててまともに人が来ない立地はまずいでしょ
「おじさん。連れてきたよ」
「どーも オジャマシマース」
さっさとドアをくぐる少年君に続いて薄暗い店内に入るとショーケースに並ぶカード達
カードの展示方法はあっちの世界とそうそう変らないわね
「あ、【ブラック・マジシャン】が売って……高っか!?1枚9万~!?え?オークション形式!?」
遊戯以外だとパンドラと神楽坂(だっけ?)も使ってたっけ?
まぁ神楽坂にいたっては遊戯デッキのレプリカを使った?盗んだ?だっけか
レアカードはレアカードなのかこっちの世界だと
あっちの世界だとブルーアイズといいブラック・マジシャンといい人気カードが愛されて、
いまだに強化されるのはいい事だと思うけど
こっちじゃファンだからマネしたいって思ったら死ぬほど大金が必要になるのか…こわぁ
「買うのか?店頭に並べてるはどれも
「あ~いや。魔法使い族は使ってないんでアタシはいっかな~?」
綺麗な商品って…もしかして店内に飾ってあるカードはコピーカードじゃないって事かな?
うわぁ…このバカみたいな値段のカード純正品なんだぁ
戦々恐々としながら声の主を確認するとなかなかのイケオジ
わぁ渋い
「よく来たな械原。おい、坊主
多少融通は聞かせてやる」
「え…でも僕…」
「負けたってか?連れてきただけで十分だ。械原、お前は裏に来い」
美渋のオジサンは有無を言わさずにアタシを店の奥へと連れていく
やっぱ店内をサラッと強調するのか
というか少年君もしかして裏の商品は買ってない?
デュエルする前にデッド・コピーとの関係性を推理(邪推&妄想)してたアタシただの痛い人じゃん…
狙われてるとか
ユベルを手放したくないとか
うわ…思い出したらかなり恥ずかしい!?
クソガキ君ではあったけど少年君にはちょっときつい事言いすぎた気がしてきたぞ??
「…えっと~~~ま、あれだ少年君。もうちょっと素直にデュエルそのものを楽しんでみることを進めるよ。
あとは、危ないとこにはあんまり近づかないほうがいいぞ?」
オジサンにドナドナされながら精一杯昨日のアタシのやらかしを誤魔化すように声をかける
『これから危ない所に連れ込まれそうに見えるキミが言うのかい?説得力って言葉知ってるかい?』
う~んやらなきゃよかった
ユベルには煽られるし
少年君は返事もせずにカードを選んでるし
ちなみに
まず話を聞いてもらうために一勝負って事になるかと思っていつでもデッキを取り出せる様に身構えてたら
事務所っぽい部屋に通された
んんん??
お茶まで出てきたぞ?
「え、と?」
「その様子だと
一人で納得しているおっさん
「お前、俺が誰だか解ってないだろ」
「はい…全然」
いやぁ真剣なオジサンかっこいいなぁ……
…まずいまずい、危うくトリップしたまま帰ってこれないところだった
こんなオジサンあっちじゃお知り合いに居なかったしな~
こっちのアタシの知り合いっぽいけど、チンピラ君と違って険悪な感じはしないかな?
「なら初めまして、だな。俺は
「あ、これはご丁寧にどうも…ん?アタシの友人?」
「おう、そうだ」
「…
「財力・タイミング…欲しいカードがあってもどうにも手が出せない」
「あのカードさえ手に入れば自分のデッキはまだまだ強化できる」
「そんな誘惑を振り切れないチンピラさ」
まぁ…そんな人間はどこにでもいるよね
あっちにだって無茶をする奴はごまんと居たし?
対戦相手のカードを盗むやつや
大会出場をかけた戦績を誤魔化すやつ
挙句に大会中に遅延行為で相手のターンを潰すやつ
最後のは都市伝説だっけ?まぁいいや
「それに比べれば自分で使いたいカードを偽造するくらいなら…って思わなくはないけどね」
あくまで友人同士で遊ぶにはそんなイミテーションで十分かもしれない
ネットを使えば効果は把握できるんだし
「だがコピーカードを販売するだけだったチームがいつからかおかしくなり始めたんだ…」
「違法なアンティ勝負を吹っ掛け相手のカードを強奪したり」
「自分からカードを買いに来た訳じゃない相手を洗脳して兵隊にしたり」
サラッと洗脳とかいうワードが出てくるあたり遊戯王ワールド恐るべし…
そして苦虫をかみつぶしたような顔で語る亜守さん
こんなはずじゃなかったって顔だけど
自分もデッド・コピーの一員としてやって来た事を考えると、文句も言えないらしい
「とんでもないカードをコピーしてしまったせいだと噂が飛び交ってた」
「そんな折に
「『次に会うことがあったらアタシはアタシじゃなくなってるかもしれない。だからこいつはお前が持ってろ』」
「そういって俺にデッキだけ押し付けて行きやがった」
「なんの冗談かと思ったが、翌日チームの幹部連中から
「あ~……その間にアタシがこっちに来たって事かな」
アタシ本来の髪の色から変わってしまった真っ赤な髪を弄る
これはこっちのアタシの髪色
最初の予想通り、こっちのアタシとあっちのアタシはなぜか一つになっている感じっぽい
体はこっち、意識はあっち
しっかし元々デッド・コピーの一員だったのかアタシ
「えっと…預けたデッキにその新しいコピーってのは入って?」
「ないな。コピーだらけの趣味に走ったデッキではあるしヤバいカードも勿論入っていたが」
「元々チームが扱っていたものばかりだ」
「そっか…(ヤバいって何が?)てか犯罪集団がまとめて襲ってくるほど価値のあるカードって何?とてもお高いとか?」
ぬるくなったお茶をすすりながら疑問を口にする
言っても通常のレアカードが9万~とかする世界でお高いコピーがそこまで売れるとは思えない
どちらかと言えばこんな値段で手に入るの!?って値段設定のが主力製品になるんじゃないかな?
「いや…マジック&ウィザーズには尋常じゃない…異常と言っていいカードがある事は知ってるか?」
うん…まぁアニメのあれやこれや…彼女とか?
その言葉に隣に立ってるユベルを横目で窺う
「神のカードとか…そういうやつ」
とりあえずは一番メジャーそうなやつを口にする
「それに精霊を宿すカード…なんてやつもだな」
「当然そんなカードをコピーしたところでただのカードにしかならねぇ」
「神ならぬ薄っぺらい紙のカードってとこだ」
あっちじゃそういうカードだけです
なんなら効果が全く違って産廃になったり激強カードになったりめちゃくちゃなのも居ます
てかこっちのアタシが持ち出したカードって…
「もしかして…本来の異常性の一部でもコピーしたカードが出来ちゃってたり?」
「わからん」
『出来てるだろ』
「それをアタシが盗んだとか…」
「かもしれん」
『確実にね』
はっはっは…ユベルさん、的確に刺しに来るのやめて…
そしてやってくれたなアタシ?
「さて…ここまで話してお前が狙われる理由はざっくり理解したな?」
「不本意だし、やらかした自覚もないけどね~」
「ならどうする?」
どうするって言われても?
アタシは正直勝敗が即ゲームオーバーになるような真剣勝負はしたくないし
こっちのアタシの尻ぬぐいなんて知りませんって言っちゃいたい
「降りかかる火の粉だけ払ってて何とかなればそれでいいけど」
『無理だろうね』
だよねぇ
「…無理そうだし。いっそそんなチーム潰しちゃう?」
『極端だね?』
「本気で言ってるのか?」
「冗談半分」
「もう半分は本気ってことか…理由は?今更コピーが許せなくでもなったか?」
挑発するように言葉を重ねる亜守さん
まぁ、そんな理由じゃないのは薄々解ってるだろうけど何を言わせたいのかな?
「細かい説明は省くけど亜守さんから見れば今のアタシは記憶喪失みたいなものでさ」
「……亜守さんには悪いけど、デッド・コピーに所属した覚えもなければ思い入れもないのよね」
「今はやりたい事もあるし。度々邪魔をされ続けるくらいなら…ってさ」
勿論普通ならできるわけがない
一般人が暴走族集団相手に何ができるって話だしこれ
けどこの世界ならカードがあれば戦える…かも
ある種の
『そこは自身がないんだね』
だって実体験したわけじゃないし…
「なら逆に、お前のデッキにも入ってるコピーカードを認めるのか?」
手に入れられなかったカードを使ってデュエルしたいだけだった
そんな思いくらい叶ったって良いじゃない
「まぁ…そうなるかな?もちろんアタシが預けたっていうデッキの中身は気になるし、
アタシのデッキに入ってるコピーカードってなにさ?ってなるけど」
「別に大会に出るわけでもなし。別に今から態々コピーを買い漁ろうとは思わないけどね」
手に入れられなかったカードを使ってデュエルしたいだけだった
そんな思いくらい叶ったって良いじゃない?
カードはカード
たとえコピーカードでも喧嘩になら普通に使う
むしろ相手も使ってくるんだからおあいこでしょう
つまり……
「要はこれ…アタシの邪魔だからぶっとばす…って事になる?」
『なるんじゃないかな?』
「そうなるな」
わ~いアタシってばやっば~ん
「で?逆に聞くけど亜守さんはそんなアタシをどうしたい?止める?叩き出す?」
「…そうだな…まずは俺とデュエルだ。その結果で考えるとしよう」
「あ、結局はそうなるんだ」
亜守さんがディスクを取り出しデュエルの体勢をとる
さて…結果如何でアタシの行先が決まるってわけじゃないだろう
たぶんこの人は、表も裏も併せてバイヤーで悪い人だけど
こっちのアタシの友人で良い人だ
だからこっちも友人と接する気分でディスクを構える
友人とするデュエルは勝っても負けても楽しいけど
折角だから勝ちに行く
勝ちを譲るような腑抜けたデュエルはしたくないからね
『勝ち負けなんて気にしない…なんて言ってる割には負けず嫌いだよねキミ』
ユベルうるさい
勝ちたいんじゃなくて簡単に負けたくないだけですぅ
「それじゃ」
「おぅ!」
「「デュエル!!」」
※この小説は模造・コピーカードの販売を許容、助長するものではありません
うん…良いわけはないんだけど
外で使わなきゃ良いんです理論
みんなは模造カードは買わない・売らないでよろしくお願いします
次回は亜守さんとのデュエル回
次更新までゆったりとお待ちくださいませ