最強の覇気使い(なる予定の)男の話 作:ハッピーエンドの話をしよう
ピータ「ウタは可愛いな~」
シャンクス「娘はやらんぞ」
ウタ「何言ってるの、シャンクス?」
多分この小説でウタ出そうものなら、主人公は大変な思いをすることになるだろう。
プロローグ~それは、伝説との邂逅~
これは海賊王と呼ばれる男がローグタウンで処刑されるより五年も前、とある島で起きた出来事である。
当時海で名を馳せていた、後に海賊王と呼ばれる男。ゴール・D・ロジャーとそのクルー達は食料調達の為、島に上陸していた。その島というのは、ハラリ島と呼ばれる巨大な火山がシンボルマークの島であり、後に温泉街として有名となる場所であった。しかし当時のハラリ島は、草が沢山生い茂り、見たこともない様な珍獣や果物が沢山あり、ロジャー達からすれば、正に食料調達をするにはぴったしな島であった。
「それにしても、よくこんな島が残ってたな」
ロジャーは不意にそんな言葉を漏らした。
それもそのはず。何故ならロジャー達は世界のありとあらゆる島という島を冒険したものの、大抵の島はハラリ島の様な前人未到の島という訳ではなかったからだ。
ロジャー達の当初の目的は食料調達であったのだが、"前人未到の島"に興味を惹かれたのか、はたまた海賊としての血が騒いだのか。それは分からないが、ロジャーはどうしてもこの島を見て回りたくなってしまった。
「‥食料調達は私とギャバンがしておこう」
ロジャーの右腕。副船長のシルバーズ・レイリーが船長ロジャーと、ロジャーと同様の気持ちを抱くクルー達の心情を察してか、そんな発言をした。レイリーの発言にギャバンは「え、マジ?」みたいな表情。というか発言をしたが、レイリーの「ごめん。許して」という表情を見て、ため息を吐きつつも渋々了承した。
さて、そんな訳でロジャーはレイリーから許可を得た為島を探検していたのだが、不意に何かの気配を感じ取った。それはこの島に生息する珍獣の気配か?と言われればそうでもなく、かといってそれが自分のクルーなのかと問われればそうでもない。それじゃあ、その気配の正体は一体何なのか。ロジャーはそれを確かめるべく、気配のする方へと進む。
気配の正体へ近づいていく道中、ロジャーはある事に気づく。
「こりゃあ、道になってねぇか?」
気配の正体がいると思われる道は、最初の方は先程自分が歩いていた所と同様に大量の草が生い茂っていたのだが、今歩いている道は誰かによって踏まれた跡がついていた。それが結果として、一つの道となっていた為、ロジャーはそんな発言をしたのだ。そして更に、ここでロジャーはまたある事に気づいた。
「‥気配がちけぇ。」
近い。というよりはすぐ側にいると言っても違いないだろう。ロジャーは自身の背後にある草むらから自身に向けて敵意を向ける存在に気付いた。それは、先程から自分が探し求めていた気配であった。
「いるのは分かってる、さっさと出てきやがれ!」
「‥‥」
「そうか。出てこねぇか。だったら、
――力付くでどうにかするしかねぇな」
ロジャーは即座に腰に携えた愛剣『エース』を引き抜くと、容赦なく自身の背後にあった草むらに向かって刀を振るった。だがしかし、ロジャーは決して只振るった訳ではない。彼は自身の剣に武装色を纏わせ、それを振るった際に斬撃を飛ばしたのだ。
斬撃を飛ばした方に存在していた木々は、次々に物音を立てて倒れていく。凡そ、10km。ロジャーは背後の木々をたった一度の斬撃によってそれほど迄の長距離に渡って切り落とした。
その際、大きな物を立てて次々に、とてつもない量の木々が倒れていく。その音は、ハラリ島全土に響き渡った。
「なぁレイリー、こいつは!」
「間違いないなく、ロジャーの仕業だな。」
レイリーは額に手を置き「やれやれ」と言い、後の事をギャバンに任せ、ロジャーの元へと向かった。
一方その頃、ロジャーの方はと言えば
「‥‥おいおい、マジか。」
ロジャーが切り落とした木々全てが地面に倒れ、その際に発生した土埃。それが次第に晴れ始めるにつれて、微かに人の形をした何かの姿が見えるようになってきた。流石のロジャーも先程の一撃では決して仕留めきれていないと自覚していた。だがまぁ、そんな事はどうでもいい。何せロジャーが驚いている要因は他にある。そもそもの話、ロジャーは自身の背後にいた存在について。自身と同じ位の覇気の使い手である事はなんとなく分かっていた。だが、まさかロジャーも思いもしなかっただろう。
「こんなガキが、まさかこれほどまでの覇気使えるとわな」
ロジャーと同じ位の覇気の使い手。
それが、自身のクルーであるバギーやシャンクスよりも明らかに幼い子供であったからだ。
<ロジャーが気配の正体を知るまでの経緯>
ロジャーの飛ばした斬撃が直線距離10kmの範囲にあった木々を切り裂くのにかかった時間、たったの1秒。
ロジャーの切り裂いた木々が全て地面に落ちるまでにかかった時間、数分。その時に見えるじゃね?という疑問もあると思うが、木々が落ちてる時に気配の正体がちょうど被って見えなかったというのと、その際に生じた土煙によって姿が隠れていたという理由がある。ちな、土煙が晴れたのは木々が地面に横倒れになってから1、2分位経った後や