最強の覇気使い(なる予定の)男の話 作:ハッピーエンドの話をしよう
走る、走る、走る。
来た、また来たんだ!
俺は港へ向け、一直線に走り抜ける。
「あ、こらぁ~!待ちなさい、ルフィ~!!」
マキノの怒る声が聞こえた様な気がしたが、多分気のせいだろう。それに、今はそれどころではない。
俺は港へ着いた途端、一目散にシャンクス達の船の元へ向かう。どうやら今停泊したようで、シャンクスのクルー達が皆一様に降りてくる。俺は降りて来た奴らに近づくと、1人1人訊ねた。
「なぁなぁ、ウタはどこにいるんだ?」
「ッ‥‥‥、悪いな、知らねぇんだ」
「?何でだよ、前出航したときは一緒にいたじゃんか?」
「‥‥‥。」
「あ、おい!」
「なぁなぁ、ウタ知らねぇか?」
「ごめん、分からん。それじゃ!」
「なぁなぁ、ウタは何処なんだよ~。教えてくれよ~、ラッキー」
「?ウタなら‥‥‥、あー、すまん、ちょっと分からん。」
「なぁなぁ、ヤソップ。ウタは何処にいるんだ~?」
「そいつはちょっとお答えできねぇ」
「なぁなぁベックマン、ウタは?」
「‥さぁな」
「シャンクス~!ウタは?ウタは何処にいるんだよ?教えてくれよ~!!」
「‥‥ウタはなぁ、歌手になるために船を降りた」
シャンクスとの会話後、俺はシャンクス達の船に乗り込み、ウタを探す。どうせまたウタが、俺のことをビックリさせようとして仕掛けたイタズラだろう。きっと、いや、そうに違いない。
俺はシャンクス達の船を隅々まで、見逃すところが無いように探索した。‥‥しかし、ウタは決して見つかることはなかった。
それから数時間後、俺はウタと初めて出会ったあの丘にいた。目から水がこぼれてくるが、決して泣いているわけじゃない!
「うぅ、グズッ!ウ"タ"ア"ァ"ァ"ァ"~"!!」
目からこぼれる水のせいで、うまく前が見えない。
「―――ホント、ルフィは泣き虫だな~。」
ふと、そんな言葉が聞こえ、振り返ってみるとそこには
「ウ"タ"ア"ァ"ァ"ァ"!!!」
「わっ!?‥‥もう、仕方ないな~。」
優しい手つきで、頭を撫でられた。
「よし、よし。私は此処にいるよ。何処にも行かないよ。ずっと、ルフィの側にいるからね」
―――
「‥?あれ、寝ちゃった?」
私の耳元で規則正しい寝息が聞こえる。
‥恐らく、いや、これは間違いなくルフィのものだ。
「‥って、そうじゃない!‥‥どうしよ」
ルフィに思い切り抱きつかれている為、動こうにも動けない状況となり、困り果てていたときに、ピーターが来た。
「マキノさんの酒場に戻r‥‥寝ているのか?」
「うん、そうなの。」
「‥‥はぁ、仕方ない。」
その後、ピーターによって私共々マキノさんの酒場まで運んでもらった。
ウタ考案のドッキリは、至極簡単なもので、ルフィにウタがいることが悟られないようにするだけのモノ。しかもそれは、隠す担当をピーターが務めていました。ピーターレベルの人間だと最早何でも出来るため、このドッキリは当然成功しました。