楽しくただ純粋に   作:瓦版

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伝説

怪物がベールを脱いだ。化身のさらに上を行くアームドという新技術が多用されている世代に全時代の本気を見せる。サイドからのスローインのボールを早速奪う。終始圧倒される他のメンバー。山城のプレイに勢いづく。

 

「おっしゃあ!おまえら!死んでもついてきな!」

「すごい!これが中学最強。」

「やはり、山城さんは、伝説だ。」

「すげえ。あれが、一平の本気。」

 

ボールが再び回り始める。そして、山城がボールを貰うとアルファと対峙する。

 

「来い。世代遅れの遺産が。」

「そうかい。なら、止めてみな最新のおもちゃ共。」

 

そこから数秒間で高速の一対一が始まる。誰も介入することが出来ない。それは、天馬と剣城も同じである。だが、決着がつく。

 

「(パターンをインプット。次は、右!)」

「!へえ良い反応だな。だが、外れだ。」

「!?」

 

先程とは、違い片鱗を見せた山城が、アルファを抜くと他のメンバーもあっさりと抜き去りゴールキーパーと一対一になる。シュート体勢に入った山城。敵のゴールキーパーは、身構える。だが、気づいた時には、山城の足にはボールがなかった。そして、ゴールネットにボールが突き刺さる音を後方で聞こえた。振り向くと、後ろにボールが転がる。皆は、あまりの規格外に言葉が出なかった。

 

「ほれ、天馬。手えだしな。」

「は、はい。」パンッ

「ナイスパス!」

 

ベンチでワンダバは、驚いた。

 

「なんと!こんな選手がこの時代に存在するのか!」

「ぬいぐるみさん。」

「ワンダバだ!」

「ワンダバさん。彼、山城君は、円堂君の幼馴染みで小学校頃は、全国的に有名な選手なの。帝国を特待生で入学してすぐ一軍のレギュラーになったの。けど。」

「けど?何かあったのか?」

「どうやらサッカーの熱が消えて練習サボっているみたいなの。そして、円堂君は、彼を説得したけどダメだったらしいわ。」

「それが一年で。なんて才能。」

 

ベンチとは、裏腹に試合は、テンマーズの一方的試合で進み時間を残り僅かとした。ボールをもらった山城の前に手を膝についているアルファ。前半での冷静な彼は、見る影もない。

 

「もう終わりか。未来の奴らは、意外とあっけないな。」

「くそっ。なんでこの時代に。」

「何のことか分からないが、チャンスやるよ。」

「!?貴様!」

「俺は、何もしない好きなだけ打ってきな。」

「!山城さん!」

「なんで!」

「くっ。うおおおお!!」

 

アルファは、持てる力全て出し駆け上がる。その気迫は、この試合一番の迫力で全て抜き去り円堂と対峙する。

 

「うおおおお!!」

「凄い気迫。だけど、一平は、信じてるんだ。おれが、止めること。なら、今度こそ期待に応える。うおおおお!!」

 

アルファの本気のシュートに円堂は、気持ちを爆発させ、そこから湧き上がる力を解放する。すると、円堂は、化身を出す。シュートを見事にボールを収める。

 

「!なに!」

「円堂さんが化身!?」

「へえやればできるじゃねえか。まもちゃん。」

 

笛が鳴り試合が終了する。悔しさをだすアルファ。そこに円堂が近づいて握手を求めた。アルファは、一瞬手を握ろうとするが、撤退命令が出され移動用のボールを出して消える。そして、円堂最後の挨拶をする山城。

 

「一平。また本気でサッカーやってくれたんだな。」

「まあこっちのまもちゃんとその仲間が何度も立ち上がり真っすぐぶつかってきたから、今の俺がいる。だから、そっちの俺にもどんどんぶつかって火をつけてやれよ。」

「ああ。絶対に上手くなってやる。そっちの俺にもよろしくな。」

「当たり前だ。」ガシッ

 

固い握手をした後、キャラバンに乗り込んだ山城。そして、現代に戻り天馬と別れの挨拶をする。

 

「今回は、ありがとうございました!!」

「ああ。俺も久しぶりに燃えたよ。次は、ちゃんとメンバーが揃ってからだな。もし、行き詰まったらまた呼べ。手を貸してやる。」

「はい!頑張ります!それじゃ、お元気で。」

「お前もな天馬。」

 

そして、再び天馬を乗せたキャラバンは、時空の穴に消えていった。

 

「ふう。疲れた。あいつらとは、また会えそうだな。その時までにチームをもっと強くしないとな。」

 

こうして、未来人との試合を体験した山城。天馬との約束が、早くも来るとはこの時の山城は、思いもしなかった。

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