アフロディの勝負に勝利するも互いの思いが強すぎた。結果、怪物は、サッカー部を去り、またもや孤独の道を進む羽目になった。学校では、サッカー部のメンバーに会っても互いに通り過ぎ、言葉も交わさない。放課後も部室のある方向に向かわずそのまま帰宅する。そんなことが続いて学長に呼びだされる。
「失礼します。」
「来たね。そこに座って。」
「はい。」
「話と言うのはね。君がサッカー部を退部したことについてだが。今後は、どうすんだね?」
「この前の話を受けようと思います。」
「わかった。先方にも伝えておこう。」
「急に決めてすみません。」
「大丈夫、君は、わが校の誇りでもあるからね。」
「ありがとうございます。」
「それで、後悔しないかい?」
「はい!全て彼らと久遠監督に託しました。」
「わかった。だが、直ぐにとは行かない。来月から向こうに向かう飛行機に乗ってもらうよ。それまで準備をしておいてね。」
「はい。」
約束の日まで準備を始める山城。再び、家族に相談し自分を思いを告げた。両親は、子供の決意を受け止めて許可した。次に、年の離れている彼女にも連絡し激励の言葉を貰った。ある程度の準備を終えて、後は、出航の日を待つ。だが、じっとしているわけにも行かずボールを持っていつもの場所に向かう。到着し、その場所の一番の絶景スポットを眺める。
「この景色ともお別れか。……。」
これまでを思い起こした一平。サッカーを始め好きになり周囲と差を作り孤立する。小学生の時から変わらず必ず他のものと衝突をし和解することもあればそれっきりと言うこともあった。そこらへんの自分の成長してないところに少しあきれる。とりあえず、ボールを蹴ることにした一平。仮想の敵を生み出しドリブルで抜き去り壁にシュートを叩き込む。
「もう少しフェイントを混ぜるか……。」
「お、やってるな!」
「!やっぱりお前なら来ると思ったよ……まもちゃん。」
「聞いたぞ一平。また海外に行くらしいな。」
「そうだ。」
「じゃあ、もう一平と戦えないのか。」
「……。」
落ち込む円堂に一平は、かける言葉がなかった。
「でも、サッカー続けるならいつかまた勝負できるか!その時までもっと強くなるぞ!!」
「!フフッ」
「なんだよ!また馬鹿にするのかよ!!」
「いや、お前らしくて嬉しくてな。」
「そうか。」
「よし!今日は、思いっきりやるか!!勝負だ!!まもちゃん!!」
「おう!!サッカーやろうぜ!!」
その日の鉄塔の広場には、大きな音と光が響き渡るのだった。その数週間後、一平は、親しい仲間たちや家族に見送られて飛行機で日本を離れて目的の国へ。空港に到着すると、顔見知りのものが迎えに来てくれていた。
「やあ!待っていたよイッペイ。」
「これからもよろしくな。フィディオ。」