1人で外の空気を受けながら缶ジュースを飲む山城は、雷門と白恋中の試合の事を振り返っていた。
「(下馬評通りの結果となったか。士郎の実力と白恋の奴らの頑張りしだいでは、と思っていたが。まあ良い。そこは、誰が勝とうがどうでも良い。ただ、この大会でみんなが、予想以上の成長を見せている。)だからこそ、潰し甲斐がある。」
ザッザッ
「!(フィディオかな。)どうした?迎えは、要らないぞ、!?」
「……。」
「お前らは!セインにデスタ!なぜここに!」
「「……。」」
「いや、お前ら誰だ。」
「「……。」」パチンッ
ザッ
「……。」
「!ダークエンジェルの他の奴らまで!?どうなってやがる。」
「……。」スッ
「!(ボール?)」
「……。」ピカッ
「しまっ!」
シュンッカッカカカッカンッ
ガチャッ
「イッペイ、そろそろ次の試合が、ってあれ?どこに行ったんだ?」
場所は、遠くの地。
「っ!ここは、どこだ?」
「「……。」」ザッ
「!マジか、俺だけか。……はあ、しょうがない。やるか。」ゴォ
山城とダークエンジェル(?)との試合が、始まる。一方のスタジアムでは、帝国と世宇子との試合が始まる。観客の熱気は、先程の試合から覚めていなかった。前年の優勝校の帝国と今年の夏の準優勝校 世宇子のカードと言うこともあるが、王者の名声の奪還の意味が、大きい。あいさつで整列する両者。
「夏の借りを返させてもらう。」
「うん、いい試合をしよう。」
スタンドでは、試合を終えた雷門が見守る。そして、世宇子中ボールで始まり、笛が鳴る。それと同時に、速いパスとドリブルを混ぜながら攻めあがる世宇子イレブン。その速い攻めには、雷門イレブンも驚愕する。
「速い!」
「アフロディ達は、ここまで力を付けてているなんて。」
「だが、帝国の奴らが黙ってない。」
その言葉の通りにボールを持つアフロディの前に不動が立ちふさがる。
「行かせるかよ。」
「良い守備だね。だけど、」ササッ
「!」
「君じゃ止められない。」
軽快なドリブルで不動を抜いたアフロディ。
「チッ分かっていたけど、ムカつくな。行ったぞ!お前ら!」
「「おう!!」」
「!けど、足りないな「誰が、足りないって。」!?」バシッ
足を止めたアフロディのボールを不動が、後ろから弾く。高度な連携である。ボールは、佐久間に渡る。
「カウンターだ!」
「「おう!!」」
帝国の前線が上がる。帝国も世宇子に劣らないほどのボール運びを行う。そして、エリア付近で佐久間が指笛を吹く。同時に不動と寺門が飛び上がる。
「「「皇帝ペンギン3号!!!」」」ドッ
日本代表時に生み出した。ペンギンシュートを放つ。対するポセイドンも応戦する。
「うおお!!ギガントウォール!!」ドンッ
いきなり全開の勝負になる。だが、徐々に押されるポセイドン。
「う、うおお!!」
ズドンッ
先生のゴールが突き刺さる。そのゴールに会場は、盛り上がりを見せる。ボールを受け取りに来たアフロディは、ポセイドンに声を掛ける。
「大丈夫かい?」
「ああ、すまない。予想以上の威力だった。」
「構わない。彼らも実力を上げてる。それだけだ。次は、止められるはずさ。」
「ああ!!」
「さて、こっちも点を取るかな。」
ボールをセットしたアフロディ。笛と同時に先程のように仲間と一緒に駆け上がる。そして、再び不動とマッチアップする。
「さあ、かかってきな。」
「……。」ササッ
「チッ(相変わらず速ぇ。)けど、同じだぜ!」
ザッ
再びアフロディを足止めしようとする帝国。だが、神に二度目は、無い。
「……。」
「もらった!!」
「遅いよ。」
「「「!?」」」
突如目の前のアフロディが消える。そう錯覚するほどに急加速した。そんな状態のアフロディは、一気に源田との勝負に。
「こい!無限の壁!!」
「フフッそんなの壁にならないさ。ゴットブレイク。」ドッ
「「「う、うお!!」」」
ズドンッ
余りの威力に衝撃と同時に破壊された壁。華麗に着地するアフロディ。そして、佐久間達の方を向く。
「良い試合になると良いね。」
「何!どういうことだ!」
佐久間の返しにアフロディは、何も返さず。自分の位置に戻る。この日、スタジアムを完成していた者たちは、神の力を再び知ることになる。