ピピー
前半終了の笛が鳴る。アフロディの予想以上の攻撃に帝国イレブンは、防戦一方で終わり、3点のリードを許す。ハーフタイムに入り、それぞれのロッカールームに戻る。帝国は、後半の戦術を考える。
「アフロディの野郎……。」
「わかっていたことだが、やはり凄まじいな。」
「他のメンバーが、まだ我々よりであるのが、救いですね。」
「けど、どうやって止めようか。」
「やはり守備を捨てて、攻撃に回すか。」
「いや、それだと今まで以上に奴の好きにしてしまう。」
一向に見つからない打開策に頭を悩ませる。そんな暗い空気の中である男が、発言する。帝国のキーパー 源田である。
「あの技を解禁しよう。そうすれば、攻撃の数を増やすことが出来るはずだ。」
「「「「!!」」」」
「源田、辞めろ!あの技は、危険だ!」
「そうだ!また病院生活になるぞ!」
「だが、ここで敗れるようなら帝国は、二度と頂点になれない。」
「「「……。」」」
「おれは、鬼道にも山城にも勝ちたいんだ。頼む。」
「わかった。ゴールは、任せたぞ。」
「「「!!」」」
「良いのか?」
「ただし無理は、するなよ。この先の戦いでもお前の力が必要だ。」
「佐久間。ありがとう。」
「さて、攻撃だが、不動。」
「……。」
「策は、あるか?」
「あるが、着いてこれるか?」ニヤッ
「任せろ。だろ、お前ら!」
「「「おう!!」」」
「相変わらず、熱苦しいやつらだな。それじゃ、言うぞ……」
ハーフタイムが、終わり再びフィールドに顔を出す両校。そして、帝国ボールで後半スタート。ボールが、不動に渡ると目の前にアフロディが詰め寄る。
「今度は、何をするのかな。ペテン師君。」
「は、こうすんだよ。」ポンッ
「!」トッ
観客も世宇子も皆が、不動のミスかに思った。その瞬間、悪魔の足が神に突き刺さる。
「グハッ」バタッ
「「「!!」」」
「ほら、チャンスだぜ。」
アフロディが蹴り飛ばされた。だが、ファールの笛が鳴ることは、無かった。世宇子の一部メンバーが声を上げて抗議するが、審判に相手にされなかった。そんな隙にシュートチャンスの帝国。ポセイドンは、身構える。
「いくぞ!皇帝ペンギン!」
「「2号!!」」
「ギガントウォール!!」
ドンッ
複数のペンギンが襲い掛かる。だが、ポセイドンも気合で先程以上に押し返す。それが、功を奏した。シュートは、ゴールに入らず前に飛ぶ。
「よし!誰かt「あまいぜ!!」!?」
「うおりゃ!」
「く、」
攻撃の数を増やす作戦が、成功しゴールを奪うことが出来た。点差が、縮まった。仲間の手を借りて立ち上がるアフロディ。
「大丈夫か、アフロディ。」
「大丈夫。」
「まさか、こんな汚い作戦をしてくるとは……。」
「気にしなくて良い。さあ、戻ろうか。」
「「お、おお。」」
チームメイトを戻したアフロディ。守備に戻る際に、徐々に不気味な笑顔になりつつあることは、誰も気づかない。試合再開、ボールをすぐに貰って攻めるアフロディ。そして、源田とマッチアップ。
「1点貰うよ。ハアア!ゴット・ブレイク!!」ドンッ
アフロディは、先程と同じように凄まじいシュートを放つ。対する源田は、前半と違うフォームをとる。
「うおお!!ビースト・ファング!!」ガシッ
「!」
ギュルギュルギュルギュルッシュー
禁断の必殺技で遂にセーブ成功。会場は、盛り上がる。世宇子は、驚愕する。それも相まって守備に隙が生まれる。結果、再び点差が縮まった。完全に勢いに乗る帝国。このまま誰もが、帝国の勝利を予感した。だが、それは、1人の神の目を覚まさせてしまうのだった。