この間の勝負以来気合いが入る円堂。部員は、自分を入れて三人まだまだ遠き道のりだが、サッカーが好きな連中で嬉しい。今日も小さいが、空きスペース使って練習した。その後、いつも通りのタイヤのある鉄塔に向かう。
「よし、やるか。」
円堂は、毎日空きもせずひたすらタイヤとぶつかる。受ける度に、山城のシュートを思い出す。
「一平のやつ本当にどうしちまったんだ。昔は、練習するほど、サッカーが好きであんなこと言わなかったのに。だからこそ今は、じーちゃんの技完成して少しでも近づくんだ。」
円堂は、再戦に燃える。「打倒 山城」その言葉を胸に今は、ひたすら力を蓄えている。一方、場所が変わって帝国のグラウンド。鬼道を中心に一軍のメンバーが、汗水垂らす。特に鬼道、佐久間、源田の三人の熱量が凄い。山城の活躍にまだ負けている自分達にイライラしている部分もある。
「あいつら、ここ最近気合いが入ってるな。」
「それはそうだよ。なんたって、ライバルの山城に勝つためだからな。」
「しかし、当の本人はどこか上の空で練習に滅多に来ないですよ。」
「ほんとだよ、少しは見習ってとは言えないな。」
「だなぁ。」
帝国のメンバーの山城に対する見方は、サボるが理不尽に強い。本人に練習への参加を強要しても、かえって自分の実力のなさに漬け込まれてあっさり断られる。実力が、全ての帝国。その頂点の男に何か訴えるには同等かそれ以上の力を持たなければならない。だから、基本誰も彼を指摘できないのだ。
「さあ、俺たちも行こう。」「「そうだな。」」ですね。」
五条達も練習に戻る。そんな様子のチームに影山は、ただ暗い監督室の中で選手達の練習の動きを見ていた。そんな、帝国の噂の怪物は今1人で河川敷を歩いていた。
今日は、練習するつもりはないのか、ボールを持たずにただ河川敷のサッカーグラウンドの少年少女達のサッカーを見ていた。
「やっぱ、楽しそうだなぁ。前は、上手くなることなんか度外視して、ただひたすらボール蹴ってただけなのにな。あ~あ、なんで誰もついてこれなくなったのかな。明日、練習に参加して適当にボールに蹴ってようかな。あの決勝以来、総帥にはアドバイス貰えてないしな。」
孤高の怪物の独り言は、誰にも届かずただひたすら風に流れて消えて行くのだった。みんなそれぞれが、自分達の理想に近づくために、日々を過ごしていた。そんな、思惑を胸に秘めて時間が流れて、彼らは1つ年を取り、学年が上がる。