楽しくただ純粋に   作:瓦版

52 / 168
リズムとポジティブ

昨日、綱海に言われた中学に着く。大海原中、沖縄の特徴である。海と上手く共存している学校。綱海からグラウンドに案内される雷門。そこには、大海原中のイレブンと監督が居た。チームの特徴としては、皆が底抜けに明るかった。中でも、キャプテンの音村は一見他のメンバーとノリの度合いが違う。だが、綱海曰くチーム一番のノリノリらしい。それに、対して夏未は何度か帰ろうとした。山城も向こうのノリにやられていた。

 

「うへぇ、暑いな。何で、あいつら元気なんだ。」

「それも強みかも知れんな。ふざけてそうだが、逆に言えばなかなか渋といチームかも知れん。」

「よし、みんな、頑張って勝とうぜ。」

「「「オオー!!。」」

「今日もノリノリで行こうぜ。」

「「「オオー!!。」」

 

こうして、キックオフ。最初は、雷門ボールから始まる。パスとドリブルで、前線の吹雪へ。吹雪は、必殺技を放ち、見事先制するが、向こうはそれすら喜ぶ。変な感覚に襲われる雷門。そして、大海原中の攻撃になったとたんに、音村が動く。

 

「8ビート。」「2ビートアップ」「ダウン。」

 

音村の掛け声と共に、選手のリズムが変わった。そのリズムの変化に惑わされた雷門は、中々攻められなかった。そして、遂に同点になる。ハーフタイム。

 

「あいつらの動きなんだ。まるで、こっちの動きが分かるように動いてる。」

「ドリブルで、攻めるのはあまり得策ではないのかもな。」

 

中々、糸口が見つからなかった雷門。後半の最初も上手く行かなかった。が、鬼道が音村の掛け声と同時に選手が動いて居ることに気づく。そして、そこからテンポで動いていることがわかった。その仕組みが判明した今、鬼道のゲームメイクが始まる。音村は、雷門の動きの変化に気づく。

 

「相手のリズムが、変わった!なるほど、さすが天才ゲームメイカーだ。」

 

そこから、互いの司令塔のゲーム合戦が始まる。そして、終止符を打ったのは、パスを怪物からであった。

 

「彼を行かせるな。」「「オウ!!。」」

「ふ、お前らなかなか面白かった。だが、リズムを操るのは鬼道だけじゃねぇよ。」

「何?!。」

 

そこから、試合終了まで怪物のプレーが独占する。音村も何とか、リズムを計るがむちゃくちゃなテンポで乱された。

 

「スゲー、これが全国屈指のプレイヤーのサッカーか。」

 

素人の綱海は、そのレベルの高さに尊敬を抱いていた。そして、試合は圧倒した雷門だが、内容はなかなか反省のあるものだった。その後、交流を兼ねて向こうの監督のおごりでBBQをすることになった。鬼道は、音村の所に向かった。

 

「隣、良いか。」

「ああ、構わないよ。」

「今回の試合、プレーの幅を広げられた。良い試合だった。まさか、テンポを使うだけであそこまでやれるとはな。」

「うん、この世は一定のリズムで流れてる。そんな所に、変化を付ければ、今回の結果になる。」

「なるほどな。中々、興味深いな。。」

「だけど、まさかだった1人に崩されるとは思わなかったよ。」

「ふ、あいつは俺にもどうにもならん。ただ、あいつと居ると自分のレベルが確実に上がっていることは、確かだがな。」

「ふふ、なんだか羨ましいな。」

 

そんな、参謀同士の会話は中々盛り上がったらしい。一方で、綱海はある人物を探していた。

 

「綱海、どうした?誰か、探してるのか。」

「あぁ、円堂か。山城探してるんだが、知らないか。」

「一平?そこら辺で涼んでるんじゃないか。」

「わかった。ありがとうな。」

 

綱海は、円堂に言われた通りに探すと。そこに、座っている山城を見つけた。

 

「山城。」

「うん?なんだ、綱海か。何か用か。」

「ああ。今日のお前のプレー見てたら、何か熱いものが心の底から沸き上がってんだ。俺に、サッカー教えてくれ。」

「鬼道とかそれこそ、そっちのキャプテンに教われよ。何で、俺なんだ?」

「確かに、教わるならそれでも良いかも知れねぇ。だけど、お前に教われば、サーフィンとは違った楽しさを知れるかも知れねーだろ。だから、頼む。」

「、、、、、、はぁ。わかった。監督に頼んでOK貰ってみるわ。」

「!そうか、サンキューな。山城。」

 

それから、山城に惑いつく選手が増えた。

 

「グハ、くそ~。中々、追い付けね。」

「当たり前だ、そんなすぐ追い付かせるか。だが、動きは悪くない。」

「そうか。よし、もう一本。」

「OKだ、行くぜ。」

「次は、俺だ。」

「ち、ゆうちゃんか。だが、負けねぇぞ。」

「一平、打ってこい。」

「少しは、止められるようになると、良いな。」

「山城君、勝負。」

「ああ、頑張って付いてきな。」

「先生、早くしろよ。」

「待て、俺は1人だぞ。ゆっくりさせてくれ。」

「山城さん、俺と一対一の勝負お願いします。」

「ふ、少しは上達したところ見せてみろ。」

 

こうして、山城の多忙の日が続く。それを見ていた瞳子は、マネージャーや選手に気づかれないように静かに笑って見ていた。そんな中、円堂は新しい技に挑戦している。正義の鉄拳という技らしい。マジンザハンドを越える技ということもあり、中々上手く行かなかった。そこで、動きのヒントてして、綱海にサーフィンを教えて貰っていた。そして、数週間のトレーニングにより、何とか形まで持っていく。それから、雷門は沖縄の地で必死に汗をかいた。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。