帰国後に、校長に呼ばれて今回の報告をして海外合流を終えた山城。後日、手紙のことを思い出して中身を見ると、そこには代表招集の文字が書かれていた。
「なんだこれ?代表!しかも、この間のコト・アールのか!」
すると、招集の手紙と一緒に小さい手紙が、挟まってあった。それを開くと、こう書かれていた。
イッペイへ
数週間、とても楽しかったぞ。あの時、伝えることの出来なかったことをこの手紙に残す。まず、今回のU-15サッカー世界大会 フットボールフロンティアインターナショナル 通称 FFI。そこに、ワシらはコト・アール代表として出場する。イッペイ、良かったらお主も選手として呼びたい。無理は、言わない。恐らく日本代表になるであろうお主を無理やり引き抜く事は絶対しない。そこは、お主に選択を委ねる。ただ、本音を言うと、お主とロココ達と共に世界を取ってみたい!!お主ともっと、サッカーをしたいと思うとる。もし、お主がワシらと同じユニホーム着てくれるなら。ワシらは、海の向こうで待っているぞ!!
ダイスケ・アラヤより
手紙を読み終えた山城は、胸が熱くなっていた。そこに、お母さんから自分に電話が来ていることを知らされて部屋を出て受話器を取る。
「もしもし?」
「もしもし、山城か?響だ。今回、FFIの日本代表の選考にお前を招集したい。」
「俺が、日本代表ですか。少し、考えさせてください。」
「うん?どうした?いつものお前なら、喜ぶ所じゃないのか?何か、合ったか?」
山城は、自分にコト・アールからも招集されていることを打ち明ける。
「そうか、それは凄いな!確かに、お前ほどの選手は、世界でも指折りだ。確かに、欲しくなる。うちも同じだしな。わかった、返事はまだしなくて良い。お前の選択だ。誰も文句は言わん!ゆっくり、考えろ。それで、答えを聞かせてくれ。」
「はい、ありがとうございます。」
「それじゃあ、また。」
「はい。」
そして、受話器を置く山城は、両親に今回のことを話した。両親は、大変喜んでくれた。そして、自分の選択の迷いに相談に乗ってくれた。
「一平、お前は幸せだな。」
「そうね。そんなに、色んな人に必要とされているのだから。」
「けど、どっちもお世話になった所だし、どうしよう。」
「向こうは、まだ返事を待ってくれているのだろう。なら、急ぐ事はないんじゃないか。」
「そうよ。あなたの選んだ道を誰も非難しないわ。あなたが、楽しいと思える選択しなさい。私もお父さん、あなたがどこの代表だろうと応援するわよ。」
「父さん、母さん。ありがとう!!」
こうして、山城は少し考える。そして、とりあえずサッカーをしながら考えることにした。そして、鉄塔行くと、いつものメンツがいた。
「まもちゃん!ゆうちゃん!修也!」
「うん?一平!帰ってたんだな!」
「山城、また一段凄みを増してるな。」
「どうやら、相当実りある海外交流みたいだったな。」
「ああ、世界を少し見てきた。」
「世界かぁ、どんな奴らがいるんだろ。」
「俺たちの想像を越えるだろうな。」
「確かにな。ところで、山城お前は何しに来たんだ?」
「いや、いつもの自主練習だ。ちょうど良いお前ら相手してくれ。」
「ああ!構わないぞ!」
「今日こそは、勝たせ貰おう!」
「貴様との差、ここで確かめておく必要が有りそうだな。」
「あ、ちょっと待て。ここじゃなくて、河川敷に行こう!」
「「「わかった。」」」