その筋肉は置物と化す   作:頭の中将

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筋肉と夏

 俺にとって夏とは非常に相性がいい。

 

 

 「おぉ...すごい」

 「まるで丸太みたいだ...」

 

 皆、俺のタンクトップにハーフパンツ姿に興味津々。そりゃぁそうだだって、今御台場の中で一番のバルクだからな!さて、そんな俺だが今日バイトの先輩に海の家のクーポンをもらったんだ。これはつまり、海で楽しんでこいという先輩の御好意である。しかし、何故か二枚ある。どうする?どうせならミア誘ってみるか。どうせ

 

 『は?海なんて行くか』

 

 って言われそうだけどな

 

 

 

 

 

 「行く!」

 「え?」

 

 以外だった。

 

 「そこの海の家で美味しいバーガーがあるんだよ!」

 「おうおう、勢いスゲーなでいつ行く?」

 「Umm...出来るならば早い日がいい!そこのBurgerはすぐに売れるからね!」

 「うん、でもしばらくバイトだなー」

 「うるせぇ、休め」

 「アッハイ」

 

 久しぶりのミアからの圧に耐えることが出来なかったのか今週の日曜日の休みの連絡を俺はいつの間にか入れていた。

 

 

 

 

 

-日曜日-

 

 電車に揺られて一時間弱海に来た。周りを見ても俺よりバルク量が多い人はいないだからこそみんなが俺のバルクに興味津々...なわけがなかった

 

 「うわぁ~セイヤのタトゥーこわーい」

 「うぜー」

 

 なんとまぁ俺の全身にタトゥーが掘られていた。これアメリカだったら結構いるんだけど、日本なのがマズい。一応ミアをつけまとう男はいないのがいいのだが、怖いと思われてないか?俺

 

 「別にいいじゃん翌日には消えるって言ってたし」

 「あのマッドサイエンティストめ...」

 

 

 これは昨日の事。たまたまミアの部屋に来ていたマッドサイエンティストもとい璃奈が

 

 「ミアさんに何かあったら大変」 

 

 といわれ、強制的にタトゥーを掘られた。抵抗はしたのか?しようとしたが、あのギプスのせいで動けなかったいやまじで。しかし、タトゥーにしては芸術性は高いんだよな。

 

 

 「で、ボクに言いたいことあるんじゃないの?」

 

 あ、よくあるシチュエーションだ。もちろんだが今現在二人とも水着を着用している、だからこそ俺から言わせたいんだろ?

 

 「似合ってるじゃん、14歳にしては」 

 「Fu○k!」

 

 肩パン入れられたんだがなんで!?

 

 「一言が余計なんだよ!」

 「褒めたからいいだろ!サンオイル塗らせるぞ!」

 「きゃーへんたーい!」

 「よし分かった、次言ったらお前海に沈める」

 

 ガチで決意した俺は目的の海の家に着いた。

 

 

 

 「なんだ、あの筋肉は」

 

 先ほどから俺はある男を見ている。その人は多分バイトの人だろうがそんなことはどうでもいい、彼は俺の引けも取らない素晴らしい肉体をしていた。多分彼も同業者かなんかか?

 

 「セイヤ、さっきからずっとあの人見てるけど、もしかしてセイヤって」

 「んなわけあるか、彼の筋肉スゲーなって思ってな」

 「はぁ...どうでもいい、早くこないかなー」

 

 そういい、ミアはオレンジジュースを飲み始める。頼む、飲み干さないでくれ海の家の飲み物は高いんだ。一応割引き券はあるのだが、払うの俺なんだそ

 

 「はぁーすいませーん、オレンジジュースおかわりー」

 

 嘘だろ、わざとやったなコイツ...しかもこっち見たときウザい顔してたし

 

 「はい、お待たせしましたー!ザ・バーガーでーす!」

 「おー来た来たー!」

 「でけーな、おい」

 

 ミアは写真を撮った後に一気にバーガーにかぶりつく。

 

 「んーー!Yummy!」

 

 バーガー食ってるときのミアって嬉しそうな表情するんだよなうん。

 

 「口コミ通り最高の味だよ!」

 「お、良かったな」

 

 さて、俺のもそろそろ来るな

 

 「おまたせしました、筋肉バーガーでーす!」 

 「ん!?」

 

 ミアが驚くのも無理はない。なぜならこの筋肉バーガーはパンの代わりに鶏肉で挟んでいる。つまり炭水化物がほとんど入ってない、うん。非常に筋肉が喜んでいる。

 

 「最高でした。ごちそうさまだ」 

 「ふぅー非常にDeliciousだったよ」

 「すいませーんお会計お願いしまーす」

 「はーい!」

 

 さて、お会計しようか

 

 「お客さん、どうせなら割引きチャレンジします?」

 「割引きチャレンジ?」

 「そこにベンチプレスあるんですよ、ベンチプレス100回上げれたら半額にします」

 「マジですか!じゃあミアお前が行け」

 「ふつーお前だろ、セイヤ!何が悲しくてボクがベンチプレスあげなければならないんだ!」

 

 

 

 「はい、じゃあいきまーす」

 

 さて、結局俺がベンチプレスをやることになったが、いつもやってるベンチプレスの重さとは格段に違う。しかも100回は初めてだからできるかどうか分からん

 

 「ふぅ...ふぅ...」

 

 ざっと20いったな、まだいけるかってアイツ、勝手にかき氷食っていやがってクソがー!

 

 「がんばれー」

 

 感情こもってない応援だなー、人様ががんばっているのによー!待って、今までのミアのムカツク言動を想像すればいけるんじゃね?よし、思いだそう今までのアイツの言動を...あームカついてきた!うおおおお!

 

 

 

 

 

 「100回成功です!おめでとうございます!」

 「おーセイヤすごーい!半額だよ!」

 

 いやーそれにしてもミアのムカツク言動で100回いけたぜーある意味ありがとうなミア!

 

 「さて、お会計だねセイヤ」

 「えっとー確かクーポンも使って」

 「あーそれ当店では使えないんですよ」

 

 

 

 

 「おい、使えないってどういうことだ?」

 

 もらったクーポンがどうやら対象の海の家が限られていて俺達が行ってたところは対象外だったそうだ。で今、俺は砂に埋められている。

 

 「すまん、知らなかったんだ」

 「で?反省の言葉は?」

 「ごめんって言ってるでしょ」

 「まぁ、誠意というのがあれば自力で脱出してみてよ」

 

 おい、俺の上に乗るな!ベンチプレスで筋肉がパンパンだぞ!

 

 「おもっ」

 「Ladyに向かって重いって言ってはいけないんだぞ!」

 「は?お前14だろクソガキじゃん!」

 「だーまーれー!」

 

 こうして、俺の夏は幕を閉じた。

 

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