その筋肉は置物と化す   作:頭の中将

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ーミアの部屋ー

 

「ナベするわよ!」

 

 ランジュがいきなりボクの家に来て、早速言ったのがこの台詞だ。

 

「いきなりどうしたんですか?」

 

 あ、栞子もいるよ。

 

「ランジュが日本に帰ってきてまだ一度もやったことがないの」

「だからって何でボクたちを巻き込むんだい?」

「誠也さんと一緒にお鍋をつつきたいそうです」

「うんうん!セイヤにはさっき連絡したわ」

「ランジュに聞くけど肝心の野菜とかは?」

「セイヤに買ってきてもらうわ!」

 

 まぁ、材料とかは一応セイヤに買ってきてもらうのは分かるよ。冷蔵庫はブロッコリーと卵しかないし。だけど

 

「ランジュ、鍋をするにしても鍋とかはどこにあるんだい?」

 

 今ボクの部屋は作業用のパソコンとダンベルとアブローラーなどと数えられるぐらいしかない

 

「セイヤに買ってきてもらうわ!」

「What!?NO Plan!?」

「流石にそこまで考えてなかったなんて」

 

 あ、セイヤからMessageが来てる

 

『ミア、頼むモノ上げるの手伝ってくら』

『れ』

 

「ちょっと外見てくる」

 

 ベランダから覗くと両手にモノを持ったマッチョいやセイヤが見える。

 

「いいから登ってきなよ」

「無理に決まってるだろ!」

「Shut UP!バレるだろ!」

「お前が言ったんだろ!」

「私、取りに行ってきます」

「あ、ランジュも行くわ!」

 

 

ー虹ヶ咲学園敷地内ー

 

「出来るでしょ、マッチョなんだから」

「ブチ殺すそ!お前!」

 

 今俺の両手を見て見ろ!鍋の具材と鍋を持ってるんだぞ!どうやって登るんだよ!

 

「あ、セイヤ!」

「誠也さん、お待たせしましたって何でタンクトップなんですか?」

「バイト終わってすぐだったからだよ、後ランジュ急すぎな?」

「ランジュならさっき具材もって戻りましたよ」

「おーい!」

 

 

ーミアの部屋ー

 

「よいしょっと」

「寒いから早く閉めて」

「しばくぞ、ってかランジュ鍋ぐらい家から持って来いよ」

「でも、取り皿は持ってきたわよ?」

「持ってきたわよ?じゃねーんだよ」

「鍋どこに置けばいいですか?」

 

 鍋を買ってきたのはいいが、ガスボンベとかコンロとかどうするんだ?一応備え付けのコンロがあるから出来なくはないが...

 

「一応コンロに置いといて」

「具材は...白菜」

「What!?丸々1個!?」

「これしかなかったんだよ」

「後は豚バラと鍋用のつゆと出汁の素しかないです」

「セイヤ!どういうことなの!?これじゃあ鍋ができないじゃない!」

「まぁまぁ騒ぐな俺に案がある」

「Brainが筋肉しかないセイヤに何が出来るの?」

「ミア本当にしばいていいか?後包丁どこ?」

 

 

 筋肉を鍛えるにあたって食事というのは必要不可欠な存在である食事は24時間あって365日休みがない。しかしその中で毎日同じ食糧を食うのは人生を楽しんでいないのと同等だ。だから俺は毎日の飯は常にこだわっている

 

 話はさておき、鍋の作り方だ

 

 まずは白菜を鍋に入れやすいぐらいの大きさに切る。そして豚バラを白菜となるべく挟むように鍋に突っ込み鍋のつゆをぶち込む後は少し出汁の素を入れて火にかければ完成だ。

 

「で、どうするの?この後?作業台の上に置きたくないっしょ?」

「置いたら弁償してもらうよ?」

「小さいテーブルはありませんよ」

 

 

 

「ちょ、キツいって!」

 

結局狭いキッチンで4人が鍋を突っつき合うという非常にカオスな光景ですまない。

 

「あー、それとりたかったのに!」

「どれも同じだろ」

「これいただきます」

 

いや、これ来年鍋やるときは確実にポケットコンロとガスボンベは絶対にいるなこれ

 

「あ、もうなくなった」

「どうするの?白菜はまだあるわよ?」

「全部ぶち込みますか」

 

グツグツと白菜しか入っていない鍋に蓋をする

 

「誠也さんが料理出来たんですね」

「出来るよ、弁当自分で作ってるし冷蔵庫に大量の野菜と卵入ってるし」

「本当にすごいわ」

「勝手に冷蔵庫開けないの」

 

最近野菜の量が少ないんだよなぁ...今度買いに行ってくるか

 

「そう言えば買い出しのときにさレジで立ちながら寝てる人がいてさびっくりした」

「あれ?彼方さんって今日アルバイトでしたっけ?」

 

そんなこんな話して蓋を開けると、白菜が十分に煮たってきた

 

「おー完成したぞ」

「ランジュが頂くわ!」

「あーおい!ボクが先だ!」

 

考えてみろ、これ取り合いしているの白菜だぞ?すごくね?しかも肉のうまみが溶け出していてさらに旨いんだよなーこれが

 

「あ、もうない」

 

もう、つゆだけになったな。ふつうはこれに雑炊とかするのだが流石にマッチョだから雑炊は少し遠慮しておこう

 

 

 

「ご馳走さまでした」

「お粗末です」

 

 ミアは食い終わったあとすぐに作曲に入りランジュはそのままベットで爆睡、そんでもって俺と栞子で洗い物だ。まさか洗剤があるなんてな、いや俺が買ったんだが

 

 

「すまんな」

「いえ、せめてもののお礼です」

 

日本に帰ってきてから俺と栞子が二人きりでなんかするのは始めてだな。

 

「誠也さん、向こうの生活はどうでしたか?」

「アメリカ?まぁ楽しかったよ。俺に新たな趣味を見つけてくれたし」

 

まるで丸太のような上腕二頭筋を見せつけるかの陽に腕をまくる

 

「こうして見ると、昔やったおままごとを思い出しますね」

「おままごとかぁそんなことしてたな」

 

昔なんてほとんど栞子とランジュと遊んでいたからなぁ、別に男子と遊ぶのも良かったがそれ以上に二人と遊ぶのが好きだったなぁ

 

「確か俺が父で二人が母の座をもって争っていたっけ?」

「フフ...確かにそうですね」

 

洗い物が終わったな、うん、この後は低脂肪乳のプロテインを飲んで筋トレだな。

 

 

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