「大丈夫だよ、翔太郎君達だったら、きっと「失礼する」えっ竜君!」
それと共に、事務所に訪れたのは、照井だった。
それを見て、すぐに慌てた。
「あっ、竜君、これはね」
「事情は既にフィリップから聞いている。
洗兄弟が被害者という事もな。
同時に、現在、危機的状況でもある」
「危機的状況?」
「君達がドーパントになったと思われるマンション。
あそこはドーパント達の巣窟だった」
「そっそんな」
「けど、どうしたら」
「待つんだ」
「待つって」
「約束の時間に」
住人のほとんどがドーパント。
その驚異的な状況に陥りながら、俺と翔太郎さんはそのままマンションの屋上に来ていた。
屋上の、ただ一つの出入り口を閉ざしながら、状況を再び確認していた。
『敵であるドーパントの数は未だに不明。
さらには、メモリの種類のバラバラだ。
よって、このまま現状僕達では倒す事は不可能だ』
そう、翔太郎さんの右側に憑依しているフィリップさんが改めて、現在の状況を確認する。
ドーパント達が何時、攻め込んでも可笑しくない状況ではあるが、それでも冷静に戦う為には必要な情報だ。
「改めて聞くと、絶望的な状況だな」
それに対して翔太郎さんは言う。
扉の奥からはドーパント達が攻め込もうと、ドンドンッと音が聞こえる。
それはすぐにでもドーパント達が迫ってくる証拠だった。
『あぁ、だが、この状況を打開する方法として、影。
君のあのマキシマムドライブが必要になる』
「本当だったら、洗さん達に使うつもりだったけど」
『その点は既に照井に連絡済みだ。
彼がここまで連れてくる。
ただし、ドーパント達が迫る中では危険な為、彼がここに護衛で来れるのは、分かっているね』
「あぁ、承知しています」
「その間、お前はマキシマムは使えないか」
『あぁ、そして、時間としては、5時間だ。
ある意味、これまでにない戦いになる』
「あぁ、けど、やるしかないですよね」
俺がそう言うと、翔太郎さんとフィリップさんは頷く。
それと共に、見つめた先のドアが大きな音と共に開かれる。
それは開戦の合図であり、俺達は構える。
『CYCLONETRIGGER』
同時に翔太郎さん達は瞬時にメモリを入れ替え、サイクロントリガーへと姿を変える。
それと共に、その手に持つトリガーマグナムは流れ込んでくるドーパント達に向かって、弾丸を放っていく。
連射性に優れた弾丸でドーパント達に牽制していく。一方で俺は、トリガーマグナムを構えて狙いを定める。
狙う先はドーパント達の先頭集団。
トリガーを引くと同時に放たれていく無数の弾丸。
それが一気に襲い掛かるように放たれていき、ドーパント達を撃ち抜いていく。
それにより、ドーパント達が倒れる中、更に次の標的を狙い撃つ。
しかし、その数はどんどん増えていっていた。
「さて、牽制は十分だ!」
『CYCLONEMETAL』
だが、それは既に彼らは分かっていた。
先程の牽制の弾丸によって、多少崩れたドーパント達の中へと、そのままサイクロンメタルへと姿を変え、突っ込む。
同時にその手に持ったメタルシャフトを振り回す。
それによって、彼らを中心に嵐が吹き荒れるようにドーパント達を吹き飛ばしていった。
だが、それで終わりではない。
『HEATMETAL』
その嵐は炎の渦となって、ドーパント達を包み込み、吹き飛ばす。
それと共に
『HEATTRIGGER』
『HEATMAXIMUMDRIVE!』
鳴り響く音声と共に、その手に持ったトリガーマグナムの銃口に炎が集束されていく。
それをトリガーを引きながら放つ。
撃ち出された炎は巨大な炎柱となり、ドーパント達を飲み込んだ。
それにより、ドーパント達は全て倒れていく。
だが
『翔太郎っ!』
「ぐっ」
だが、ドーパント達の中にいる一体であるジェリーフィッシュ・ドーパントが触手が翔太郎さんの腕を絡め取る。
それによって、動きを止められてしまう。
同時に他のドーパント達も彼に近づき始めていた。
だが
「はぁ!」
俺は瞬時にナスカブレードで触手を切り裂く。
それに合わせて、翔太郎さんは襲い掛かっていたジェリーフィッシュ・ドーパントをトリガーマグナムの弾丸で吹き飛ばす。
「助かったぜ、影」
「マキシマムは使えなくても、これぐらいはできるからな」
それと共に、俺達はすぐに背中合わせになりながら、目の前を取り囲んでいるドーパント達を睨み付ける。
それに合わせるかのように、俺の目の前にスケアクロウ・ドーパントが鎌を、翔太郎さん達の前にPIRATES・ドーパントの左腕のフック型鉤爪が襲い掛かる。
俺はナスカブレードで鎌を受け止める。
そして
『LUNAMETAL』
翔太郎さんは、変幻自在に姿を変える事ができるメタルシャフトで鉤爪を打ち払い、その腹を蹴り飛ばした。
それと同時に ガキィン! と鉤爪でメタルシャフトで激しくぶつかり合う。
だが、それも一瞬だけ。
すぐに互いに弾かれる。
「影、裏技で決めるぞ!」
「えぇ!」
『CYCLONEJOKER』
それと共に、俺はナスカメモリを取り出す。
『GIANT』
そのまま、ナスカメモリを俺ではなく、翔太郎さんに渡す。
そのまま受け止めたナスカメモリをそのままメモリスロットに挿入する。
『GIANT! MAXIMUMDRIVE!』
通常、能力を変化させれば、それだけで大きな負担がある。
その為、俺が能力の入れ替える限界は制限はあった。
しかし、それはあくまでも俺自身が使用した場合である。
俺のマキシマムスロットでも、ナスカブレードでもない。
他の仮面ライダーが使えば、その問題は解決できる。
それと共に、俺達は風に包まれた。
同時にその風は人の形へと形成される。
そうして誕生した風の魔神となる。
「さて、これでどれぐらい稼げるか」
『それは、僕達にも分からない。
けど、どうやらやるしかないようだね』
そうして、俺達はゆっくりと見る。
未だに襲い掛かるドーパント達に対して、未だに長い戦いは続く。
「・・・妙ね」
そう言いながら、クイーン・ドーパントはその様子を見た。
始めはドーパント達を仮面ライダー達に攻め込ませていた。
数の暴力で、仮面ライダー達を追い込んでいる。
ここに集まっているドーパント達のメモリは主に失敗作や実験品ばかり。
通常のドーパントとは、どこか問題ある存在ばかりである。
だがらこそ、一体一体は仮面ライダー達には敵わない。
しかし、それをここまで数で攻め込めば、勝てるはずだった。
「偶然で掴んだチャンスを逃す訳にはいかない。
けど、何を狙っているの?」
未だに決着はつかないが、勝負が見えているはずの戦い。
しかし、仮面ライダー達は諦める様子はない。
それが、クイーン・ドーパントには不気味だった。