しかし、探偵事務所で、照井さんはかなり焦っていた。
伊坂があの人が長年探していた仇の相手だという事も分かり、さらに加速していた。
その焦りと共に、照井さんはそのまま出て行く。
翔太郎さんも、それを追いかけるように出て行く。
そんな2人を追いかけようとしたが
「影」
そう、俺に話しかけたのはフィリップさんだった。
「どうしたんですか」
「君に聞きたい事がある。
君は、あの伊坂の言葉に従うつもりはあるのか?」
それは、まさに確認だった。
あの状況での心配だろう。
「正直に言えば、翔太郎さん達に会う前だったら、やっていたかもしれません。
けど」
「けど」
俺はそれと共に、今でも思い出したのは、あの決闘だった。
「翔太郎さんとフィリップさん。
2人と戦い、決意できました。
2人のような仮面ライダーになりたい。
今まで、言えなかった仮面ライダーという名を名乗る事を許してくれた事が。
だからこそ、今の俺はあいつの言葉に従うつもりはありません」
そう、フィリップさんに、俺は伝える。
「・・・そうか、それは良かった。
それにしても、不思議だ。
僕が誰かを導くなんてね」
「そうなんですか?」
「僕も翔太郎も未だに偉大な男の背中を追っているだけだ。
そんな僕達にもね」
そう笑みを浮かべたフィリップさんに対して、俺もまた頷く。
「だったら、俺も追っていかないといけませんね。
フィリップさん」
『止めろ翔太郎!
ツインマキシマムは危険だ!!』
聞こえるフィリップさんの叫び声。
それが何を意味するのか、すぐに察した俺はすぐに走る。
『そんな事をしたら、君の身体は!
影を待つんだ!
彼との同時のツインならばきっと!』
「もぅ、手はこれしかないんだ!」
そんなフィリップさんの叫び声を遮るように、翔太郎さんはメモリスロットにヒートメモリを挿入する。
『MAXIMUMDRIVE! MAXIMUMDRIVE!』
まるで、壊れたように、音が何度も鳴り響く。
その度に、翔太郎さんの身体はまるで炎のように燃え上がる。
その光景に、俺は必死に手を伸ばす。
「翔太郎さん!!」
未だに遠い光景に、俺はナスカメモリをドライバーに挿入する。
仮面ライダーへと変身し、真っ直ぐと向かう。
しかし、無情にも、翔太郎さんの引き金と共に真っ直ぐと伊坂に激突する。
巨大な火炎弾は、そのまま伊坂を包み込む。
同時に翔太郎さんの変身は解除される。
その身体は明らかにボロボロであり、俺は思わず呆然としてしまった。
だが
「はははぁ」
伊坂の身体は、まるで無傷だった。
それと共に、俺の中の怒りが爆発した。
「伊坂ああぁぁ!!!」
『影っ!』
俺はすぐにナスカメモリを引き抜き、再度ドライバーに装填する。
『ナスカ! レベルアップ!』
その音声が鳴り響くと共に、俺はレベル2へと変わる。
そのまま超加速で、そのまま伊坂に向けて、ナスカブレードを振り下ろす。
それに対して、伊坂は軽々と受け止める。
「ほぅ、ナスカではないですか。
未だに、その姿のままですか。
まったく、早くドライバーを「黙れええぇぇ!」むっ」
『レベルアップ!』
鳴り響く音声と、俺の身体が、先程の翔太郎さんの放った炎のように燃え上がる。
同時に、その身体は赤く染め上がっていく。
「おっおぉ!!
まさか、レベルアップをするとは!
もしや、先程の仮面ライダーが倒された怒りですか!
良いですねぇ、実に興味深い!!」
「黙れええぇぇ!!」
激情に任せるように、俺はそのまま薙ぎ払う。
これまでに感じた事のない力に対して、興味を持つように伊坂は俺の手を掴む。
だが、それがより俺の怒りを爆発させる。
ナスカブレードを更に振り回す。
それと同時に、周囲の大地にはヒビが入る。
まるで、火山のような激しい熱気に満ち溢れている。
それは周囲に広がるほど、更に燃え上がる。
それに気がついたかのように、伊坂は後ろへ跳躍すると共に、こちらに向かって、吹雪を放つ。
ウェザー・ドーパントの天気を操る能力に似たような攻撃だ。
その吹雪に対し、俺は左手から光弾を放ち、相殺させる。
その衝撃によって、爆風が生じる中、伊坂は両手を広げる。
その掌からは雷が真っ直ぐと、放たれる。
同時に俺は、その足下に落ちていたガイアメモリに目を向ける。
「翔太郎さん!
借ります!!」
俺はすぐにそのガイアメモリを取りだし、すぐにメモリスロットに挿入する。
『よせっ、影!!』
霧彦の声が聞こえたが、既に止まる事はできない。
『ジョーカー! MAXIMUMDRIVE!』
鳴り響く音声と共に、俺の脚には紫色のオーラーと赤いオーラーが入り交じる。
俺は、そのまま真っ直ぐと伊坂に向かって、走り出す。
その身体には雷が帯電していた。
だが、俺はそれを気にする事なく、伊坂へ向かって蹴り飛ばす。
同時に、伊坂の雷撃は、その勢いのまま、俺に向かってくる。
しかし、それを俺は右腕を盾にして防ぐ。
同時に、その電撃を受け止めると同時に、俺の腕も焼け焦げる。
だが、そんな事は気にしない。
その痛みを、怒りでかき消しながら、伊坂に向かって蹴り飛ばす。
「ぐっがああぁぁ!!」
二つのメモリが合わさった力が伊坂を捉える。
その衝撃により、伊坂は吹き飛ばされる。
そして、俺は追撃するために、一気に駆ける。
「ここまでの力を持つとはねぇ。
興味は尽きない。
けど、これ以上は君の命が保てない」
そうしながら、伊坂はそのまま自分の周りに霧を出す。
「待てぇ!!」
「君が真にナスカメモリを使うのを、楽しみにしているよ」
その言葉を残し、霧と共に姿を消す。
後を追う前に、俺は地面に膝をつく。
腕を見ると、皮膚が剥がれ落ち、肉が見え始める。
痛みも相当なものとなる。
同時に、俺はゆっくりと倒れ込む。