ズードーパントからの言葉を聞き、俺はこのZENONリゾートに関する情報を集めていた。
既にズードーパントの情報と共に探っていった。
以前から、この地で住み慣れている事もあって、俺は他の客とは違う目線で物事を見る事が出来ていた。
まずはズードーパントの狙いだ。
祖父の亡霊と言うだけあって、この地の自然を欲するのかと思えばそうではないらしい。
そう、俺は様々な情報を探っていく。
そうしていく内で、違和感があった。
「どうしたの、影?」
「少しな」
それは、とある小山。
この場所は、以前から遊んでいた事もあったので、その様子はよく知っている。
だが、今では、一角が異常に枯れている。
それが、どうしても気になる。
「とにかく、調べないといけない」
そう、俺とヒサメはその場所へと向かった。
目的地の森林を見てみると、幼少期に遊んでいた森とは思えない程に荒れ果てた印象を受ける。
そして、やはり何かがおかしい。
まるで森の生命力を奪うような何かが蔓延っているようにも見えるのだ。
(とりあえず、調べてみるか)
ここで悩んでいても仕方がない。
何かがあるなら調査しなくてはならないだろう。
そう思っていた時だった。
「おいおい、まさかここにターゲットがいるとはな」
「っ!」
聞こえた声、それと共に振り向くと、そこには怪しい影が一人。
赤い目と胸部の円形以外は特にディティールが無い真っ黒な体をした存在が。
「ドーパント!」
俺はすぐにその正体が分かり、その手にナスカメモリを取り出す。
『ナスカ』
「変身!」
俺はすぐに仮面ライダーへと変身し、その手にナスカブレードを手に取る。
同時に目の前にいるドーパントに向けて、振り下ろす。
「おいおい、慌てるなよなぁ」
そう、その手でナスカブレードを受け止める。
同時にナスカブレードを通して、俺の身体から力が抜ける感覚がする。
「っ!」
瞬時に危険だと感じ、俺は後ろに下がる。
だが、それよりも早く、俺の身体に奴が触れようとする。
「ぐっ!」
『フラミンゴ! MAXIMUMDRIVE!』
それよりも早く、俺はすぐにフラミンゴの能力を発動させ、そのまま後ろへと大きく下がろうとする。
だが、奴の手がフラミンゴの翼に触れると共に、俺は地面へと大きく叩きつけられる。
『影っ! まさか、ゼロ・ドーパントっ』
「ゼロ?」
『触れたもののエネルギーを瞬間的に0にする能力を持つドーパントだ。
まさかっ、組織から』
「どうやら、噂は本当のようだな。
けど、関係ないな、ここでお前を倒せばなぁ!」
そう、黒い影、ゼロ・ドーパントが俺を蹴り上げる。
既に奴の能力で、こちらの力はほとんど出ない。
「影っ!」
そう、ヒサメが声を出す。
「来るなっ!」
「だけどっ」
「おいおい、こんな所にいるとは、悪いお嬢さんだな」
そう、ゼロ・ドーパントがヒサメの方へと近づこうとした。
「止めろっ」
そう、俺が止めようとしたが、身体がまるで言う事を聞かない。
このままじゃ、ヒサメが。
そう思った次の瞬間だった。
ヒサメの足下にはドライバーとメモリがあった。
その形は俺が持つロストドライバーと似ているが、設置箇所が正反対だった。
見ると、ヒサメに向けて投げた人物は、シュラウドだった。
「ヒサメ、そのメモリを使いなさい」
「えっ」
「死にたくなければね」
そう、シュラウドの言葉を受けて、ヒサメはそのまま腰にドライバーを巻く。
『ウェザー』
「「っ!」」
その聞こえた音声と共に、俺達は驚きを隠せなかった。
だが、ヒサメは覚悟を決めたように、ドライバーにウェザーメモリを挿入する。
「へっ変身!」
『ウェザー』
その音声と共にヒサメの姿は変わる。
基本的には、俺達のようなシンプルなボディだが、様々な天気を思わせるコートを身に纏っている。
それこそが、ヒサメが変身した姿だった。
「これは」
「仮面ライダー」
「ウェザー」
その姿に驚きを隠せなかった。
「ウェザーっだとしてもっ!」
そう言い、ゼロ・ドーパントは襲い掛かる。
それに対して、ヒサメは軽く手を振るう。
それだけで、吹雪が放たれ、ゼロ・ドーパントの動きを止める。
そして、そのまま上空に飛び上がると、雨雲が発生し、そこから雷鳴と共に巨大な落雷が発生する。
それに直撃し、ゼロ・ドーパントは、その力を受け止める。
「強い」
それを見ていた俺の口から思わず漏れる。
単純にウェザーメモリの力もあるが、その相性がヒサメと良い。
もしかしたら、単純な力だけならば井坂よりも強いかもしれない。
「このままでは任務に支障が出るな!」
同時にゼロ・ドーパントはそのまま闇の中へと消えていく。
「これって、一体」
「ふむ、やはりこちらに反応していたのか」
そう言いながら、シュラウドはヒサメに近づく。
「おい、これは一体どういう事だよ」
近づいてきたシュラウドに対して、俺は睨み付けるように言う。
「どうやら彼女は私が持っていたウェザー。
そのウェザーと共鳴し、高めていたようね」
「つまり、全部、あんたの手の平だった訳か」
少し前のエクストリームの一件もあり、俺自身は少しシュラウドに対して敵意があった。
「いいえ、元々ウェザーに関しては予想外よ。
あなたを強化するのは別にする予定だったから。
けど」
そう言い、ヒサメを見る。
「これで新たなWの条件には良いわね」
「新たな」
「W」
そう言い、シュラウドはヒサメが今、腰に装着しているドライバーに指を差す。
「そのドライバーはWドライバーを開発する際に作り出したロストユニット。
Wドライバーとは違い、ロストドライバーに接続して、擬似的なWドライバーにする事ができる」
「つまりは、Wドライバーの片割れか。
という事は」
そう言い、シュラウドは俺達を指を向ける。
「ナスカとウェザー。
その二つの力を得たWとなりなさい。
影とヒサメ」
そう俺達に言う。