「こんにちは、全国、100万の婿に愛と勇気を与える園咲霧彦です」
そう言いながら、ソファに座りながら、目の前にいるヒサメに対して挨拶していた。
「あの、一体何を」
「あぁ、すまないね。
久し振りにこうしてまともに話せるから舞い上がっていたからね。
ほら、影君は結構生意気だからね」
「聞こえているぞ」
そう言いながら、影は目の前にあるガジェットを弄りながら、霧彦に反応するように言っていた。
「それで、そのあなたは一体誰なんですか?」
「えっ、さっき言ったじゃないか、園崎霧彦だって」
「いや、それは分かりますけど、その、もしかして」
「あぁ、幽霊だよ」
「そんな簡単に言いますか!」
霧彦のあっさりとした解答にヒサメは思わず叫んでしまう。
「こいつは俺の持つナスカメモリの前の所持者だ」
「まぁね」
「という事は、もしかしてそのナスカメモリって、危険なんじゃ」
「まぁ、危険だけど、今はベルトを通して使っているから、問題はないな。
それにこいつの死因はまったく関係ないからね」
「えっと、ベルト?
ごめん、少し混乱している」
「まったく影君。
彼女はこれまでガイアメモリとは関係ない生活を送っていたんだ。
いきなりそんな事を言っても困るだろ」
「そのガイアメモリと関わりない奴が、お前の姿が見えている事が問題なんだろ」
そうしながら、影はそのままヒサメを見つめていた。
「えっと、なに」
「お前、実はガイアメモリを持っていたりしていないよな」
「だから、私は本当にそのガイアメモリというの知らないの!!」
「ふぅん」
そう言いながらも、影が怪しむように睨むのは変わらなかった。
「まぁ、影が怪しむのも無理はないけどね。
けど、彼女はそこまで悪人じゃないし、君だって、彼女の事を監視していたから、分かるだろ」
「……まぁな」
霧彦の言葉に多少不満を持ちながら、納得するように影はそのまま座る。
「あの、それで、貴方達は一体何者なんですか?
仮面ライダーだと思っていたんですけど」
「俺は、あの人達のような立派な存在じゃないよ」
「という事は、やっぱり知っているんだ」
影の言葉を聞いて、少し納得するように呟くヒサメ。
「まぁね。
この町では有名な噂の仮面ライダー、影君が使っているドライバーも仮面ライダーが使用するベルトと構造は同じだからね」
「それじゃ、やっぱり影だって、仮面ライダーじゃない」
「違う。
あの人達は誰かを守る為に戦っている。
俺は、俺の目的の為に変身している。
だから、間違っても仮面ライダーなんて立派な存在じゃない」
そう呟く。
「はぁ、まったく、影君は結構意地をはるねぇ」
「ふん」
そのまま黙ってしまう影を見て、霧彦は苦笑いを浮かべてしまう。
「それで、その、影はなんで仮面ライダーになっているの?」
「仮面ライダーじゃない、泥棒だ」
そう、影はあくまでも泥棒だと強調するかのように言う。
そんな影を見ながら、霧彦は笑みを浮かべた。
(相変わらず、頑固だね)
そんな風に思いながらも、霧彦はその言葉を口にしなかった。
だが、その時だった。
ピンポーンとインターホンが鳴る音が聞こえてきた。
その音を聞いた瞬間、ヒサメは首を傾げた。
「……来たか」
そう影は見つめた先には、何時の間にか一人の女性がいた。
常に黒いロングコートを着込んでいる上に、全身を包帯、帽子、サングラス、手袋で覆っており、素顔を確認することはできない。
長い髪と体つき、声から成人女性とわかるが、それ以外はまるで分からなかった。
「えっと」
「そこのお嬢さんは誰かしら、影」
「ナスカに取り憑いている亡霊が見える奴だ。
一応、ガイアメモリを使っていると疑っているがね」
「……」
「えっと」
そうしている、ヒサメをゆっくりと女性が見る。
そして、そのままヒサメに近づくと、女性はじっと見つめる。
いきなりの行動にヒサメは驚く。
「……メモリを使った形跡はまるでないわね。
あえて言うならば、おそらくはとても強力なメモリに適正があると考えても良いわね」
「強力な、それって、もしかしてZか」
「Z?」
影は勢いよく女性に近づく。
「それは分からないわ。
何よりも、あなたが探すZとは限らないわ」
「そうかよ」
女性の答えを聞きながら、影は舌打ちをする。
「あの、Zって、一体どういう意味なんですか?」
そう、ヒサメは霧彦に近づき、話しかける。
「ガイアメモリは主に英単語で表しており、影が使うのはNASCAの場合はNが頭が目立つ」
「それじゃ、影が探しているのは」
「あぁ、Zのメモリだ」
「Zって、どんなメモリなの」
「それは、私にも分からない。
けど、私が知る限りのZのメモリではない事は確かなようだ」
「えっと、私が知る限りって、霧彦さんって、メモリに詳しいんですか?」
ヒサメは驚いたように霧彦を見る。
「まぁ、多少の知識はあるかな」
「元メモリの売人だからな」
「えっ!!」
影からの一言に、ヒサメは思わず霧彦を二度見してしまう。
その視線を受けながら、霧彦は苦笑いを浮かべてしまう。
「そいつは元々メモリの売人だった。
けど、自分の奥さんに殺されてしまったらしい」
「その時に丁度メモリが彼の元に落ちてね。
それが、僕達の出会いだからね」
そう霧彦は言いながら笑う。
そんな二人の会話を聞きながら、ヒサメは思う。
(……この人達の関係って、本当に不思議だよね)
ヒサメには二人がどのような関係なのか良く分かっていなかった。
ただ分かるのは二人ともお互いに気を許していると言う事だけだ。
だが、それ以上深く関わろうとしない感じだ。
「それで依頼は」
「モチメモリよ」
「……モチ?」
その単語を聞いて、ヒサメは首を傾げる。
そんなヒサメを無視して、影はため息をつく。
「おいおい、まさかそんな巫山戯たメモリを」
「巫山戯ていないわ。
これは馬鹿にできないメモリよ。
既に犠牲者も多く出ているわ」
女性は静かに答える。
それを見て、影はまたもや舌打ちをした。
どうやら、あまり気に入らない様子だ。
「まったく、仕方ない。
とりあえず、やるしかないようだな」
その言葉と共にスマホを見つめる。
「さて、行くとするか」
その言葉と共に影はゆっくりと歩き出す。
「……あなたは、あの子の助けにはならないの」
「えっ、それは、けど、私なんかが、助けになりますかね?」
「さぁ、それはあなた次第よ」
その言葉と共に、ベルトとメモリだった。
「これは?」
「センチピードベルトと、そのギジメモリよ」
「えっと、これは」
「センチピードベルトは様々な状況に応じた使い方ができるわ。
それは影も持っているけど、影を助けれるか、どうかはあなた次第よ」
そう言って、女性は立ち去る。
その背中を見ながら、ヒサメは首を傾げた。
そのままヒサメは、渡された二つのアイテムを握りしめる。
「影、私も行くわ!!」
「あぁ、なんでだよ!!
お前はまるで関係ないだろ!!」
突然のヒサメの言葉に影は叫ぶ。
そんな影を見て、ヒサメは微笑む。
「借りを返さないと、私が済まないの、とにかく行くわよ!!」
「あぁ、お前、引っ張るな!!」
そのまま二人はその場から消えていく。
その様子を見て、霧彦は苦笑いを浮かべながら、ついていく。
「それで、どこに行くの?」
「ターゲットがいると思われるのはデパート。
そのデパートにメモリ保有者は隠れている」
そう言いながらも、影達はデパートに向かっていく。
「それで、デパートに行って、どうするつもりなの?」
「とりあえずは、情報収集だ」
仮面ライダーナスカ 怪盗七つのメモリガジェット
⑴スネークウォッチ(応募者:ktakumi)
時計
使用目的:ダクトの中を這って進んで情報収集をする。
⑵レディバグフォン(応募者:ktakumi)
スマホ
使用目的:、あらゆる電子ドアやロッカーなどの錠を開けたり、解錠することも可能。
⑶バタフライウォッチャー(応募者:黒崎 好太郎)
双眼鏡
使用目的:ライブモードでは、特殊な粒子を散布し、周辺機器(監視カメラやセンサー、その他のガジェットまで)の性能を一時的に狂わせることができる。
⑷オウルショット(応募者:烈 勇志)
カメラ
使用目的:デジタルカメラ型メモリガジェット。
『オウル(梟)』の疑似メモリでカメラから梟型のライブモードに変形。
大体の機能は『W』が使用している『バットショット』と同じだが、怪盗の仕事をすることを考えられている事からステルス機能があり、『ナスカ』の変身者はその機能を利用してメモリを盗む場所の状況などを調査する際に使用されることが多い。
⑸カメレオポインター(応募者:人見知り)
ボールペン
使用目的:レーザーポインター兼ワイヤーアンカーとして使用ができる。
⑹センチピードベルト(応募者:はっぴーでぃすとぴあ)
ベルト
使用目的:ベルト型メモリガジェット、メインカラーはマルーンで装着者の着こなしを邪魔しない配色。
ベルトとしては生体認証と電磁ロックにより装着者のウエストのサイズに合わせながら運動性を妨げない自動装着・アジャスト機能を搭載、最大10メートルまで伸縮する。
また認証を課した人間にしか脱着ができないので拘束具としても使用可能であり身体的負荷を最小限に抑えた理想的な拘束を実現。
ライブモードとしてはベルトのバックル部分が頭部となったムカデ型のメカとして活動、形状を生かして狭い場所や垂直な壁での活動に向いている。
電磁ロックの端子部分がムカデのキバを模しておりスタンガンやその他電子機器の機能を麻痺させるウイルスプログラムを流すことが可能である。
⑺バットサングラス
サングラス
使用目的:装着する事で、虹彩認証や、サングラスから出るマイクを通して声態認証を解除する事ができる。
怪盗としてのマスクにも活動する時に着用する。