仮面ライダーナスカ   作:ボルメテウスさん

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今更ながら、報告ですが、作者はミステリーは今回がある意味初めてです。
だから、本当に雑な推理になりますが、申し訳ございません。


Mの初仕事/デパートの殺人鬼Patt2

 デパートで起きた事件についてを影とヒサメは調べていた。

 

 デパートで起きた事件、それは店内にいる客が喉を詰まらせて、窒息する事件だった。

 

 事件が起きたフロアにおいて、窒息事件があったフロアには和菓子で有名なチェーン店、ファミレス、携帯ショップ、文房具屋で並んでいた。

 

 突然の事件もあり、現在はデパート内には客が入れない状況になっており、警察関係者が多くいた。

 

 そんなデパート内で、影とヒサメはゆっくりと見ていた。

 

「うぅ、やっぱり狭いよぉ」

 

「悪いけど、怪盗の仕事を手伝うと言った以上は、文句を言うなよ」

 

 そう、後ろから来ているヒサメに影は言いながら、ゆっくりと店内を見ていた。

 

 デパートに潜入する前からある程度の情報は揃えているが、それでも、目的のモチメモリの持ち主の特定を行うには、やはり現場での情報が不可欠だった。

 

「だけど、どうやって、こんな事件を? 

 

 そもそもモチメモリだっけ? 

 

 名前からしてモチ・ドーパントだって分かるけど、どうやって窒息事件を?」

 

「まぁ予想になるけど、単純に餅を被害者に食べさせたんじゃないの?」

 

「えっ、そんな単純に?」

 

「あぁ、だけど、餅を操れるならば、これ程恐ろしい方法はないぜ」

 

「恐ろしい?」

 

「餅が膨らむ原理は、加熱すると、中に残っている水分と反応し、でんぷんの分子の状態が変化し、ねばりのあるやわらかいものになる。

 

 また、中の水分が加熱によって水蒸気となり、 水が水蒸気になるとものすごく体積が増えるのでそれに耐えられなくなり、風船のように膨らむ」

 

「へぇ、餅が膨らむ理由はそういう。

 

 けど、それとどういう?」

 

「その膨らむ温度を、モチ・ドーパントが自在に操れる訳だよ。

 

 だから、人間の口の中に入ったら、その体温で一気に膨らむ感じだな」

 

「ひぃ」

 

 ヒサメの顔が青ざめる。確かに恐ろしい能力だと影も思う。

 

 この能力は、モチ・ドーパントにとって何気ないものだろう。しかし、人間が口にすればどうなるか想像もしたくない事態が起きることは容易にわかる。

 

 おそらくは、被害者の喉に入り込んだ時点で、爆発的に膨れ、そのまま窒息する。

 

 それが、この事件の正体であると影は考えていた。

 

 犯人の目的は分からない。だが、モチ・ドーパントの能力を使ったということは確かであった。

 

「問題は、その犯人なんだけどなぁ」

 

 そう言いながら、現在、取り調べを受けている人物達を見つめる。

 

 当日働いていたメンバーの中で、アリバイのない人物である4人。

 

 まずはチェーン店の店長の小西慶已さん。

 

 年齢は四十代後半といったところだろうか。背が高く体格の良い男性だった。顔色が悪く、ひどく疲れているようだった。

 

 彼は事件当時、店の奥にある厨房にいたらしい。従業員からは、彼が奥に行く姿を見たという証言が取れていた。

 

 つまり、犯行時刻には彼は現場にはいなかったのだ。

 

 その時にモチ・ドーパントに変身していたと考えられる。

 

 次にはファミレスの店員である木崎光彦さん。

 

 三十歳前後の男性だった。身長は高く、百八十センチはあるように見えた。髪は長く、それをポニーテールにしてまとめており、女性にも見えるような容姿をしていた。

 

 彼は事件当日、レジカウンターの裏に隠れて休憩を取っていたらしい。従業員の証言によると、彼の姿を他のバイト仲間が目撃している。

 

 そして携帯ショップの加賀美ミミさん。

 

 20代半ばの女性であり、仕事は真面目で接客態度も良く、職場やお客様からも評判は良い。

 

 彼女もまた、事件当日は店の奥の事務室にいたらしい。同僚達が彼女の姿を見ている。

 

 最後に文房具屋の店主の佐藤重夫さん。

 

 五十代のおじさんだった。白髪交じりの頭をしており、丸眼鏡をかけた優しい印象の男性だった。

 

 彼も事件当時は店の奥で商品を整理していたという。同僚の証言では、彼が奥に行った所を誰も見ていないようだ。

 

 以上の四名が容疑者として警察で事情聴取されている。

 

「それにしても、この4人の中で一番怪しいのは、やっぱり小西さんだよね」

 

 ヒサメの意見としては厨房という場所故に、モチを入れるのが一番簡単だという理由だった。

 

 確かに、小西さんの容疑が強い。

 

 しかし

 

「ドーパントというのは、いわば何でもありの怪物だからな。

 

 厨房にいただけで怪しいというのも変だしな」

 

 ドーパントは怪人と呼ばれる存在だ。普通の人間にはできないことをする。

 

 今回の事件の犯行時間を考えると、モチを操って被害者の口の中に入れればいい。それで事件はできる。

 

 わざわざ厨房にいる必要はない。

 

「うぅ、それにしても、なんだかベタベタしているよぉ」

 

「そんなのに気にして、んっ、ベタベタ?」

 

 ヒサメの言葉が気になった影はカメラを取り出す。

 

「それって、確かあの時の」

 

「オウルショットだ。

 

 あとは」

 

 それと共に影はそのまま時計にメモリを挿入する。

 

【スネーク】

 

 その音声と共に時計は蛇のように変形する。

 

「えっ、蛇!?」

 

「スネークウォッチ。

 

 ダクトの中を這って進んで情報収集してくれる奴だ」

 

 

 

「そんなのがあるんだったら、なんで最初から使わなかったの!」

 

「五月蠅い、現場で見ないと分からない事もあるだろ」

 

 影がそう言うと、そのまま、スネークウォッチは動き出す。

 

 そのまま、ゆっくりと移動し、店内を進んでいく。

 

 スネークウォッチが動くと同時に、影はオウルショットを通して見つめる。

 

「やっぱりか。

 

 まさか偶然とはいえ、見つける事ができるとはな」

 

「偶然って、まさかこれって」

 

「モチ・ドーパントも、このダクトを通ったんだ」

 

 それと共に、スネークウォッチが調べた結果が、レディバグフォンに送信される。

 

「モチ・ドーパントが通ったのは、真っ直ぐと一本道」

 

 その箇所を見る限りでは、全ての容疑者が通れ、尚且つ、どのタイミングでも犯行が可能だと影は考える。

 

 だが

 

「……これは」

 

 それと共にダクトの中で気になる事が一つ。

 

 モチ・ドーパントが残したと思われる僅かな香り。

 

 それは甘い香りであり、食べ物とはまた違った匂いに影はその匂いを知らない。

 

「ヒサメ、これは分かるか?」

 

「えっ、うん。

 

 これは、確か、友達と一緒に。

 

 あれ、それって」

 

「あぁ、どうやらビンゴのようだ」

 

 そうしている間にも、俺はオウルショットを通して、一カ所だけ、モチの量が一番多い場所を見つめる。

 

「今回の獲物は決まりだな」




その日、デパートでの取り調べを終えた一人の人物は帰り道を歩いていた。
「はぁ、まったく、本当に嫌になる。
せっかく気分良く、能力が使えたのに」
そう呟きながら、手に持ったメモリを目にする。
「まぁ、良いか。
あの時はコックローチとか、メガネウラとかそういうのばっかりだから、思わず選んだけど、なかなに良いじゃない」
【モチ】
その笑みと共に、うっとりとするようにメモリを見つめる。
だが、そんな人物の元に何かが投げられた。
「なに?」
それが気になり、見つめる。
『【モチ・ドーパント】殿
【今夜】に貴殿の【モチ・メモリ】を頂く。
私には如何なる策も通用しない。
【怪盗ナスカ】』
「ナスカ?」
それと共に突風が吹く。
同時にその人物の目の前には、一人の人物がいた。
全身を黒いコートに包まれ、まるで蝙蝠を思わせるマスクを付けている男がいた。
「予告する、あんたのお宝、頂くぜ」
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