ナスカ・ドーパントとウェザー・ドーパントについてを知る為に俺はすぐに鳴海探偵事務所へと向かった。
そこにはいつものメンバーだけではなく、何やら見覚えのない人物がいた。
「あの、翔太郎さん。
そちらの方は」
「マリア・S・クランベリー。国際特務調査機関員よ」
「国際特務調査機関員?
なんで、そんな人がここに?」
「これと大きく関係しているわ」
そう言い机の上にある物に指を向ける。
俺とヒサメも、そちらを向くと、そこにあったのはガイアメモリだった。
しかも、俺達の使うメモリと特徴がよく似ている。
「これは一体」
「T2ガイアメモリ。
TYPE2ガイアメモリであり、次世代メモリというのは伊達ではなく、旧来のガイアメモリではメモリを使うために必要なコネクタ手術をしなくても使用でき、従来のメモリに対しメモリブレイクできるマキシマムドライブでT2ドーパントを撃破したとしてもメモリブレイクされることはなく、そのまま排出される」
「だから、あの時」
同時に俺が思い出したのは、あのドーパント達を倒した時にすぐにメモリが排出された理由になっとくすうr。
「その際、輸送機を襲撃し、AtoZ=26本が街中にバラ撒かれてしまったの」
それを聞き、亜樹子所長は青ざめる。
「じゃあ、何も知らない街の人たちが、これ拾ってドーパントになってたってこと?」
実際に俺の目の前でそれが起きたので、確かにその可能性は高い
「それで、そんな事をした奴らは一体」
「私が追っていたのはこの7人よ。大道克己とその部下6名」
写真つきの資料を皆はまじまじと見つめる。
「各国で傭兵として活動し、甚大な被害をもたらしている犯罪者達。7人は皆、強靭な肉体と常人離れした身体能力をもっている。そしてそれぞれの特殊技能によって狙ったターゲットを確実に仕留める。言ってみれば戦闘のプロフェッショナルね。彼らの行くところは全て地獄にな・・・恐らくこの風都も」
その言葉に、俺は。
「翔太郎さん、言わずともわかるな」
「当然だな。あんな奴らに街の平和を踏みにじられてたまるかよ」
答えは決まった。
そうして、俺達は街に散らばり、まだ人体に挿入されていないメモリを捜索し、少しずつだが順調に成果を伸ばしていた。
「じゃーん!高校生ルートで見つけちゃいましたぁ!」
そして、現在。
風都イレギュラーズのクイーン&エリザベス。
彼女達は風都の学生達に随分顔が利くらしく、この短時間で三本のT2を回収してみせたのだ。
[人とメモリは惹かれあうっていうから、何か意味があるのかもしれないね」
亜樹子所長はそういっていたが、正にその通りであろう。
「・・・・・・・・・」
【QUEEN】
「あ、クイーンお前!メモリをパクろうとしたな!」
クイーンが隠し持っていたT2クイーンメモリは、クイーンの体と反応し合い、今にも体に挿されようとしている。
「メモリと呼び合ってる!」
「とりあえず、取り上げるか」
そうして、もみ合っている間にも、クイーンメモリはそのまま吹き飛ばされる。
その先にはバイクに誇った女性がそれを取る。
「おっと、そこの美人。
悪いけど、そのメモリ、こっちに。
冷たい」
そう、彼女の手を触れた瞬間、瞬きと言っても良い程の動きで翔太朗を吹き飛ばす。
「翔太朗さんっ、あいつはっ」
そう、俺は再び見つめた先。
その女性の正体にすぐに気づく。
「翔太朗さんっ、あいつ大道の仲間の一人ですよっ」
「あぁ、体質が合わないっぽい。
私の運命のメモリはやっぱり最初に出会ったこの子のようね」
そう、彼女が手にしたのは。
『HEAT』
「ヒート、Wと同じメモリまで」
その事に驚いている間にも、目の前にいる女性はそのままメモリを自分の身体に吸い込まれる。
それと共に、その身体は徐々に変わり、人間の身体から赤い炎のドーパントを思わせる姿へと変わった。
「ふっ」
それと共に、ヒート・ドーパントはそのままバイクに乗ったまま、その場を去っていった。
「くそ、フィリップ!影!」
「あぁ」
それと共に、俺達は瞬時に仮面ライダーに変身する。
そのまま、翔太朗さんはバイクに乗り、走る。
「さて、俺達もって!」
そう言おうと走ろうとした時だった。
「悪いが、ここから先には行かせない」
「っ」
聞こえた声。
それと共に振り返ると、先程の奴と同じ服を身に纏っている奴だった。
白髪に褐色の男性であり、まるでアラビアの男性を思わせる人物だった。
「お前は」
「俺はシディ。
悪いが、お前をここで足止めさせてもらう」
『ファング』
「っ」
その音声が聞こえると同時に、シディと名乗った男はその手に持ったメモリをそのまま身体に突き刺す。
それと共に、その身体は全身が白い牙で形成した獣を思わせるドーパントだった。
「ファング・ドーパント」
「はあああぁぁあ!!」
そのファング・ドーパントに対して、驚きを隠せない間に、その腕から生えた牙と共に、俺に向かって、襲い掛かる。
俺はすぐにナスカブレードを出現させて、それを防ぐ。
だが、その一撃は非常に重く、防いだはずの刃が大きく弾かれる。
そして、ファング・ドーパントはそのまま空中に飛び上がりながら、蹴りを放つ。
それを何とかガードするが、衝撃を殺しきれずに大きく吹き飛ばされる。
俺はすぐ近くの柱に、マフラーで勢いを殺す事で激突する事は無かったが、かなりのダメージを負ってしまう。
それに思わず舌打ちをする。
(強い)
はっきり言って、今の今まで戦った敵の中で一番かもしれない。
それだけの強さを感じた。
そんな事を考えていると、再び拳を振りかぶってくる。
それに対してナスカブレードを構える。
「おいおい、時間が掛かりすぎだろ」
『アクセル』
「っ」
聞こえた音と共に、襲い掛かる影。
そこに現れたのは、まさにバイクだった。
「さっきの音からして、まさかアクセル・ドーパントかよっ」
そこに現れたのは、まさかのアクセル・ドーパントだった。
ファング・ドーパントとアクセル・ドーパントに挟まれる形となり、非常にマズイ状況となった。
そんな中でアクセル・ドーパントはバイクの姿のまま、こちらを見下ろしている。
それは余裕を感じさせる姿であり、明らかに俺の事など眼中に無いといった感じである。
そんな様子に対し、苛立ちを覚えるが今は目の前の状況の方が重要である。
正直な所、このまま戦っていても、勝てる見込みはない。どうにか隙を見つけて逃げる必要がある。
だが、どうすればいい?
そう考えている時だった。
俺の目の前に何かが迫る。
「あれはっ」
見ると、そこにはバイクだった。
翔太朗さん達が使っているバイクと似た物だった。
ただ、カラーリングは俺の変身するナスカに合わせた青いカラーに黄色いラインが入っている。
「これはっよく分からないけどっ」
それが俺に向けた物だというのはよく分かった。
同時に俺はそのままバイクに跨り、ハンドルを握る。
すると、俺の意志に応えるようにエンジンがかかり、動き出す。
そのままアクセルを踏み込むと、加速していく。
それと同時にファング・ドーパントの攻撃を避けていく。
アクセル・ドーパントは、その様子を見て少し驚いたような表情を浮かべていた。
「この俺に、スピード勝負で勝てると思うのか!」
同時に俺に向かって、拳を振り下ろす。
その攻撃に対して、俺はハンドルを切りながら避けていき、更にハンドルを強く握る。
それにより、更に加速していき、一気にファング・ドーパントへと接近し、そして通り過ぎる。
その際に刃を振るうが、それをファング・ドーパントはギリギリの所で避ける。
「なっ」
「とりあえず、この場は逃げる。
怪盗としても、情報を持ち帰るのも先決だからな」
そのまま俺はその場から走り去る。