翌日。
俺達は林の中にいた。兎にも角にも体を休める為に。
「ダメだ・・・反応しないままだ」
そう、俺達は何度もメモリが作動させる為に押す。
「敵の手にメモリがある限り、変身はおろか、まともに戦うことさえできない」
「まさか、ヒサメがあの時に盗っていたとは」
そう言いながら、ヒサメの懐から取り出したのは2本のメモリ。
それは
「ナスカとウェザー。
まさか、あの状況でか」
それはマリアさんの鞄に触れた一瞬。
その一瞬の動作で、ヒサメはそのバックからメモリを盗み出した。
「まさか、奴のメモリが頼りになるとは、皮肉だな」
照井さんもまた、井坂が使用していたウェザーメモリを頼りにする事に対して、複雑な思いを秘めていた。
同時にそのビートルフォンの液晶に移ったTVを見つめる。
そこにはエターナルと7体のドーパントが映っていた。
『風都市民諸君に告ぐ。俺は仮面ライダーエターナル。ガイアメモリに命運を握られた、哀れな箱庭の住人達を、解放するものだ』
エターナルは高々に宣言した。
そしてエターナルメモリを引き抜いて変身を解除する。
『この最新型ガイアメモリと、巨大光線兵器・エクスビッカーを我々は所有している』
風都中のテレビ画面にエクスビッカーが映し出された。
「あれって、まるでWの」
「エクストリームが使っている武器に似ている」
『もはや如何なる武力も干渉できない。この風都タワーを拠点に、我々は、風都を自由の楽園へと変える!』
克己の演説には熱が篭り始めた。
『ところで市民諸君。この街にあと3本、我々が望むガイアメモリが残っている。それが揃えば、我々の戦力は完全無欠だ。見つけたら、風都タワーまで持参してくれ。該当者には、報酬金として十億出そう。我々の同志として迎えて安全も保障する。――以上だ』
その言葉と共に、放送が終わる。
「3本の内、2本は既にこちらの手にある。
だとしたら、その1本、それが逆転の鍵になるかもしれないな」
「でも見つけ出すのは難しいよ。今の放送で街はきっと大騒ぎだ。
それより、別の方法を「フィリップ、まさかあのサイクロンの女と会いに行くつもりか」
「っ」
翔太郎さんの言葉を聞くと共に、フィリップさんは一瞬、固まる。
「駄目だよ、フィリップ君!
あの人は、私達を利用して、メモリを集めたんだよ」
「しかし、彼女が僕を助けてくれたのも事実だ!
それに正しい心がまだ残ってるかもしれないか、Wとアクセルのメモリを作った人が悪じゃないと信じたいんだ!」
フィリップは声を張り上げる。
「まさかあの女がシュラウド本人だと?」
「・・・・・・あぁ」
フィリップは静かに頷いた。
「落ち着けよ、相棒。
証拠がなければ意味はないだろ。
女に甘いハーフボイルドは俺だけで十分だ、冷静になれよ」
そう翔太郎さんは言う。
だが
「相棒でも、立ち入って欲しくない事があるって言ったよね、翔太郎」
そう、次の瞬間、フィリップさんはそのまま翔太郎さんは殴る。
「僕らしいってなんだ!?自分自身のことさえわからないのに・・・君になにがわかる!?
僕の・・・それがわかるのは・・・僕の・・・僕の・・・・・・本当の親だけだ」
その言葉と共にフィリップさんはそのまま森の中へと消えていった。
「フィリップ」
その出来事に、翔太郎さんは呆然としていた。
「危ないっ」
同時に、照井さんの叫び声。
それと共に襲い掛かったのは、斬撃だった。
見れば、そこにいたのは、ファング・ドーパントの姿だった。
「やはり、ここにいたか」
「お前は、シディ。
なんでここに」
「大道が見逃した場所を聞いた。
悪いが、NEVERの仲間達の為に、ここで始末させて貰う」
「NEVERの仲間達って、その為に、罪のない人々に危害を加えるのか」
その言葉を聞くと、僅かにファング・ドーパントは動きを止める。
だが
「確かに俺の行いは間違っているかもしれない。
それでも、この命を救ってくれた大道の為に、この命を使う」
「どうやら、話し合いは無理そうだな」
ファング・ドーパントを相手に、ナスカ一人でどこまで対抗できるか分からない。
「ヒサメ、さっそくで悪いが」『ナスカ』
「分かっているよ」『ウェザー』
俺の言葉に合わせるように、ヒサメもまたドライバーを腰に巻く。
「「変身」」
その言葉を合図に、俺達はそのまま仮面ライダーへと変身する。
普段は二人で一人となって戦うが、こうして二人で並んで戦うのは初めてだ。
「まだ二人の仮面ライダーか。
だが!!」
それと共に、ファング・ドーパントは身体から無数の刃を生やすと共に、俺達に向けて投げる。
無数の刃のブーメランが襲い掛かるが、ヒサメは周囲に氷の壁を作り出す。
同時に俺はその氷の壁を踏み台にして、真っ直ぐとファング・ドーパントに向けて、ナスカブレードで斬り上げる。
「ぐっ」
ファング・ドーパントはすぐに腕に刃を生やして、その攻撃を受け止める。
だが、以前とは反対に、こちらが押す形でファング・ドーパントを吹き飛ばす。
「何っ」
それと共に、俺の前にヒサメが作り出した氷の壁を踏み台にする。
「ぐっ」
同時にヒサメもまた自分の腕に氷の刃を作り出す。
それと共に、ヒサメは台風で加速していく。
「これはっ」
俺とヒサメ。
互いの動きが分かり、ファング・ドーパントに攻撃を仕掛けていく。
「ヒサメ!」
「えぇ!!」
『ナスカ!MAXIMUMDRIVE!』
『ウェザー!MAXIMUMDRIVE!』
その音声と共に、ナスカブレードに、ヒサメは氷の刃を巨大化させ、真っ直ぐとファング・ドーパントに突っ込む。
「シディ!」
「っ」
聞こえた声。
それと共にファング・ドーパントを助けたのは、アクセル・ドーパントだった。
そのままアクセル・ドーパントと共にその場を去った。
「なんとか、なったの?」
「うん」
そう言いながら、そのまま疲れるように座り込む。
「だけど、これだったら」
「あぁ」
俺とヒサメはそのまま頷くように、見つめ合う。
「だけど、NEVERの奴らはどうするの」
「あぁ」
パラレルメモリによって、別の世界にいるNEVERのメンバーを呼び出す。
これはかなり厄介だ。
「・・・いや、もしかしたら」
「影?」
「いや、少しな。
ある意味、賭けになるかもしれない」
未だに体験した事のないNEVERに対抗する為には。