仮面ライダーナスカ   作:ボルメテウスさん

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第70話

互いに仮面ライダーへと変身した。

 

それと共に始まった戦いは、これまでにない激戦だった。

 

ナスカは、その手に持つナスカブレードを構える。

 

それは、まるで歴戦の剣客を思わせながら、何時でも素早く動けるように。

 

それと共に襲い掛かったのはズーからの攻撃だった。

 

その身体の一部をまるでカメレオンを思わせる顔の籠手を出す。

 

同時に、その籠手から繰り出されるのは、鞭だった。

 

真っ直ぐと、ナスカに向けて、襲い掛かる。

 

それに対して、ナスカはその攻撃をひらりと避ける。そして、そのまま、ズーに対して斬りかかる。

 

しかし、それをズーは避けて、また、鞭で攻撃してくる。

 

「なかなかやるな」

 

そう言いながらも、ナスカは、自分の持つナスカブレードを構え直して、また、ズーに向かって斬りかかった。

 

だが、ズーもまた、同じように回避し、今度は背中から翼を生やす。

 

まさしく鷹を思わせるような羽ばたきを見せ、空中に浮かび上がった。

 

それを見て、ナスカも空を飛ぶためにマフラーを伸ばす。

 

お互いに空中戦になった。

 

ズーはそのまま空中を縦横無尽に飛び回りながら、攻撃を仕掛けてくる。

 

対して、ナスカも負けじと、空を駆け抜け、時には、地面を走り抜ける。

 

そんな激しい攻防が続いた。

 

「はあぁぁ!!」

 

それと共にズーが次に腕を変化させたのはキリンのような籠手。

 

その狙いは真っ直ぐと、ナスカへと襲い掛かる。

 

鋭く撃たれるキリンの槍は、まるで弾丸のように早い一撃だった。

 

しかし、ナスカはそれを紙一重でかわす。

 

「ふっ……!」

 

そのまま、ズーに向かって、ナスカブレードを振り下ろす。

 

その攻撃に対して、ズーもまた、腕を変化させる。

 

それは亀の甲羅を模した盾。

 

ガキィィン!! 甲高い音が響く。

 

互いの武器がぶつかり合う音だ。

 

そのまま、ズーは真っ直ぐと蹴り上げる。

 

ナスカはそのまま地面へと落ちるように飛ばされた。

 

だが、ナスカはすぐに体勢を立て直す。

 

そして、すぐにマフラーを伸ばして、ズーを攻撃する。

 

「はあっ!」

 

しかし、その攻撃をズーは避ける。

 

すると、その隙を狙ってズーは再び飛び上がり、ナスカに攻撃しようとする。

 

それに対して、ナスカはマフラーを伸ばして、ズーを捕まえようとする。

 

だが、その攻撃に対して、ズーは体をひねり、尻尾を使って、ナスカの攻撃を避けた。

 

「くそっ!なんて動きをするんだ……」

 

ナスカはその行動に思わず舌打ちをした。

 

そして、ズーが再び攻撃しようとしてくるのに対して、今度はナスカが剣を振るう。

 

「ふんっ!!」

 

しかし、ズーもそれに反応して、籠手で防ぐ。

 

互いに一歩も引かない攻防戦が続く。

 

そんな中で、ズーは腕を再び変化させた。

 

それはカメレオンの舌を思わせる鞭。

 

それがしなりを上げて、ナスカを襲う。

 

「くっ……」

 

ナスカはそれを避けるものの、ズーは次々と鞭を放ってくる。

 

それを全て避けきるのは無理な話である。

 

だからといって、ズーをこのまま放置しておけば、いずれこちらが不利になるだろう。

 

そこでナスカは剣を構えて、ズーに向けて突撃した。

 

「はあぁぁぁ!!!」

 

ナスカはそう叫びながら、ズーに迫る。

 

それに対して、ズーもまた、ナスカに向かって走り出した。

 

「……」

 

両者が近づき、お互いの武器が届く距離になった瞬間、両者は同時に動いた。

 

「ふぅんっ!!」

 

まず最初に仕掛けたのはズーだった。

 

ズーは腕を変化させると、カメレオンの舌を思わせる鞭を放ったのだ。

 

その鞭による攻撃に対して、ナスカはそれを横に飛んで回避する。

 

しかし、それだけでは終わらなかった。

 

なんとその鞭は伸びてきたのだ。

 

しかもその長さは通常の数倍はある。

 

そのため、避けることができなかったナスカはそのまま攻撃を受けてしまう。

 

その結果として、ナスカは大きく吹き飛ばされてしまった。

 

「ぐうっ……!」

 

その衝撃によってナスカは倒れ込んでしまう。

 

そんな彼に対して、ズーはさらなる攻撃を仕掛けようとしてきた。

 

それに対して、ナスカはすぐに起き上がって、剣を構える。

 

「これで、終わらせる」

 

その言葉と共に、ロストドライバーに装填されているメモリをメモリスロットにセットする。

 

『ナスカ!MAXIMUMDRIVE!』

 

「そうだね、終わらせよう」

 

『ズー!MAXIMUMDRIVE!』

 

互いに全てを終わらせるように、構える。

 

そして同時に駆け出した。

 

ズーの拳が真っ直ぐと向かう。

 

そして、ナスカもまた、その手にある剣を構える。

 

ゆっくりと迫る中で。

 

ナスカは。

 

「ふっ」

 

笑った。

 

それは、どういう意味なのか、ズーは、ヒサメは分からなかった。

 

だが、その意味が分かった。

 

必殺の拳は、確かにナスカに届いた。

 

身体を貫き、腹部を貫通させた。

 

だが、それに対して、ヒサメはまるで傷はなかった。

 

困惑を余所に、ヒサメはようやく彼が何をしたのか分かる。

 

「影、何を」

 

「別に。

 

それに言っただろ、俺は殺し合いじゃない。

 

喧嘩だって、結構ガチだったけどな」

 

それは、影がヒサメを抱き締めていた。

 

その事に困惑を隠せなかった。

 

「なんでっ、私は、財団に怖がって、影を、皆を裏切ったのに」

 

「裏切った奴が、そんな顔をするかよ。

 

何よりも、お前、俺に殺されるつもりだっただろ」

 

「っ」

 

その影の一言に、ヒサメは驚きを隠せなかった。

 

「最初から、知っていたの」

 

「相棒だ。

 

それぐらい分かって当然だろ。

 

何よりも、お前を放っておける訳ないだろ」

 

そう言いながら、影はゆっくりと倒れる。

 

瀕死の状態だった。

 

このままでは、影は死んでしまう。

 

手先から、温もりが消えかけているのが分かる。

 

「やだよ、私っ、そんな」

 

「あぁ、気にするな。

これは、俺が勝手にやった事だ。

別に、お前が気にする必要はないよ」

 

「気にするに決まっているでしょ、馬鹿っ!」

 

「あぁ、かもな。

けどさ、ヒサメ」

 

そう影はゆっくりと抱き締める。

 

「俺は、お前と一緒に過ごせて、結構楽しかったぜ」

 

「影っ馬鹿っ馬鹿っ大馬鹿!」

 

抱き締めてくる力が弱まっていく。

 

死んでしまう。

 

それが分かっても、止められない。

 

自分が犯してしまった罪に、ヒサメは涙が止まらない。

 

「じゃあな、相棒」

 

「影っ」

 

その言葉と共に、その日、影は死んだ。

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