※この作品は『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている』と『ONEPIECE』のクロスオーバー作品です。クロスオーバーが苦手な方はご遠慮ください。
※少しだけ『FILM RED』のネタバレを含みます。ネタバレが嫌な方はご遠慮ください。
※若干キャラ崩壊があるかも。特にONEPIECEキャラ側に。
※設定の都合上、八幡はONEPIECEの世界のことを全く知りません。
これらを踏まえたうえで、暖かい目で見てください!それでは本編どうぞ!
死んだと思えば海の上
烏が遠くで鳴いている日暮れ時。今日も今日とて依頼も来なかった奉仕部の活動も終わり、雪ノ下と由比ヶ浜と別れて帰路を自転車で走る。何やら女子組は雪ノ下の家でお泊まり会だそうだ。べ、別に寂しくなんてないんだからねっ!
「........っと、点滅か。まっ、ギリギリ行けんだろ」
誰得なセルフツンデレを脳内でかます俺の視界で、渡る予定の横断歩道の歩行者用信号機がチカチカと点滅する。本来この場合は横断をやめるか、横断中ならさっさと渡りきらないといけないらしいが、今時そんなルールを律儀に守ってる奴の方が少ない。幸いにも点滅は始まったばかりみたいだし、スピードにのって駆け抜けてしまえば十分間に合うだろう。
そんな考えに従うようにペダルをこぐ足に力を入れる。少しだけ加速しながら歩道を抜け、横断歩道に差し掛かった俺の視界の隅に映ったのはーーーーー全くスピードを落とさず走り抜けようとする大型トラックだった。
「はっ?」
それを知覚した時には時既に遅しで。避けようなんて考えている暇もなく次の瞬間には体を凄い衝撃が横殴りしていて、数秒後には向かい側の歩道まで吹き飛んでいた。
考えてみれば俺が渡ろうとした横断歩道はT字路に入る丁度手前にあって、俺の姿はトラックから見たら死角になる。そこまで歩行者の多い道でもないし、おそらく誰も渡らないと思って突っ切ろうとしたのだろう。だとしても、信号無視は駄目でしょ。
(あ、これ多分ヤバいやつ.......)
なんともデジャブを感じる状況だが、普通車と大型トラックではその威力も桁違い。おまけにお互いそれなりのスピードでぶつかっているので破壊力は倍増。前回は骨折で済んだが、多分今回はそんなもんじゃない。
そんな俺の思考を肯定するように感覚を失う体。コマチエルとトツカエルの天使のスマイルを走馬灯として、俺の意識はあっさりと暗転した。
***
「ーーーーーいーーーーーい!ーーーーーるか!?」
しばらくして徐々にだが覚醒していく意識。聞こえてくるのは人の声だろうか。まだ聴覚が戻ってきてないのか音が遠い。
「ーーーーおい!大丈夫か!?生きてるか!?」
ようやく復活した聴覚が聞き取ったのはやはり人の声。続いて瞼を動かせることに気がついた俺は、ゆっくりと閉ざされていた瞳を開いていく。
「おっ、よかった!息あったか!」
「だからお頭ぁ。ホンゴウも言ってたろ。気絶してるだけだって」
「それでも心配なもんは心配だろうがよ!」
久しぶりに差し込んだ太陽光にびっくりしてぼやける視界を、数回の瞬きで正常に戻す。ようやく仕事をしだした俺の目に映ったのは、こちらを覗き込む一人の男の顔。深紅の髪にちょうどよく配置された顔のパーツ。こっちを見る二つの目の片方、左目にはなんとも痛々しい三本の傷跡。そして、頭の上にはやけに存在を主張する麦わら帽子。
「おい、大丈夫か?」
「ーーーーーーーーっ!?」
再びかけられた声に、知らない男に覗き込まれているという現状を理解する。驚きのあまり飛び起きた俺は、尻を地面につけたまま勢いよく後退る。
「おおっ!なんだ、元気そうじゃないか」
「いや、どう見てもビビってるだろ」
大口を開けて笑う件の男。よく見れば男の後ろには、如何にも屈強な強面のおっさん達が並んで立っている。
「はっ?えっ?何?どこっ?」
未だに全くもって状況が飲み込めない。文にもなっていない言葉を零しながら、必死に状況を理解しようと五感全てをフル活用する。
自分の体に感じる僅かな揺れ。鼻腔をくすぐるのは仄かな潮の香り。見渡したところ何も無い風景。とすれば、ここは海の上?ならば、今俺が乗っているのは船か?
俺の仮説を裏づける様に、視線を上に向けた俺の目に映るのは大きな帆とそれより小さい旗。するとこれは帆船か。そして何より、その帆と旗に描かれているのは、二本のクロスした骨を背景にする左目に三本の傷のある髑髏のマーク。
あのマークを俺は見たことがある。漫画やアニメ、映画などの創作物の中でだが。じゃあ何か、俺が今居るのはーーーー
「ここが何処かって?ここは『赤髪海賊団』の船、“レッド・フォース号”の甲板だ」
ーーーー本物の海賊船ってことなのか?
先日、『FILM RED』を見に行きました。とりあえずウタちゃんが可愛かった.........
映画見たせいで、元々あった『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている』と『ONEPIECE』のクロスオーバー作品書きたい欲が爆発しました。色々構想はあったのですが、一番最近思いついたこちらを書いてみることにしました。今後はウマ娘の方の作品と合わせて投稿していくと思います。
相変わらずの亀投稿にはなると思いますが、今後も読んでいただけると嬉しいです!