これは、ラキュースが人を超えプレイヤーを越え神を超越する物語   作:namaZ

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こんなオーバーロードもあってもいいと思うんだ。











最強の中二病ラキュース登場!!

 アダマンタイト級冒険者は、人類の守り手である。

 とは言えチームによって強さはピンきり。

 数少ないアダマンタイト級冒険者の中で、あのチームが強い。あのチームが美しいと貴族、民衆が競い合うのは娯楽の一つだろう。

 だからこそ、殿堂入りしているチームを誰も口に出さない。

 最強は決まっている。

 

 リ・エスティーゼ王国もバハルス帝国も竜王国も口には出さないが、冒険者最強を悟っている。

 冒険者が存在しない国も──────あのスレイン法国が警戒してリ・エスティーゼ王国の破壊工作を行っていないのがその証拠。

 

 故に、ガゼフ暗殺は存在せず。

 故に、八本指は存在するが組織は縮小されている。

 

 だが人間スケールで凄い奴が一人いてもそう大筋はかわらない。

 『漆黒』モモンは、ズーラーノーンの死の螺旋を阻止し英雄となり──────ゲヘナは実行された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 悪魔の頭脳が我が物顔で王都を蹂躙する。

 企画・立案・指揮をデミウルゴスが執り、至高の御方へプレゼンを開始する。

 プレイヤーがいる可能性は低く。

 実力者であるアダマンタイト級冒険者の実力もスキルと魔法で召喚した悪魔が、ナザリックの損害無しで確かめてくれる。

 そもそもゲヘナとは、王都リ・エスティーゼで行った物資の略奪及びヤルダバオトをデビューさせる作戦名である。

 すべてが予定調和。

 デミウルゴスはアインズ様にお褒めいただける未来へ期待を寄せ、蒼の薔薇に追い詰められているエントマを助け、『英雄』モモン登場の舞台を整える。

 

 

「さあ、小さなおちびさんは退場の時間です」

 

 

 イビルアイを助けるために、英雄モモンがかっこよく登場する場面。

 

 

「仲良く二人と同じ場所に送って上げます!」

 

 

 英雄モモンの晴れ舞台が──────

 

 

「私の仲間に……なにしてるのよ!!」

 

 

 ──────台無しにされた。

 

 

「グボァッ!!?」

 

 

 推定レベル30前後、青の薔薇リーダーであり一部仲間から鬼ボスの異名を持つラキュース・アルベイン・デイル・アインドラが、デミウルゴスを蹴り飛ばした。

 

 

「ええええ!?デミ……ゴホン!アダマンタイト級冒険者『漆黒』モモンだ。だ、大丈夫かね君たちぃ!?」

 

 

 少し遅れて着地した英雄モモンは、動揺を誤魔化すためか言葉の語尾が裏返る。

 事前情報で蒼の薔薇は警戒していた。だが、最重要警戒対象であるラキュースのレベルは30前後。脅威となるのは装備武器魔剣『キリネイラム』だけだと考えていた。

 魔力を注ぎ込むことで無属性エネルギーの大爆発を起こすことだけが可能。

 ユグドラシルでも活躍して序盤、物好きなら中盤までしか使わない武器。

 そんな豆知識が現実逃避のように脳裏に流れたが、またしても有り得ない事態に現実に戻される。

 

 

「悪魔の諸相:豪魔の巨腕!」

 

「アベシッ!?」

 

 

 悪魔としての変身能力を腕にのみ発動し、巨大化させ殴りつけた。

 吹き飛んだラキュース。いくら手加減してもレベル30前後では重症は免れない。

 

 

「痛かったゾー!!──────これがティアとガガーランの仇だぁ!!」

 

「ゴボガァッ!!!?」

 

「えええええええええええええ!?」

 

 

 魔剣『キリネイラム』を使わずデミウルゴスを吐血させるパンチを繰り出すラキュースに、存在すら忘れていた謎の仮面を被った少女、イビルアイが解説してくれる。

 

 

「よろしく頼むモモン。私は蒼の薔薇所属のイビルアイ。同じアダマンタイトとして頼もしい。だが……うちのリーダーが来たからにはもう大丈夫だ。相手が魔神クラスだろうが………………たぶん行けるはずだ……」

 

「……大丈夫なんですか?」

 

「リーダーはまだ浮遊する剣群(フローティング・ソーズ)や魔剣『キリネイラム』の力すら開放していない。リーダーのもう一つの人格……闇の人格が表に出てくれば……負けは絶対にあり得ない」

 

「(どういうことだ?他のメンバーに比べて強すぎる。レベルも30前後しかやはり力を感じないし、ボロボロになってもデミウルゴスにダメージを与えている。そもそも闇の人格って何?)……イビルアイさん。結構ボロボロですけど加勢しなくて大丈夫ですか?」

 

「確かにボロボロだ。頭から流血して全身殴られて内臓にもダメージがあるだろうな。あ、奥歯が折れたな。汚く吐き出すぞ」

 

「……ずいぶん慣れてますね。結構大怪我では?」

 

「あれぐらいしないと闇の人格が出てこないそうだ。見ているこっちが冷や冷やするが、爆発したリーダーは誰よりも頼もしい」

 

「闇の人格とは?」

 

「もうじき片鱗が出てくる。全ての国が警戒するラキュース・アルベイン・デイル・アインドラの実力は、実際に見ないと訳が分からない。……見ても分からないことが多いがな。正直何を言っているのか途中から分からなくなる。あ、来るぞ」

 

「え?」

 

 

 突如吹き荒れる()()()()()()()()()()()

 彼女の体を渦巻くように上昇する。

 アインズもデミウルゴスも警戒するが、エフェクトだけで何の効果も無い事に拍子抜けする。

 謎に巻かれた左手の包帯を抑え膝をつき、器用にその左手を左目にそえる。

 

 

「っは……し、静まれ……我の腕よ……怒りを静めろ!!」

 

「な、何をしているのです貴女は?」

 

「っふ……邪気眼を持たぬ物にはわからんだろう……この苦しみが」

 

 

 闇の人格ってそういう事かよ!!

 叫び出すのを堪え、アチャーっと頭を抑える。

 

 

「ソナタの真名(まな)は?名も知らぬ悪魔を倒しては、我が英雄譚(サーガ)に新しく誕生する伝説に色がつかぬのでな」

 

「……いいでしょう。私の名はヤルダバオト。そして、王都を襲撃した目的ですが──────」

 

「我の名を聞きたいだと!!?」

 

 

 誰も聞いてねーよっとアインズ、デミウルゴスが胸の内でツッコミを入れる。

 ラキュースは魔剣『キリネイラム』を天高らかに掲げ──────アインズが恥ずかさのあまり隠れたくなるセリフを吐き始めた。

 

 

「我こそは黄昏よりも暗き存在(もの)、血の流れより紅き存在

 時の流れに埋もれし偉大なる汝の名において、我今ここに闇を誓わん

 我等の前に立ち塞がりし、全ての愚かなるものに我と汝の力もて、等しく滅びを与えん」

 

 

 漆黒の闇の深淵のオーラが魔剣『キリネイラム』に集束し、六本の浮遊する剣群(フローティング・ソーズ)が意味もなくラキュースを中心に浮遊し始める。

 

 

「我が名はラキュース……ラキュース・アルベイン・デイル・アインドラ」

 

 

 無駄に洗練された無駄のない無駄な動きで剣達をカッコよく振り回し。

 

 

「またの名を闇を齎す者(ダーク・ブリンガー)……世界は私が守る。この漆黒の翼がな」

 

 

 六本の浮遊する剣群(フローティング・ソーズ)が、翼のように展開され……ドヤ顔を決めた。

 

 

「(やめてくれえええええええええええ!?え?なに?恥ずかしい!!見ているだけなのに恥ずかしい!!

過去の黒歴史を強制的に見せれているこの気持ちはなんだ!?恥ずかしすぎてヤバイ!!なんだか無性にパンドラに会いたい!!あと、我とか私とか一人称固定しろ!!)……アレが闇の人格」

 

「そうだ。毎回何を言っているのか訳が分からないし言うセリフも違う。強いが気分屋なんだ」

 

「……それってその場で思い付いたかっこいいセリフ言ってるだけでは?」

 

「ん?今なんと?」

 

「あーいえ、どうなるかと心配しまして」

 

「もう問題はない。ああなったリーダーは無敵だ」

 

「……無敵」

 

 

 闇の人格が出てきても劣勢は変わらなかった。

 さっきより善戦しているくらいだったのに……上回り始めた。

 

 

「貴様は危険だ!なんだ……なんなんだ!?」

 

「とてつもない痛苦だった。仲間を初めて失った……それによって、我は本質を学んだ」

 

 

 無駄に洗練された無駄のない無駄な動きで浮遊する剣群(フローティング・ソーズ)が予測不可能な動きでデミウルゴスを追い詰める。

 

 

「ならば貴様も、また学ばねばならん──────それで公平(イーブン)だ」

 

 

 魔剣『キリネイラム』が、デミウルゴスの両腕を斬り飛ばした。

 浮遊する剣群(フローティング・ソーズ)がデミウルゴスを逃がさないために昆虫標本のように地面に固定する。

 

 

「浄化など生易しいことは言わない、消えろ」

 

 

 首に振り下ろされた魔剣『キリネイラム』を、英雄モモンが大剣二本で防いだ。

 冗談めいたラキュースの中二病力に、現実逃避をしていたアインズだが、デミウルゴスのピンチについ体が動いてしまった。

 

 

「待て!頼むから待ってくれ!このヤルダバオトと私には因縁があり、何より王都にいる人質が──────」

 

「シャラープ!!我が邪気眼がすべてを見通す!!貴様がどれほど存在のベールを隠そうとも!仮面の下は丸裸(ネイキッド)ゥ……冥府の住人よ。陽が沈み闇が訪れる十字架に囚われし闇の咎人よ……墓標へ還るといい──────超技 暗黒刃超弩級衝撃波(ダークブレードメガインパクト)オオオオオオオオ!!

 

「えっちょ、ま、ヤバッ!」

 

 

 夜空の星を思わせる輝きが集束し、無情にもアインズとデミウルゴスへ放出された。

 夜空を流れる流れ星が、地上を駆け巡り奔流に押し流され吹き飛ばされる。

 

 

(死んだ!?生きてるのか!?デミウルゴスはどうなった!?俺は何処まで吹き飛ばされた!?)

 

 

 王都から霧が薙ぎ払われた()()()()()()まで飛ばされたアインズ。

 デミウルゴスは消滅。アインズも剣と鎧、HPの半分以上が消し飛び、初めて受ける大きな痛みで、意識が朦朧する中、ゲーム脳の無意識的行動で杖をアイテムボックスから出そうとしたが……。

 

 

「は?」

 

 

 両腕が、肘から先が無くなっていた。

 

 

「──────ッ!!!!」

 

 

 叫ぶことすら出来なかった。痛みと消失感から精神が何度も限界を超えるが、アンデッドの精神抑制が気絶を選ばせてくれない。

 視界の端で、アルベドといった現状を監視していた階層守護者が転移門から駆け付けてくる。

 

 

「ご無事ですかアインズ様!?あぁ……すぐに回復を致します!!シャルティア!!」

 

「分かっているでありんす!」

 

 

 アンデッドにポーションや回復魔法はむしろ毒。二人がかりでアイテムと魔法による負の力で応急処置を行いながらナザリックへ転移する。

 ナザリックの全てが、アインズの怪我を治すべく動き出し、到着から数分でアインズは元通りに戻った。

 ナザリックの全てが、アインズの完治を喜ぶが、同時に何も出来なかった自分を責めたてる。

 心配する声と謝罪する声が同時に響き渡り、誰もが冷静さを欠いた中で──────繰り返された精神抑制でアインズはひとまず落ち着いていた。

 

 

「ありがとう。お前たちが居なければ私もどうなっていたのか予測がつかなかった」

 

「そんな!感謝されることなど……私たちがもっと情報を精査し、蒼の薔薇をより詳しく調べなかったばかりにアインズ様を危険な目に合わせてしまい申し訳ありません!この命をもってして、」

 

「それはいい!!……今回の事を教訓とし、人間を絶対に舐めるな。分かったな?」

 

 

 今回の事で痛感したのか、あれ程人間を見下していた者達までもが、認識を改める。

 それ程までに、蒼の薔薇ラキュースは規格外であり、予想外であり、未知であった。

 

 

「ウルベルトさんの息子であるデミウルゴスが、殺され……俺も、俺自身もこんな目に合うとはな……」

 

 

 どれだけ精神を抑制されようが、沸々と湧き続ける怒りのマグマが、悲しみが、アインズを狂わす。

 

 

「あいつめ、あのゴミ……クズがぁああああああああ!!絶対に許さん!!殺す殺す絶対に殺してやる!!アレは絶対に生かしては駄目だァ!!」

 

 

 アインズは現状居る全てのしもべを見渡し宣言する。

 

 

「全ての活動を蒼の薔薇ラキュース討伐へリソースを振り分ける。あいつが生きている限り、ナザリックに平穏は訪れない。確実に討伐する。これはナザリックとラキュースの全面戦争と思え!!」

 

 

 そう、ナザリックは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 そうしなければ誰も勝てない。

 八層の『あれら』も切り札であるルベドも、何故あれ程までに理不尽なのかを調べて答えが分からない限り、絶対に勝てない。

 

 

「あの中二病に、現実を教えてやる」

 

 

 現実逃避は果たしてどちらなのか──────アインズはまだ理解していない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




自分が書いている作品のリンクを紹介しときます。
興味があればぜひお願いします。



オリジナル:現代/コメディ
歴代最強の首相は誰か?

原作:オーバーロード 完結
オーバーロードVS鋼の英雄人 『完結』

原作:盾の勇者の成り上がり
剣槍弓が非常識すぎて盾の悪魔が天使です


たぶん続くんじゃ
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