これは、ラキュースが人を超えプレイヤーを越え神を超越する物語   作:namaZ

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ラストの展開と終わらせ方だけを決めたので、そこにたどり着けるように書いていきます。

ちなみに、今のラキュースはまだプレイヤーを越えていないので、よわよわです。












対ラキュース会議~ナザリック~

~ナザリックサイド~

 

 

 ラキュースに展開されたバリアにより、リ・エスティーゼ王国王都は、邪悪なる者を通さない強固な聖域となった。

 アンデッドを通さないのか。

 人以外の異形種を通さないのか。

 ナザリックだけを通さないのか。

 本当に謳い文句の如く邪悪なる者だけを通さないのか。

 

 ナザリックが誇る三つの頭脳に疑問が尽きないが、検証をするには許可が出ない。

 アインズ様はナザリック陣営の犠牲を容認しない。

 さらに言えば、今更現地戦力を投入してもナザリック以下しかいない時点で役立たず。

 こちらの犠牲無くして、結界の解析は難しい。

 ナザリックの全てはアインズ様の物。

 至高の御方の物である我々が、勝手に不利益な犠牲になるのは許されない。

 

 

「シャルティアが瞬殺された…………この時点であちらに余力があるなら厄介だ。悪魔をけしかけようにもあの領域に侵入は不可能」

 

「少しでも削れていればまだ攻略の糸口を見つけやすいのにその様子すら見えないなんて……なんて化け物ッ」

 

「深刻な事態を打開すべく、アインズ様は一人部屋へ籠られた。我々の矮小な脳みそではあの御方の邪魔をしてしまう。だが少しでもお役立ちする為に、手を打っておく」

 

「この非常時に、アインズ様の許可なくナザリックを動かすと?」

 

「アルベド……我々は二度に渡り致命的なミスをしている。一度目は慈悲深いアインズ様はお許しになられた。だが、二度目は…………不甲斐ない我々は足手まといと見限られてしまう!アインズ様はおっしゃった!()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()使()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()と、この意味が分からないとは言わせない」

 

「ッ!!……そういうことね。三度目の正直。これ以上はミスは許されない。次の作戦が私たちに与えられた猶予というわけね」

 

「情報です。情報がいります。家族構成、交流関係をより徹底的に調べる。金で雇った者や現地人の女、子供を人質に一般人や兵士を襲わせどう反応するか確かめる。奴の強さは精神に影響されるのか?元々の強さと推測されるレベル30前後から50までをどう対処するのか?」

 

「精神的な揺さぶりを仕掛けるには、ストレスが小さくない?」

 

「勿論、段階を踏んで追い詰めます。人間のこころを誘惑するのは悪魔の専売特許さ。……パンドラズ・アクターも一先ずこの方針でいいかい?手探りには変わらないけどね」

 

「ん~~~……ン?」

 

 

 アインズが立ち去ってから、パンドラズ・アクターは卵顔を傾けながら一人思考に沈んでいた。

 アインズにもっとも感性が近いが故に、ラキュースのカッコイイセリフ、カッコイイポーズの意味を考える。

 

 Q:パンドラズ・アクターにとって、身に着けている衣類の意味は?

 A:アインズ様に頂いた大切な装備であり、カッコイイ軍服だから。

 

 

 Q:パンドラズ・アクターにとって、ドイツ語は?

 A:アインズ様にそう喋ろと設定して頂いた大切な言葉であり、カッコイイ言語だから。

 

 Q:パンドラズ・アクターにとって、決めセリフは?

 A:アインズ様に教えて頂いた素敵なセリフであり、カッコイイから。

 

 Q:パンドラズ・アクターにとって、手振りなどのオーバーなアクションポーズは?

 A:アインズ様がそうあれと設定して頂いたカッコイイポーズ。素敵!

 

 

 そう──────カッコイイのだ。

 効率?知らんななんだそれ。

 目立つ?知らんななんだそれ。

 うるさい?知らんななんだそれ。

 

 パンドラズ・アクターにとって、軍服もポーズもドイツ語も決めセリフもアインズ様にそうあれと設定されたからもあるが、カッコイイから好きなのだ。

 そう──────カッコイイのだ。

 

 

「それがどうあのラキュースに関係しているのか……難しい。カッコイイと思う展開と場面でそれに沿ったパワーアップをしている?案外カッコイイですべてが解決する?のかも?でも……そういうタレント?」

 

 

 パンドラズ・アクターは、悩みに悩んで、自分の考えを言語化する。

 

 

「守護者統括殿、デミウルゴス殿、一つお聞きしたいのですが……蒼の薔薇ラキュースの性格が豹変した際のセリフとポーズ、どう思いました?」

 

「なにか関係あるの?……そうね、憎たらしいとしか思わなかったわ」

 

「同意見だね。まったくふざけているよ。我々の事を舐め切っている」

 

「そう──────カッコイイのです!!」

 

 

 誰もそんなこと一言も言ってねーよと、でかかった言葉を飲み込む二人。パンドラの話はここからが重要。

 

 

「自分より弱い敵には普通に勝つが、強い敵には逆境からの大逆転!ボロボロになりながらも最期には勝つ!さらに、あの言語とセリフと決めポーズも、敵ながらに分かっているとしか言えません!!私ならもっとアレンジしてよりカッコよくするのに!!ええそうでしょう!!理解しましたかお二方!?」

 

「「何を?」」

 

「えええぇぇえ!?カッコイイんですよ!?カッコよかったんですよ!?」

 

「「だから?」」

 

 

 やれやれと、呆れ返るパンドラ。

 二人では理解できない感性──────導きだした答えを叫ぶ。

 

 

「心を追い詰める?それこそ覚醒への起爆剤!!辛く悲しい出来事は、あとの展開への布石!!ざまぁからのスッキリが王道!!むしろあの方への一番の対策は、なにもしないこと。平凡で脚本など必要ない展開ばかりを用意することで闇の人格が必要ない状況にする。これこそが攻略の鍵ではないですか?」

 

「「!!??」」

 

 

 計画(プラン)は無用。

 下手に何かするより、何もしない。

 平凡で平和で刺激のない欠伸と眠気を誘う脚本こそが、ナザリックに不利益をもたらさない完璧な作戦。

 

 

「今まであの力にはそれ程出力はなかったと思うのです。この世界は冒険者として活動しても最大せいぜい30~50前後が関の山。我々という強者が、気づかせてしまった……少女の可能性を(ダスポテンシャルデスメートヒェン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アインズは自室で頭を抱えていた。

 シャルティアが殺された影響で、勢いよく戦うぞ的なことを言った気がする。

 あの三人の前で宣言してしまったんだ。もう後戻りできない。

 

 

「勝てないだろ普通ぅ……四十一人全員揃っているなら別だけど、守護者最強のシャルティアが一瞬でバラバラ。数少ないレベル100が何の障害にもなっていない。マジでどうすればいいんだ?どうすればあの中二病の化身を倒せる?……こっちが我慢して平和的に交渉すべきか?でも明確に敵対しちゃってんだよなぁ」

 

 

 アインズは少し諦めていた。

 だって勝てるビジョンが見えてこないんだもん。

 

 

「どこの世界の鋼の英雄だよ。何しても正面から殲滅されそう。……………え?誰のこと?」

 

 

 鋼の英雄という謎電波を受信したアインズは、無い筈の肌がゾワゾワと警告をならす。

 

 

「まぁいい、問題はうじうじ悩んでも何も解決しないことだ。でも何しても覚醒してやら隠された力やら実は取って置きの切り札やらで殺されそう」

 

 

 『戦闘は始まる前に終わっている』が格言のぷにっと萌えさん考案『誰でも楽々PK術』が易々と実行できない。

 相手の情報をとにかく収集し、奇襲でもって勝負を付ける──────なるほど、簡単だ。だが、中二病相手には話が180度変わる。

 情報収集と虚偽の情報をどれだけ相手に上手くつかませるかで勝敗が決まるこの戦術は、中二病特有の『だからどうした?』などの俺ルールに弱い。むしろ俺ルールを適用してくるから同じ土俵にいる限りまず能力バトルでは言ったもん勝ちで絶対勝てない。確実に勝てない。

 

 

「うん、馬鹿じゃないか?ふざけんなよ……煽って怒らせるか?いや、短絡的だ。中二病は怒らせたらたちが悪い。ああいう手合いは冷静に論破しないと逆上するからな」

 

 

 ん?何か重要なことを呟いたような。

 奥歯に引っ掛かりを覚える感覚を引きずりながら、パンドラ達が何かいい作戦思い付いてないか聞きに行くことにした。

 パンドラ、デミウルゴス、アルベドと王座で合流したアインズは、いつもの支配者ムーブで俺はすごい作戦思い付いたけど(※何も思い付いていない)お前たちどんなん思い付いたん?(※教えてくださいお願いします!)を実行した。

 パンドラ考案の作戦は、希望的観測な面が強いが、中二病には最適かもしれない。

 

 

「何事も試して試行錯誤だ。よくやったお前たち。他の者たちにも作戦の概要を伝達するように」

 

「アインズ様。お一つよろしいでしょうか?」

 

「どうしたパンドラ?」

 

「お手を煩わせてしまいますが、もしよろしければ他の者たちに励ましのお声をかけて頂けないでしょうか!数々の失敗でみなの精神が不安定になっております。名誉挽回として独断で動く者もいるかもしれません。それが……アインズ様の不利益になるやもしれませんゆえ」

 

「……そうか、確かにそうだな。ナザリックの主として僕たちのメンタルも気に掛けるべきだった。よし、私は今から一人ずつ声をかけていく。少し時間がかかってしまうが、その間に先の計画を頼む」

 

「「「お任せくださいアインズ様」」」

 

 

 王座から立ち去り9階層へ歩き出した。

 パンドラの忠言は思ってもみなかったことだ。

 ラキュースとかいう予想外の化け物で、自分の事しか考えてなかった。

 ナザリックは生きている。 もう一人じゃない。

 あの子たちにとっては、ちゃんとした自我が芽生えた初めての大失態だ。

 シャルティアに至っては、二度目の大失態。

 

 

「ギルメンの大切な子供たちだ。メンタル管理もホワイト上司の務めだ」

 

 

 後の事は頭の良い三人に任せよう。予想外すぎてユグドラシルの知識が役に立たない。

 実際色々試していくしかない。

 初めてのタイプ。攻略の糸口が分からない敵。

 

 

「そうだよ。ユグドラシルと一緒だ。何か弱点があるはず。勝つにはチームワーク。そう、信頼し合える絆が重要だ」

 

 

 今回で人間も侮れないと学んだだろう。

 ナザリック絶対主義で他の者を甘く見る傾向にある。

 殺してばかりでは痛い目を見ると学んでくれれば嬉しい限りだ。

 

 

「よし、まずは一番落ち込んでそうなシャルティアからだな。……大丈夫かな?」

 

 

 今日もナザリックの日常は過ぎていく。

 平和なナザリックが今後も続けばいいのに──────次回、ラキュースの退屈。

 

 

 

 

 人は全てを知ったとき、世界の果てを知る。力の限界を知る。夢など、いつか覚めてしまうことを知る。しかし僕たちは、そんな事など乗り越えられると思っていた。この時までは

 

 

 

 

 

 

 

 

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