ここからは本作品の設定集です。
執筆前から取っていたメモを元に整形、加筆したものになります。
ご興味のある方はこのままお進みください。
■世界
召喚獣の世界とゲーム(ハンターズフロンティア)の世界が融合した世界。電子の世界に作られた仮想空間だが、入り込んだ者たちには五感が存在する。ゲーム世界が色濃く出ているため、住民はすべて人型。大陸もゲームの世界観を引き継ぎ、ハルニア王国、ガルバランド王国、サラス王国の3国が存在する。大陸ごとにそれぞれ民が国を築き上げ、王政により統治している。
・ハルニア王国
国王レナード=エルバートンの治める国。オーストラリア大陸に似た形をしている。気候は温暖で常春。街の周辺は緑生い茂る草原だが、大陸の中央には険しい山脈が連なり、その規模は国を東西に分断するほど。この東西を行き来するには大陸中央に位置する峠町サントリアが唯一の道であるが、明久が通りかかった時は王子たちの兄弟喧嘩により通行止めになっていた。兄弟紛争終息後は自由に行き来できるようになっている。首都は北西のレオンドバーグ、西のガラムバーグ、東のドルムバーグの3つ。
・ガルバランド王国
国王アレックス=サンドロスの治める国。キ○ラの翼のような形をしている。気候は寒冷。大陸の北側は標高が高く更に寒い。寒冷地だが雪や雨は降らない。行方不明事件、墓荒らしなどの事件が発生している。王都サンジェスタの裏手(北側)からすぐに険しい山脈となっていて、北部への移動は大陸東側の道を使わなければならない。自由奔放な国王に代わり、大臣パトラスケイルが王政の大部分を担っている。首都は大陸中央やや南側に位置するサンジェスタ。
・サラス王国
王の名はフレデリック=ローガン。だが引きこもってずっと本を読んでいる。この国はそんな王に代わり、王妃(キャスリン=ローガン)が治めている。大陸の形はハルニアに似ているがサバナ気候。気温が高く乾燥している。大きな砂漠が大陸の中央を縦断していて東西の行き来を阻んでいる。大陸周囲の海流は荒れていて船による航行も難しい。砂漠の西側は平地が広がっているが、東側は山地になっていてやや気温が下がる。また、東の海では美味しい魚介類が捕れる。首都は大陸西側に位置するモンテマール。
3大陸の位置関係はハルニアが南側。サラスがその真北にあり、ガルバランドはこの2大陸の東側に位置する。詳しくは挿絵参照。
■時間
時間の概念は現実世界と同じ1日=24時間。ただしこの世界での1日は現実世界においては5分程度。外で見守る教師たちには恐ろしい速度で進行しているように見えるが、入り込んでいる明久たちはしっかり24時間に感じている。
■街の構造
魔獣の侵入を防ぐため、どの街も例外なく高さ5、6メートルほどの石で作られた外周壁で囲まれている。後述の魔障壁の効果が円形のため、必然的に街も円形になる。このため建物の配置もリング状になり、上空から見れば木を輪切りにした年輪のようなイメージになる。なお街の中央には高さ200メートルほどの魔壁塔が建てられ、魔障壁光波をドーム状に発して街全体を守っている。
■建物
基本的に石または
■人々の生活
電気がないため生活様式が中世に近い。水は井戸から汲み上げたものを魔石の力にて浄水したものを使う。ガスコンロのようなものも存在するが、燃料には魔石を用いている。火は火打ち石のようなものを用いて着火する。蒸気機関などの機械類は存在しない。代わりに魔石から取り出したエネルギーを用いる動力機関が存在している。ただし恐ろしく高価なため、大型船舶に使われる程度。
金属が存在し歯車などによる機械仕掛けも存在する。魔石の力とこれらの機械を組み合わせた”時計”も存在している。しかし夜明けと共に目覚め、日没と共に寝るという人々の暮らしにおいて時刻は重要ではないため、ほとんどの人が時計を持っていない。
この世界独自の特殊な職業として〔魔石加工商〕が存在する。魔石加工には国家資格が必要とされ、年に一度資格の更新試験が必須となっている。この世界における生活の
一般市民の服装はウール素材を用いたシンプルなデザイン(無地)のものがほとんど。貴族や王族になると絹や綿を用いた凝ったデザインの服に宝石を
■乗り物
・馬車
大陸内の街から街への移動に用いられる。定期便である駅馬車と個人で所有する小型馬車の大きく2種類が存在する。馬車には”簡易魔障壁”の設置が義務づけられている。この義務は違反すると処罰されるほど重い。簡易魔障壁は後述の魔障壁を小型にしたものであり、車内に吊り下げる”ランタン状”のものになっている。
駅馬車は2頭の馬が客車を引く形で、客車は木製のフレームに厚手の布をかぶせたもの。布には覗き窓が開けられているが、通常は内側から布が当てられて塞がれている。この当て布は上部のみを縫い付けてあり、下からぺろっとめくることで覗き窓が開く形となる。基本は10人乗り。過疎区間では1日に2、3便しか運行していない。
個人所有の馬車は小型で2、3人乗り。馬は1頭であることが多く、客車ではなく荷台を引く。ただし商用では2頭の馬を用いることもある。
・船
大型の帆船、小型の漁船、湖などで用いるボートの類いが存在する。
大型船は定員200名ほど。動力には魔石を用いたモーター式のものが搭載されている。馬車と同じように魔障壁を備えるが、簡易的なものではなく街で用いられる魔障壁装置を小型化したもの。大陸間の運搬・移動に欠かせない存在となっている。
小型漁船は大陸近海の漁業に用いられる。大型船と違い、基本的に風頼り。高価な小型エンジンを搭載したものもあるが、かなり高価で王家や上級貴族など極限られた者しか購入できない。物語終盤で明久たちが手に入れた小型船はこの類いのエンジンを搭載したもの。簡易魔障壁装置を搭載している。
ボートの類いは物語中ではハルニア国王の昔話にあるのみ。オール2本が付いた現代でも存在するような単純な手こぎボート。魔障壁装置は無し。
・飛行船
物語開始時点においてこれは存在しない。しかしレナード国王と造船技師マッコイの技術融合により”空飛ぶ船”が完成する。船体の両脇に翼を持ち、その両翼に1機ずつと後方尾翼に1機(計3機)の魔道ジェットエンジンを搭載する。現代におけるジェット機に似た構造だが、両翼エンジンの向きを変えることにより空中静止も可能。なお、飛行船という名にしているが現代のバルーン型飛行船とは構造が大きく異なる。
■通貨
単位はジン。1ジン=1円くらいの価値。硬貨は存在せず、紙幣のみが存在している。魔石を用いた特殊なインクにより、光にかざすと絵が浮き出る。これにより偽造を防いでいる。ハルニア、ガルバランド、サラスの3国において通貨は共通。価値にも違いはない。
■魔石
魔力が秘められた鉱石。魔獣を倒すことで得られる。魔獣の落とした原石はくすんだ黒みがかった色をしていて、そのままでは何の効力も持たないただの石。特殊な薬品を用いて不純物を取り除くことで様々な効果を発揮する魔石となる。色によって効果が異なり、緑はその用途から需要が高い。
白(治癒に使われる)
青(水などを浄化)
黄(インク、染料など)
赤(熱を発する)
緑(対魔効果。魔障壁に使われる)
黒(謎。使えないので廃棄される)
■魔障壁
魔なるものを退ける壁。膜状の光であり、触ったりすることはできない。魔障壁は通常は無色透明。だがこれだとその存在が見えないため、敢えて薄緑色に着色している。この光の波長は魔獣にとって不快なものであり、魔獣の体が大きければ大きいほどその影響度は増す。だが反対に蚊ほどのサイズの魔獣には効果がほぼない。
■魔獣
この世界にも通常の動物は生息している。それらは現実世界に生息しているものと同じ姿をしている。魔獣もこれら動物と同じ姿をしているが、身体のサイズが通常の動物に比べて異常に大きい。また、魔獣は額に輝く宝石を埋め込まれているのが特徴。弱点はこの宝石(魔石)であり、これを砕くと体を維持できなくなり、黒い煙となって消滅する。この時、魔石だけは残る。
魔獣は動物の死骸から作られている。死骸に魔石を埋め込むことで急激に細胞が膨張し、身体が2倍から4倍のサイズになり、凶暴化する。ただし魔獣が襲うのは人間のみ。通常の動物などを補食したりはしない。また元が死骸であるため飲食を必要とせず、人間を襲うものの食らったりはしない。
作中に登場する型は以下の通り。
・リス
・猿
・熊
・猪
・山羊
・狼
・羊
・ウサギ
・ネズミ
・猫
・鹿
・人
・ミミズ
・豹
・仔山羊(アイちゃん)
・キマイラ
・蚊(夢操蟲)
この中での最大サイズは明久、美波コンビが戦った熊型で全長約10メートル。反対に最小は蚊型で1センチほど。これは物語中での
■物語構成
・第一章
メインはハルニア王国における明久と美波の物語。ムッツリーニも一度合流するが基本的に単独行動を取る。世界観の説明、魔獣との戦闘、魔人の登場までを描く。
・第二章
舞台をガルバランド王国に移し、いつものメンバーが揃う。7つの腕輪の存在が明らかになり、これを探すためにチーム分けをする。明久美波ペア、雄二翔子ペア、瑞希秀吉ムッツリーニのトリオで各国へ飛び、各チームリーダーごとに腕輪探索のエピソードを描く。なおこの章ではすべての腕輪回収には至らない。
・第三章
腕輪の力により帰還の方法が確定。全員でサラス王国へと渡り、海上の島を目指す。本章で全員の腕輪が揃う。一時美波のリタイヤあり。魔人との決着、ラスボスの登場および決着、帰還までを描く。
■登場人物
〔文月学園〕
◆吉井 明久
腕輪:
能力:武器の木刀がもう1つ現れ、二刀流になる。
今回の異世界を作り出した張本人。携帯ゲームを召喚システムに直結するコンセントに繋いでしまったために意識だけがコンピューターの世界に入り込んでしまった。前作からの続きに当たり、美波とは恋人同士の関係。作中においては基本的に明久が主役。暴力的な魔人ギルベイトと敵対し、対戦成績は2勝1敗。
異世界突入直後は一人旅で始まる。舞台はハルニア。街の外で目覚め魔獣に襲われる。その時、異世界の住民に助けられ、元の世界への帰還するため旅立つ。旅をするうちにムッツリーニ、美波の順に再開を果たし、この世界で起きる問題に首を突っ込んでいく。第一章は明久美波ペアを中心に描く。第二章以降は全員が合流するがチーム分けをして行動する。明久は美波とペア。このペア時は明久が作戦指揮を執る。
◆島田 美波
腕輪:
能力:巨大な竜巻を発生させる。
明久と同じように意識だけが異世界に飛ばされる。見知らぬ世界の異常な事態に弱気になることも。ただし基本はいつものように強気で前向きで、明久が
ハルニア王国の住民(メイド)に拾われ職を得る。そこへ明久が現れ、共に旅をすることになる。仲間捜し→腕輪探し→扉の島探しの流れ。一時離脱(ダウン)もあるが明久と合流後は基本的に離れず行動する。最終戦において体を乗っ取られるが明久により救出される。
◆姫路 瑞希
腕輪:
能力:強力な
普段はあまり前面に出て行動しようとしないが、今回の旅でリーダーを勤める。瑞希がメインのエピソードにおいては主役となる。仔山羊との出会いと別れを経て精神的に強くなる。また、旅を通じて秀吉やムッツリーニの心を知り親密度を上げる。生物を玩具にする魔人ラーバと敵対し、対戦成績は2勝0敗。
ガルバランド北部の街にて目覚める。すぐに秀吉と合流し、元の世界へ戻る手段を探す。同国にて雄二、翔子と合流。二章に入りムッツリーニ、明久、美波とも合流して元の世界への帰還方法を探す。腕輪探しは秀吉、ムッツリーニとのトリオでの行動。リーダーとして2つの回収に成功する。魔人の実験体にされそうになっていた仔山羊を救出し、数日を共にする。
◆木下 秀吉
腕輪:
能力:周囲の男に幻を見せる
いつもはあまり喋らず傍観することが多いが、異世界に飛ばされてからは瑞希を支える存在となる。一番の苦労は食事だったようだ。状況判断能力は雄二に次いで高い。大立ち回りをするのが夢だったため、試獣装着するとテンションが上がって動きが派手になる。
ガルバランド北部の街の外にて目覚める。すぐに街に入れてもらい瑞希と合流。共に元の世界へ戻る手段を探す。腕輪探しはチームの影のリーダー的存在となり瑞希を支える。魔獣戦や魔人戦においても常に瑞希をサポートし勝利へと導く。腕輪探し以降は指揮を雄二に任せ、サポートに徹する。
◆土屋 康太
腕輪:
能力:自身を超加速する
カメラや盗聴器がないため必死になって現実世界への帰還方法を探る。と思ったら理由はそれだけではないようだ。意外に動物好きで瑞希の救った仔山羊を
ハルニアの王宮内で一人目覚める。明久との合流一人目になるが、すぐに別行動を取るようになる。7人のうち誰よりもこの世界に順応していて王直属の諜報員に抜擢される。腕輪探しでは瑞希、秀吉とトリオを組み行動する。魔獣戦や魔人戦では持ち前のスピードを活かした戦法で仲間を救う。帰還後は工藤愛子との新たな関係が明らかになる。
◆坂本 雄二
腕輪:
能力:現実世界への扉を開く
明久と同じように意識だけが異世界に飛ばされるが、いつもと変わらず沈着冷静。飛ばされた世界の状況を分析し「この世界の事象に関わるべきではない」と周囲に注意を促すが、翔子に被害が及びそうになると頭に血が上ってしまい結局関わってしまう。ゾンビ研究に没頭する魔人ネロスと敵対し、対戦成績は2勝0敗。
ガルバランドの街中で翔子と共に目覚める。明久とは第二章で合流。ガルバランドでの腕輪探しは成果を出せず苛立ちを募らせる。ただし第三章に入ってから腕輪も入手し、魔人にも勝利して一気に解消する。その後は扉の島探索の指揮を執る。世界の謎、帰還方法、学園長の思惑などを察知し仲間を導く。7人の中では唯一、腕輪の力が戦闘向きではない。旅を通し、翔子が自分のことを如何に理解しているのかを知る。
◆霧島 翔子
腕輪:
能力:太陽のような強い光を発する
雄二と共に意識だけが異世界に飛ばされる。雄二以上に常に沈着冷静。ただし雄二が危機に陥ると途端に冷静さを失う。試獣装着した際の戦闘力は7人中トップ。魔人に臆することもない。雄二以外にはあまり感心を示さないが、ガルバランドにて両親が行方不明になった男の子を心配する優しさを見せる。
ガルバランドの街中で雄二と共に目覚める。常に雄二と共に行動する。腕輪探しでは思い通りに事が運ばないことに苛立つ雄二を支える。魔獣(ミミズ)に対して怯える瑞希や美波に対し、翔子はまったく動じない。扉の島では腕輪の力にて幻を打ち払う。雄二を模し惑わす魔人の罠には、僅かな違和感から本物を見極める。
◆清水 美春
腕輪:なし
能力:なし
邪悪な意識体”魔人王”に体を乗っ取られる。体は美春だが、意識は完全に抑えこまれ魔人王の意識のみで行動する。だが魔人王の性格はかなりの自信家で自ら行動しようとしない。そのため魔人族を生み出し明久の抹殺を企てるものの、生み出した魔人族はどれも言うことを聞かない失敗作であった。そんな状況でも扉の島を出ない魔人王はもしかしたら引きこもり症なのかもしれない。結局魔人王の正体は謎のまま終わるが、清水美春の邪悪な心が生み出した架空の存在という話で決着している。
〔ハルニア王国〕
◆マルコ
性別:男
年齢:30歳
[容姿]がっしりとした逆三角形の体格。髪の色はブラウン。瞳の色はブルー。ごわごわのあごヒゲをたくわえている。
[紹介]ラドンの町で鍛冶屋を営んでいる。性格は快男子。小さな魔獣なら倒せるくらいの腕前を持っている。明久たちを送り出した後もラドンの街で鍛冶屋を継続。妻ルミナとの間に第二子となる男の子が生まれ、幸せに暮らしている。
◆ルミナ
性別:女
年齢:29歳
[容姿]髪や瞳の色はマルコと同じ。髪は腰まで伸ばしたストレートヘア。姿勢が良く、スレンダーな体つきは美波に酷似している。
[紹介]本名はルミナ=エルバートン。もと王女だが、マルコの生き様に惚れて駆け落ち。以降、王家から存在しない者として扱われていたが、明久たちの行動により和解。王家には戻らないが、時々国王とは会っている。その後、マルコとの間に第二子となる男の子を授かり、幸せに暮らしている。
◆ハーミルのお婆さん
性別:女
年齢:不明(70歳過ぎと思われる)
[容姿]腰の曲がった町のお婆さん。完全な白髪に赤い頭巾をかぶっている。
[紹介]たまたま明久の前を通りかかっただけのお婆さん。野菜を詰め込んだ袋を重そうに運んでいたところを明久に手伝ったもらった。明久が公園で仲間の情報を聞くきっかけになった人。
◆ハーミルの男の子たち
性別:どちらも男
年齢:8~10歳
[容姿]1人はおかっぱ頭。もう1人は雄二のように短い髪を立てている。どちらも髪色はブラウンで青い瞳をしている。
[紹介]明久が休憩した公園でサッカーをして遊んでいた男児。このうちの1人が明久と同じ服(文月学園の制服)を着ている人を見たと証言。明久はこれにより仲間の存在を知ることとなる。
◆剣士ウォーレン
性別:男
年齢:33歳
[容姿]青と銀の混ざったような色の鎧をまとい、大きな諸刃の剣を背負った剣士。無造作にかき上げた茶色い髪と顎に生やした不精髭は”ワイルド”という言葉がよく似合う。
[紹介]ハーミル→サントリア間の馬車を護衛していた青い鎧の剣士。性格はチャラい。明久と共に乗っていた馬車が魔獣に襲撃され、迎撃に出る。そこで明久の召喚獣の力を見て気に入り、兄弟のように接するようになる。サントリアの町で再開した際は明久の美波への煮え切らない態度に苛立ち、助言を与える。この時の言葉は明久の教訓となり、後に明久の考え方に変革をもたらすことになる。
◆カール
性別:男
年齢:不明(40歳前後と思われる)
[容姿]やせ形でハンチング帽をかぶっている。背は低く短足。
[紹介]ハーミル→サントリア間の馬車の御者。つまり運転手。某スナック菓子とは無関係。剣士ウォーレンとは親しいらしく、彼のことを旦那と呼んでいる。「ました」を「やした」と発音する口調が特徴。
◆サーヤ
性別:女
年齢:6歳
[容姿]茶色い髪を左右でお下げにした元気な女の子。瞳の色は青。
[紹介]母と共にハーミルからサントリアまでの馬車に同乗していた。簡易魔障壁の故障により魔獣に襲われ、ウォーレンや明久にその命を救われる。この時に明久の大ファンになってしまい、ハーミルで再会した時に自宅に招こうとするが、腕輪探しの最中であったことを理由に明久に断られる。最初は納得しなかったが美波の「ヒーローは一ヶ所に留まっていられない」という説得もあり、サーヤは断念。今でも明久のことを慕い「お嫁さんになりたい」と周囲に言いふらしている。
◆サーヤの母
性別:女
年齢:39歳
[容姿]茶色い髪を片側三つ編みにしている。瞳の色は青。
[紹介]音信不通となった夫の身を案じ、娘サーヤと共にサントリアに向かっていた。明久に救われた後は戦争から戻った夫と無事再会を果たした。この時に明久たちの功績を聞かされ、このことを英雄物語として子孫にまで語り継いでいるという。
◆サーヤの父
性別:男
年齢:44歳
[容姿]茶色の髪をオールバックに決めている。瞳の色は青。どこにでも居そうな普通のおじさん。
[紹介]サントリアにてハルニア王国ライナス軍の兵士として警備の任に就いていた。強制的に兄弟戦争に参加させられたが、熊の魔獣の乱入や明久たちの介入により戦争が中止。その後はハーミルに戻り、町の警備任務に就く。給料は減ったが、おかげで愛する妻や娘と幸せに暮らしているという。
◆アルフレッド
性別:男
年齢:32歳
[容姿]丸顔でまるまる太っていて、口ひげを生やしている。白いエプロンをしていることもあり、その姿はまるでゆきだるまのよう。
[紹介]峠町サントリアで魔石加工商を営んでいる。明久が最初に魔石を売りに行った店の店主。容姿からは想像が難しいが、実は峠町サントリアでは有名な魔石加工商。
◆ライナス=エルバートン
性別:男
年齢:18歳
[容姿]茶色い髪のおかっぱ頭。青い瞳はレナード王譲り。赤いマントと宝石類でキラキラ輝く豪華な衣装に身を包んでいる。
[紹介]東の王都ドルムバーグに居を構えるハルニア王国第一王子。負けず嫌いの性格で弟のリオンと喧嘩ばかりしている。明久やムッツリーニたちに戦争を阻止された後は大人しくしているという。
◆リオン=エルバートン
性別:男
年齢:17歳
[容姿]髪型は額を出したオールバックスタイル。髪の色や瞳の色は兄ライナスと同じ。兄と同じような赤いマントを羽織り、衣装もキラキラしたものを好んで着る。
[紹介]西の王都ガラムバーグに居を構えるハルニア王国第二王子。兄に負けず劣らずの負けず嫌い。こちらも戦争を阻止された後は強制的に大人しく勉学に励んでいる。
◆ジェシカ
性別:女
年齢:52歳
[容姿]大きなお腹と大きな胸。それと明久よりも若干高いくらいの高身長が特徴。黒いメイド服に身を包んだふくよかな体型は頼もしさを感じさせる。
[紹介]西の王都ガラムバーグの王宮に勤めるメイド長。メイドだが台所を掌握しているため王宮内では結構影響力がある。地の声が大きく、おおらかな性格をしている。
この世界における美波の恩人。迷い込んだ美波を保護しメイドとして雇っていたが、王宮前で土下座している明久を見て仲間だと直感。2人を引き合わせた。美波はこのことに恩義を感じ、慕っている。明久と美波は戦争のゴタゴタで挨拶もろくにしないまま別れてしまったが、ハルニア祭で再び会い、きちんと別れの挨拶をすることができた。その後も彼女は元気に王宮内のお母さん役を担っているという。
◆レナード=エルバートン
性別:男
年齢:51歳
[容姿]立派な顎髭を蓄え、白髪混じりの茶色い髪を肩まで伸ばしている。瞳の色は青。最初に現れた時は黄金の全身鎧で身を包んでいた。髪は長いが清潔な印象。ただし研究室に籠もると容姿は一変。ボサボサの髪にヨレヨレの白衣。髭も伸び放題で、とても一国の王とは思えない姿に変貌する。
[紹介]ハルニア王国の国王。2人の王子の仲の悪さに頭を悩ませていた。その2人の仕掛けようとしていた戦争を明久が仲裁に入ったことをきっかけに明久のことを親友のように扱う。
無類の発明好きであり、ムッツリーニの入れ知恵によりエロさが前面に出てきてしまったが、彼の発明した”
◆クレア
性別:女
年齢:30歳
[容姿]白い肌と前髪パッツンの金髪ショートカットが特徴的な美女。藍色の瞳で、いつも小さな丸めがねを鼻の頭に乗せている。
[紹介]レナード国王に仕える秘書。研究に夢中になると執務が疎かになる国王に頭を悩ませている。普段は清楚で丁寧な物腰だが、実は金属の扉を蹴破るほどのパワータイプ。細身の体に似つかわしくないくらいの巨乳で、美波の嫉妬の対象にもなっている。
明久らが去ってからは王と共に孫の出来たルミナに会いに行っている。その幸せな様子を見て「自分もこんな幸せな家庭がほしい」と思い始めているとか。
◆トニー&ロイド
性別:男
年齢:不明
[容姿]全身鎧で身を固めているため、声でおじさんと分かること以外、容姿は不明。
[紹介]レオンドバーグの東門を守っている王宮兵士。実は外周壁を守る兵士は組織内でも1、2を争うほどの
◆マクレガー
性別:男
年齢:36歳
[容姿]黒髪で天然パーマ。逆三角形の眼鏡を着用し、ピンクのジャケットと赤い蝶ネクタイが特徴的過ぎる男。
[紹介]通称マック。明久美波コンビがハルニア祭の最中に出会った男。自分のことを「ミー」、相手のことを「ユー」と呼び、やたらハイテンション。
〔ガルバランド王国〕
◆アレン(アレックス=サンドロス)
性別:男
年齢:34歳
[容姿]青い瞳にボサボサの茶色い髪。顎には不精髭を生やしている。カウボーイハットにマントという、西部劇に出てきそうなスタイルを好む。普段から王宮の外で暮らしているため、王としての執務服は不明。
[紹介]明久と美波が散歩の途中に出会った男。本当はガルバランド王国のアレックス王なのだが、身分を隠しアレンを名乗っている。好奇心旺盛で、大臣が呆れるくらいにいいかげんフリーダムな性格。度々城を抜け出して国中を遊び回っているが、実は国民の生活を知るための視察。町の人たちからは”遊び人のアレンさん”として慕われている。
明久たちの制服を見た彼は腕輪が明久たちのものであると直感。帰還のきっかけを作る立役者となった。王であることを知りながら対等に接する雄二の性格を気に入り、親友のように扱う。雄二たちがガルバランド王国を去った後も相変わらず釣りや放浪を楽しむ毎日だという。
◆パトラスケイル
性別:男
年齢:34歳
[容姿]やや面長の顔に切れ長の目。青い瞳と肩まで伸ばした栗毛のイケメン。ハルニア王国のクレアと同じ眼鏡をしているが、特に関係はなさそうだ。外出時は胸から腰を守るタイプの銀鎧を纏い、執務時は法衣のような白い衣装を着ている。
[紹介]ガルバランド王国の大臣。アレックス王に仕える側近であり、あらゆる事案を総括管理する。国王であるアレックスとは学生時代からの親友で、王を呼び捨てにしているのは王宮の中でも彼のみ。アレックス王も彼を「パティ」と呼び親しんでいる。雄二たちが去った後も王に代わり執務に多忙の日々を送っている。
◆リンナ
性別:女
年齢:25歳
[容姿]美波によく似た赤い髪をしている。胸のサイズは――(ここで文章が切れている)
[紹介]酒場でアレックス王から腕輪を譲り受けた後、行方不明となる。息子ルーファスを溺愛している。夫トーラスと共にメランダ西の古城に監禁されていたが、雄二と翔子の手により救い出され、今はバルハトールで親子3人幸せに暮らしている。
◆トーラス
性別:男
年齢:28歳
[容姿]身長は雄二とほぼ同じ。筋肉質な逆三角形の体型をしていて、見た目は雄二より一回り大きい。口髭と顎髭を生やしているため30代後半に見えるが実は28歳。
[紹介]山岳奥地の町バルハトールで抗夫として働いている。行方不明事件が相次ぐメランダからバルハトールに移り住んだが、一週間もせずに妻リンナが行方不明となる。料理下手で日々の生活に困っていたところに雄二と翔子が現れた。その後彼も行方不明となったが、メランダ西の古城で妻リンナと共に救い出された。現在はバルハトールで妻や息子のために張り切って抗夫の仕事に打ち込んでいる。
◆ルーファス
性別:男
年齢:4歳
[容姿]4歳の男の子。母リンナに似た赤い髪をしている。おかっぱ頭で性格は純真無垢。
[紹介]雄二たちが訪れた時は行方不明となった母リンナの帰りを信じて待っていた。翔子に
◆トーマ
性別:男
年齢:20歳
[容姿]全身鎧に身を包んでいるため容姿は不明。
[紹介]サンジェスタ王宮の新米衛兵。雄二と翔子が王宮を訪れた際に対応に当たった。仕事熱心で協調性もあり、パトラスケイルに目をかけられている。王宮メイドたちからもモテモテだが、本人は仕事一途で女性には無関心。それがまたクールで良いと評判。
◆ネロス
性別:不明
年齢:不明
[容姿]金色のサラサラの髪を肩まで伸ばし、瞳の色は藍色。色白の肌をしたイケメン。
[紹介]魔人ネロスが人間に化けた姿。メランダとバルハトールの間にある古城で人間の死体を使った実験をしていた。リンナとトーラスもこの城に幽閉されていた。最初は物静かで必要なこと以外は話さないくらいに無口だったが、本性を現した後はよく喋るようになった。言葉遣いは丁寧だが、考えていることはえげつない。この容姿が誰をモデルにしたものかは不明。美春の意識内にある美男子像なのかもしれない。
〔サラス王国〕
◆王妃(キャスリン=ローガン)
性別:女
年齢:64歳
[容姿]元の髪の色はブラウンだが、金髪に染めている。瞳の色はこの世界に一番多い青。ピンクを基調としたドレスを好んで着用する。化粧により若作りしているが64歳。
[紹介]宝石やドレスが大好きで、かなり我が儘。引きこもって本ばかり読んでいる国王に代わり、サラス王国の実権を握っている。我が儘な性格をしているが暴君というほどではなく、過酷な環境のサラス王国のことを真面目に考えている。
王妃との対面は瑞希たちが最初。白金の腕輪を求めて訪れた瑞希たちに対し、交換条件としてマトーヤ山洞窟に住み着いた魔獣の排除を命じた。その後も小型船舶を譲るなど、明久たちの旅にとって重要な人物になる。
◆王(フレデリック=ローガン)
性別:男
年齢:62歳
[容姿]王宮の極一部の者としか会わないため容姿は不明。
[紹介]先代から王の座を引き継いだものの本人はあまり興味がないらしく、ずっと引きこもって本を読んでいる。性格は温厚で誰も怒ったところを見たことがないという。
◆ニール
性別:男
年齢:22歳
[容姿]常に銀色の全身鎧に身を包んでいる。いつも兜を被っているが、脱ぐとサラサラの栗毛色の髪をしている。瞳の色はブラウン。
[紹介]サラス王国の新米兵士。剣の腕はそれなりにあるようだが、臆病な性格で自分の腕を信じ切れていない。王妃より瑞希ら3人をマトーヤ山に案内するよう指示され、怯えながら案内することになった。瑞希たちの任務成功後は吹っ切れたのか魔獣とも戦えるようになり、その後は急速に力を伸ばしている。
◆ヒルデン
性別:男
年齢:23歳
[容姿]ニールより若干大柄。ニールと同じようにいつも兜を被っている。髪型は短く切った金髪を逆立てた雄二タイプ。瞳の色は青。
[紹介]槍の使い手であり、ニールとは同期。ニールが王宮勤務なのに対しヒルデンは外周門の警備勤務。王妃の命を受け、瑞希たちに同行してマトーヤ山に向かう。
彼は街の警備兵にもかかわらず魔獣との戦闘経験がない。心優しい性格が災いして本来の実力が発揮できていないが、実力的には猿型魔獣程度なら一人で倒せるほどの腕前。瑞希たちの任務後は多少自信を付けたようではあるが、やはりその性格は変わらない。
◆レスター
性別:男
年齢:70歳
[容姿]白髪の角刈りで、四角い顔をしている。非常に気難しい性格をしていて決して他者を受け入れない。いつも口をへの字に結んでおり、人に笑顔を見せることはない。
[紹介]世界一の機織り職人。彼のデザインしたドレスはハルニア王国でのファッションショーにおいて明久と美波も着用することになる。彼の姿を見たことのない女性たちからは憧れの人として見られていて、上級貴族からの評価も高い。サラス王妃からも大変気に入られているが、レスター本人は王妃を毛嫌いしている。
常に眉間にしわをよせていて子供から怖がられることも多いが、実は小さくて可愛いものが大好き。瑞希が仔山羊のアイちゃんを連れてきた時は別人かと思われるくらいに溺愛する。この時、動物愛に目覚めてしまったようだ。最初は瑞希たちにも冷たくあたっていたが、数日を共に過ごすうちに彼女らに心を開く。ローゼスコートで再会した後はアイちゃんを引き取り2人(?)楽しく暮らしているという。
◆マッコイ
性別:男
年齢:69歳
[容姿]髪型は真っ白に染まった白髪を肩まで伸ばしたロングヘアー。禿げてはいない。髭も白くて長く、赤いパジャマを着た姿はサンタクロースと見間違うほど。
[紹介]造船技師兼操舵士。砂上船の開発者であり、運転士でもあった。砂上船キングアルカディス号を数日で飛行船へと進化させるほどの天才的技術力を持つ。砂漠での魔獣事故により船を失い飲んだくれの生活をしていたが、明久たちに出会い、再び夢を追う決心をする。実は若き頃のレナード王の教師でもあった。
女好きのため男の頼みは聞かないが、女子の言うことならホイホイ聞いてしまう。いつもは秀吉と同じような爺言葉を使うが、ひとたび舵を握ると性格が一変。俺様系で大雑把な性格になる。また、彼の趣味でキャプテンハー○ックのような服装を船長服にしている。
第三章における明久ら一行の
◆ハリー
性別:男
年齢:25歳
[容姿]リットン港で漁師をしている男。小柄だがタンクトップがはち切れそうなくらいのマッチョ。五分刈りの髪と無精髭、それに四角い顔にハチマキも相まって容姿はガテン系そのもの。25歳だが、容姿のせいでおじさんと見られることも多い。
[紹介]2年前リットン港からマリナポートへの南の海路を開拓しようと試みるも、謎の島(扉の島)による怪奇現象により断念。以来、嘘つきハリーと
■魔人族
◆魔人ギルベイト
牛をモチーフにした角を持つ魔人。深い緑色の身体に銀色の胸当てをしている。頭髪は金色。瞳孔は無く、全体が真っ赤な目をしている。背には竜のような黒い翼が生えている。
完全なパワータイプで非常に好戦的。自ら造り出した魔獣も特訓用の道具としか見ていない。武器は両手の指に生えた刃のような黒くて長い爪。通常時は3センチほどの爪だが、戦闘時は10センチほどに伸びる。スピード(脚力)は試獣装着した明久や美波と同等で、力(腕力)は装着時の明久を上回る。
魔人王により生み出され、明久の抹殺の命を受ける。最初は「面倒な仕事だ」とそれほど興味を示さなかったが、明久と刃を交えたことでその強さを知り、
第1戦:
最初は明久と互角の戦いをしていたが、召喚獣の力を過信していた明久の粗い動きの隙を突き、空中戦法により深手を負わせる。その後ギルベイトは美波も手に掛けようとするが、
第2戦:
第1戦と同じ場所にて明久が湖に潜っている間に美波と対峙。駆けつけた明久と美波の2人同時攻撃にギルベイト劣勢。美波の腕輪の力により空中戦においても劣勢となり、角を折られ屈辱の撤退。
第3戦:
サラス王国の海岸にて明久美波ペアと
◆魔人ネロス
羊をモチーフにした角を持つ魔人。全身赤褐色の身体をしている。頭髪は金色。瞳孔は無く、全体が真っ黒の瞳をしている。指に鋭い爪を持ち、背には竜のような黒い翼が生えている。
人間に擬態することができ、ガルバランド王国北部の古城に住み着いている。
第1戦:
ガルバランド王国の古城にて魔石タンクを取り返しに来た雄二と対峙。雄二を実験体にすべく100体を超す実験体(ゾンビ)を繰り出すも、翔子の腕輪の力によりそのすべてを消し去られてしまう。動揺するうちに雄二の渾身の一撃を受けたネロスは撤退。この時、雄二に対して特別な感情を抱くようになる。
第2戦:
サラス王国東地区の林にて再び雄二と対峙。この時は雄二に擬態し、その想いを告げる。これにより雄二に対しては優位に戦闘を進めるが、雄二の正義感を読み違い、翔子により敗北。最後は自ら命を絶つ。
◆魔人ラーバ
山羊をモチーフにした角を持つ魔人。全身ペンキを塗ったかのような青い身体をしている。頭髪は銀色。瞳孔は無く、全体が真っ赤の瞳をしている。指に鋭い爪を持ち、背には竜のような黒い翼が生えている。
人間に擬態することができ、ルイスラーバットを名乗りサラス王国内を放浪している。魔人ネロスと同じように
第1戦:
明久ら一行が宿泊するサラス王国東部の宿街ローゼスコートを襲撃。瑞希秀吉ペアと対峙する。実験体として確保していた仔山羊を瑞希らに連れ出されたことを恨み、その復讐と実験体の自慢を兼ねて現れる。しかし完全だと思っていた実験体の仔山羊が反抗。激高して仔山羊を始末しようとしたところを瑞希と秀吉により妨害され、更に激高。だが瑞希の腕輪の力により深手を負い撤退する。
第2戦:
完成した融合魔獣”キマイラ”を従え、扉の島に乗り込んできた明久ら一行を迎え撃つ。キマイラの霧能力により恨みのある瑞希と秀吉を一行から分断。個別に襲撃するつもりであったが、アイちゃんを傷つけたことに怒るムッツリーニに押さえ込まれてしまう。結局キマイラも瑞希に倒され、自身もチームひみこ3人を相手に敗北。秀吉に魔石を砕かれ消滅する。
◆魔人融合体
扉の島、中央の洞窟内にて魔人王により創造される。魔人ギルベイトと魔人ネロスの残骸より作られた融合体。彼ら2魔人の潜在的な意識のみが宿り、理性はない。そのため明久や雄二に対する敵対意識のみで行動する。もともと3魔人融合の予定であったが魔人ラーバは自らの意思により蘇生を拒否している。RPGにおけるラスボス前に現れる中ボス融合体の類いだが、不完全のため弱い。明久雄二コンビに即倒される。
魔人族は基本的に筋肉隆々の人間の姿をしている。だがこの融合体は2体の魔人を無理矢理融合したものであり、人型を成していない。足が4本。腕が4本。岩と砂でできた巨大な身体が1つと首が2つ。片方は牛の頭。もう片方が羊の頭となっている。全長は14、5メートル。岩と砂でできているため全身が灰色に近い黄土色をしている。
◆魔人王
3人の魔人を操っていた張本人。正体はモヤのような寄生体。人に取り憑き身体を乗っ取ることができる。宿主の記憶を覗くことが可能でそこから知識を得ている。
今回はこの世界に迷い込んだ清水美春に取り憑いていた。本当は身体のみを奪い、本人の意思など取り込むつもりはなかった。しかし美春のあまりに強い恨みの念は魔人王の意識に明久抹殺を強く植え付けてしまった。この意思に従った魔人王は3人の魔人を生み出し、そして彼らに明久抹殺の
だが生み出した魔人たちはすべて指示に従わない失敗作。美波のビンタにより取り憑いていた美春の身体から追い出され、最後は明久と美波の合体技によりかき消されてしまう。
以上、『バカと仲間と異世界冒険記!』設定集でした!
最終話を投稿してから1年以上が経ってしまいましたが、ようやく完結させることができました。ここまで読んでくださった皆さんに心より感謝いたします。
こうして見直していると、〔バカテスの登場人物は個性豊かで面白い〕と改めて思います。原作終了から数年が経ちますが、今でも彼らはとても魅力的ですね。そんな彼らの物語をもっと観ていたいという想いは今なお尽きません。というわけで井上先生! 新たな短編集をお願いします!
さて、この設定集を整理している間に実は短編を1本投稿しています。『僕と彼女と異国の事情』というタイトルで投稿しました。これはリアルにドイツに行く機会に恵まれ、この目で見てきたドイツを紹介するものになります。ご興味とお時間があればこちらもご覧いただければと思います。
それではまた! see you!