ヒロアカみたいな世界に生まれたキーブレード使いはどうすればいいですか?   作:露人

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ついに始まった職業体験。
保須市へ赴いた空海と飯田はプロヒーロー、マニュアルから仕事の説明をされ、
二人はマニュアルと共にパトロールを開始する……


ep22 ヒーローみならい

市街地のパトロールをしながらマニュアルは職業体験に来た二人に普段の様子を説明する。

 

「普段は依頼の電話待ちが多いんだけどね〜。最近はホラ、保須も慌ただしいからね」

 

「へー、そうなんすか。パトロールも依頼を受けてからってかんじなんすか?」

 

「空海君!失礼のないように敬語を使いたまえ!」

 

「あ、ソーr…じゃなくて、大変申し訳ございません」

 

「いやいや、いいよ敬語使わなくても!そっちのほうが緊張しなくて済むし!」

 

「マジすか!じゃあお言葉に甘えて…」

 

「空海君……」

 

コロコロと表情が変わる空海を見て飯田は困り顔だ。その様子を見てマニュアルは軽く笑いながら

 

「ははは…まぁパトロールは定期的にやるよ。依頼ってのは例えば落とし物が〜とか

迷子探しだ〜とか、特にこの地域のパトロールに集中してくれ〜みたいなのだね。

今日はここらへんのパトロールを重点的にやるよ」

 

「市街パトロールはヴィラン発生の抑制になるということでしょうか?」

 

「そゆこと!しっかし、インゲニウムの弟さんがよくウチに来てくれたな〜」

 

飯田に向かって言ったセリフだが本人から返事がない。当の本人はどこか上の空で、

白い鎧の中に赤黒い思惑を浮かべているようだった。

それからしばらく空海が質問をしてこの日のパトロールは終わった。

 

 

prrrr・・・ガチャ・・・・

 

『どうした空海?』

 

『やあやあ峰田くん、調子はどーだい?』

 

『どうって何も…サイッコーだぜ!』

 

『wow…それはよかった。…写真はどうだ?』

 

『やれやれ、せっかちだな。空海は本当の隠し撮り写真を見たことが無いようだな。

いいぜ!明日また電話してこいよ!…本当の隠し撮り写真を見せてやるから!』

 

『おお…そいつぁー楽しみだ!期待してるぜ!……お前の心が壊れるのが楽しみだ

 

『ん?何かいっt……』

 

ツーツー・・・・・

 

 

ーDay2ー

 

「都会はいーなー こっちを見ると平和 あっちを見ても平和 あー一面のクソ平和」

 

「ヒーローの言動か?それは…」

 

飯田は頭を抱えながら空海の方を見ながら釘を刺す。それを受けて空海は頬を膨らませながら

 

「だってさ〜〜……」

 

「まぁまぁ…。こんだけ街中が警戒モードだとヴィランも出てこれないよね。

ちょっとつまんないかもだけど暇ってことはそんだけ厄介事が街にないって

(キャー!ひったくりよーー!!)こと…」

 

マニュアルのフラグにも聞こえる言動を割って悲鳴が聞こえた。悲鳴の上がった方向を見ると

一人の妙齢の女性が倒れていた。持ち前のエンジンを活かしすぐさま駆け寄る飯田。

 

「どうされましたか!?怪我は!?」

 

「あの男が!ひったくりが!私のバッグを!」

 

倒れた女性が指さした方向にはありえないほどに似合わないマダムなトートバッグを抱えた

バッタ男がこちらから逃げるようにひた走っていた。

 

「…マヌケは見つかったようだな」

 

そう呟くと空海は高く飛び上がった。

 

「空海君!?(リクくん!)」

 

「あいつは俺がとっ捕まえてきます!」

 

「俺も言ってきます!足だったら俺のほうが速いです!」

 

空海が男の方向に飛び始め、飯田もそれに釣られるように走り出した。

残されたマニュアルは焦りながら二人に向かって静止の叫びを上げたが、

彼らには届くことは叶わなかった。

呆然としながらもマニュアルは女性の介抱をして彼らを待つことにした。

 

「ちょ、二人共!!……ってああ行っちゃった!全く…あの子達早すぎるよ……

大丈夫です?立てますか?」

 

「ええ…ありがとうねぇ。…あの子達は?」

 

「雄英高校の生徒さんです。走ってった子はインゲニウムの弟さんで、

飛んでった方は一時期話題になった空海くんです」

 

「え!?そうだったの!?そんな子たちを引き入れるなんて…アータやるじゃない!(バシィ!!)」

 

「(イテッ!!)いやーそれほどでは……」

 

 

 

 

「ヒヒヒ…楽勝じゃねえかww」

 

バッタ男は飛び跳ねるように走りながらバックの中身を確認する。

大きな成果を上げたことにより、意図せず顔がニヤけてしまう。

だがすぐにその顔は驚愕の色に変わる。

 

「何が楽勝だって?」

 

「は?」

 

声の聞こえた方向は何やら上の方。疑問に思いながら振り返ると一人の青年が

自分に向かって飛んできていた。

 

「は?…は?」

 

「そこのひったくり!止まるんだ!」

 

「ええ!?」

 

空を飛んで向かってくる青年に驚いているとこれまた違う青年がエンジン音を轟かせながら

迫ってきている。とんでもない速さだ。前世はフェ◯ーリか何かだったのだろうか?

そんな事を思ってしまうほどの加速とエンジンの爆音でバッタ男の心臓は縮み上がる。

焦っている間にもズンズンその差は縮まっていく。残り1m。70cm……50cm。

 

「いい加減に…諦めろ!」

 

そう叫びながら飯田はバッタ男にタックルを仕掛ける。が、男はソレを間一髪のところで躱す。

 

「な!?」

 

「ハッ!お前らなんかに捕まるかよ!」

 

躱した勢いそのままに男は右に飛び跳ね、直角に角を曲がり細い路地に入って行った。

『車は急には止まれない』その言葉通りエンジン全開で追っていた飯田は

いきなりの右折に反応することが出来ず、急ブレーキをかけることしか出来なかった。

 

「クソ!」

 

「おーまじかよ!あのバッタ野郎タップストレイフ出来んのか!すっげぇなぁ!」

 

「空海君!あいつを追うんだ!」

 

「言われなくてもやってやんよ!あいつとっ捕まえたら連絡するぜ!」

 

そう言って空海はバッタ男を追って狭く、薄暗い路地の奥へと進んで行った・・・

 

 

 

「そろそろ撒けたか?」

 

「残念ながら撒けてないぜ!このバッタヤロー!」

 

「クッソまだ追ってきてんのか!?」

 

「つーかテメーはえーんだよ!少しは追いかけるヤツの身になってみやがれ!」

 

悪態をつきながら男に迫る空海。だが、その距離は飯田のように目に見えては縮まらない。

 

 

どうすっぺ…マグネであいつ引き寄せられるか?

 ーー無理でしょう。放ってもすぐに効果範囲から抜け出されてしまうでしょう。

 

そーだよな〜……魔法打っても別にあいつ死なないよな?

 ーーええ、もちろん。素晴らしいことに私達は弱いですから。

今のところフルパワーで打っても人は死んでませんよ。

 

……あいつには悪いが俺に見つかったのが運の尽きだ。

 ーー私達の経験値になってもらいましょうか。

 

 

「何ぶつくさ言ってんだこのカトンボ!」

 

「いやー悪いな虫ケラ。俺の勝利の糧となれ」

 

「あ?なにいっt……」

 

「凍り付け」

 

そう言って空海はバッタ男に向かってブリザドを連打する。

狭い路地裏に打ち出された氷の塊は一直線に男に向かう。

 

「何!?……クッ…ソがァ!!」

 

逃げ場はないように思えたがさすがバッタ。被弾する直前にその場で高くジャンプし、

攻撃を回避した。だがその後は重力に任せて落下するだけ、もう避けることができない。

落下中の男に向かって空海は追撃の魔法を唱える。

 

(いかずち)よ」

 

「グワァァ!!」

 

「止めだァ!」

 

ガキィィン!!

 

小さな雷が直撃し、悲鳴を上げながら地面に落ちていく男に容赦なくコンボを叩き込む。

その後視界が明転し、それがこの鬼ごっこの終わりを告げた。

目を回した男を尻目にマニュアルたちに任務完了の連絡をする。皆が来るまでのしばらくの間、

休憩を取ることにした。

 

ふぃー…疲れた。

 ーー鬼ごっこなのに飛び道具使うのは反則じゃないんですか?

 

知wらwなwいwよw 細かいことは 気にするな 〜空海 心の一句〜

 ーー中身がありませんね。

 

うるせぇ。ところで今のでレベルは上がった?

 ーー素晴らしいことに1上がりました。良かったですね。ちなみに現在のレベルは9です。

 

えぇ…(困惑)まだまだ道は険しいねぇ…

 ーー2桁にもなっていないのは悲しいですね。

このペースだと2年生でレベル20に到達するのは夢のまた夢では?

 

……筋トレの量増やすか。

 ーー頑張りましょう。

 

 

 

「だーいじょぶかー!?」

 

「あ、マニュアル先輩!」

 

「よくやったじゃないか!お手柄だぞ!」

 

「へへへ…まぁそれほどでも…あるけど」

 

「少しは謙遜しようよ…」

 

「コイツはヒーロー殺し…じゃなさそうだな」

 

そう言った飯田の声からは執念にも、復讐にも取れるような薄黒い感情がうっすら滲んでいた。

 

「ああ、TDNひったくりだな。間違いなく。…なんか変な感じするけどなんかあったか?」

 

「いや、なにもないぞ。大丈夫だ」

 

「そんなら良いけどさ…」

 

飯田からなにか引っかかる言いようのない不安感を感じながら職業体験二日目が終わった。

明日がどんな一日になるのかは誰にも予想できない。水面下で悪意が蠢いている事にこの時誰も気がつくことが出来なかった。

 

 

prrrr・・・ガチャ・・・・

 

『空…海…』

 

『お、どうしました?』

 

『お前が言ってた家政婦って…このことだったのか…』

 

『はて、何のことやら?(すっとぼけ)』

 

『切るぞ』

 

『あ、ちょっと!写真h・・・』

 

ツーツー・・・・・

 

 

 




???「なぁ先生。脳無使ってもいいか?」

???「何故だい?」

???「ヒーロー殺しが気に入らないからだよ。気に入らないモノはブッ壊していいんだろ?
先生」

???「うーん…ドクター、動作確認が終わってるのはいくつあるかい?」

ドクター「6体あります」

???「そうか……それじゃあ三体までだ。これで勉強してきなさい、弔」

死柄木「ああ、先生」

???「……あ、そうだ。保須で使うんだろう?
面白い子がいるんだ。追加でその子も試してきてくれないかい?」

死柄木「あ?脳無のことか?」

???「うーん……まぁ…そんなところかな」
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