ヒロアカみたいな世界に生まれたキーブレード使いはどうすればいいですか?   作:露人

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入院からしばらくが立ってようやく退院した空海。
しばらくぶりのクラスメートの顔に期待しながら空海は教室へ歩みを進めるのだった・・・



ー大きな決意を携えてー
ep28 Re.turn


マニュアルさんにはこっぴどく叱られたな〜

 ーー仕方ないですよ。私達の巻き添えで彼は怪我したのですから。

 

そりゃあな〜〜そーなんだけどな〜

 ーーまぁ一応『仲間を助けに行く、その心意気は素晴らしかった』と

褒められはしましたけどね。

 

だけど結局『助けるためにはそれ相応の力が必要だ。今の君にはそれが足りない』って

言われたけどな。

 ーー……まぁその通りですから。今の私達ができることは助けたいと思ったものを助ける事の できる力を手に入れることだけです。

 

そうなのよね。ちなみに今のレベルは?

 ーーレベル10……いや、11ですね。

 

あーあ、まだまだ先は遠そうだなぁ……

 

 

そんな事をバックにぶっ刺さった大きな鍵と一緒にぼやきながら教室の前に立つ空海。

ドアを開けるとそこには信じられない光景が広がっていたのだった……

 

 

「アッハハハハハ!!!なんだよその髪型!」

 

「全っ然似合ってねーなー!!!!ガハハハ!!!!!」

 

「オイ笑うな。ぶっ殺すぞ……」

 

「ええ……?」

 

空海は目の前の光景を信じられなかった。彼が目にしたものとは、

(割とそこらへんにそれっぽいのがいる)ドラゴンでもユニコーンでもない。

それは一昔前の昭和に存在した紳士達がセットしていたという伝説の髪型、七三分け……いや、

八二分けに髪がセットされた爆豪勝己、その人であった。一体何があったのか。

それを本人に聞こうとしたが、彼は小刻みに震えている。何やら不味そうな気がしたので

空海は遠目に見ていた上鳴たちの机へ向かった。

 

 

「「イヒヒヒ……フフフ……」」

 

「お久しぶりでございます」

 

「うおっ!?びっくりした!っておお!空海!入院してたんだよな?体は大丈夫なのか?」

 

「!! よぉ裏切り者。オイラをあの場所で一人にしやがって……」

 

来てそうそう峰田から裏切り者呼ばわりされている。が、

とりあえず無視して上鳴の質問に答える。

 

「うーん……まぁ学校に登校できてるから〜まぁ多分大丈夫かな〜」

 

「まぁ多分大丈夫って……」

 

「それよりもさ。なんで爆豪の髪型があんなんになっての?もしかしてイメチェン?」

 

「もしイメチェンだったらあれで成功してると思うかぁ?」

 

「……まぁシルエットだけ見たら大成功だと」

 

「実はな……」

 

「職業体験先のヒーローに髪の毛いじくり回されたんだとよ。」

 

「ってオイ!それ俺のセリフだぞ!」

 

「マジか……大変だったんだな……」

 

「つーかみんなたった一週間で変化すげぇよな!」

 

「そうよな〜〜特に麗日からは謎の殺気を感じるんだが?」

 

「変化?違うぜ上鳴。アレは変化じゃない。

女ってのは元々悪魔のような本性を隠し持ってんのさ」

 

「ええ?お前がそんな事言うとか……マウントレディのとこで何見たんだ!?」

 

「あ、そうだ。おい峰田ァ。お前初日に渡したカメラでチラチラ写真取ったよな?」

 

「あーそれは…」

 

「よこせ」

 

「いや、あれh…」

 

「かえせ。現像させろ。そして独自に売らせろ」

 

「こ…さ……した」

 

「おん?」

 

「壊されちまったんだよォ!!」

 

「え?」

 

「風呂上がりの写真取ったら…そのままオイラと一緒に足で踏まれて……」

 

「???」

 

「お亡くなりに……」

 

「は?は?は?俺の10万?かめらメラ?ハラメオラ?」

 

「ど、どうした空海?大丈夫か!?」

 

「くぁwせdrftgyふじこlp;ファンザqvc23rh@fanzaお;あうbぬきたし3」

 

 

バタン・・・

 

 

「お、オイ!や、やべぇ。カメラが壊れたっていうショックで空海の意識がァァ!!」

 

「と、とりあえず保健室に持ってくぞ!!手伝え峰田!」

 

 

信じていた仲間に裏切られ、カメラまで失った空海はあまりのショックで気を失い、

ヒーロー基礎学の授業まで保健室で寝こんでしまうのだった・・・

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ハイ、私が来た。ということでね、まずは出席取りまーす。

 

 

 

「ぬるっと入ってきたな‥‥」

 

「パターンが尽きちゃったのかしら……?」

 

 

……よし、全員いるな!っと、空海少年は今日見学か?

 

 

 

「へい。朝っぱらからぶっ倒れちゃったし。一応入院からの病み上がりなんで、そうさせてもらいまーす」

 

 

OK!お大事にな!それじゃあ説明しよう!今回は職業体験直後ってことで・・・

 

 

 

オールマイト(先生)の始めた説明を空海は聞き流す。そしてすべての説明が終わったところで

一組目がスタート位置に着く。それを見て二組目以降の人は口々にトップ予想を始めた。

 

「俺、瀬呂が一番」

 

「いや、尾白もワンチャンあるぞ」

 

「デクが最下位」

 

「オメーほんとソレばっかだな!」

 

「アァ!!?」

 

「ヒッ…く、空海は誰が一番だと思う?」

 

「へ!?え、えーと俺は……緑谷が一位だと思う!逆に、ね!」

 

「何だと!」

 

「ほー。その理由は?」

 

「ええ!?り、理由?そーだな……。ほら、あいつヒーロー殺しと会ったじゃん?

死地を経験したからそれで成長したかな〜って」

 

「なるほどな〜。……お、スタートしたぞ!」

 

雑談をしていると一組目がいきなりスタートした。出遅れはなし。

最初に抜け出した瀬呂は個性のセロテープを器用に建造物に貼り付け上空に飛び上がった。

このまま彼が予想通り先行逃げ切り……かと思ったが、

それを凌ぐスピードで緑谷が空を跳んでいた。

 

「ええ!?」

 

「おっしゃ!俺の予想通り!」

 

「ッ…!(俺がバカみたいな時間を過ごしている間に……また…)」

 

怪我を克服したのか。それとも技術を学んだのか。

思わぬ活躍に観戦していた全員が緑谷の勝利を確信した。が、

 

 

ズルッ!!

 

 

 あ。

 

 

F I N I S H !!!

 

 

一組目の一着は瀬呂少年だ!だが、皆入学時より個性の使い方に幅が出てきたぞ!素晴らしいぞEXCELLENT!!

 

 

結果は瀬呂が一位。大方の予想通りと言ったところだが、予想以上の成長を見せた緑谷に

注目が集まった。そんな盛り上がりの中、第二、第三組目のレースも終わり、

興奮冷めやらぬままにその日のヒーロー基礎学の授業は終わったのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「いやー今日の緑谷すごかったな!」

 

「そうだぜ!一体どうしたんだよ?……やっぱ死地を乗り越えたら進化するってことか!?」

 

「え、う、うん。あ、いや、そうじゃないと思うk……」

 

おい緑谷、やべェ事が発覚した、こっちゃ来い……

 

「え?どうしたの峰田くん……ってえ?」

 

峰田に小声で呼ばれて来た緑谷は峰田の指さした小さな穴を見て戸惑いの声を上げる。

 

「この穴がどうしたの?」

 

「バカチンがァ!鈍いぞ!見ろよこの穴、ショーシャンク!!」

 

「んだようっせーぞピオー……ネ。っておい、まさかその穴……!!」

 

「恐らく諸先輩方が頑張ったんだろう!隣はそうさ、わかるだろう!?空k!!」

 

女子更衣室!!!!

 

やや食い気味に空海は興奮しながら叫ぶ。峰田も興奮しきっていた。

ここでその後を察した委員長から注意が飛ぶ。

 

「峰田くんやめたまえ!ノゾキは立派なハンザイ行為だ!!」

 

並のやつならここで正気に戻って一線は越えないだろう。

・・・だがこの英雄(弩変態)は留まることを知らなかった。

 

うるせぇ!!オイラのリトルミネタはもう立派なバンザイ行為なんだよォォ!!!

 

そう叫びながらノ・ゾ・キ・ア・ナを覗く峰田。

 

「バカ!辞めるんだ峰田くん!!」

 

もはや野獣となった彼に言葉は届かない。目を血走らせよだれを垂らしながら

眼前の桃源郷に対して早口でリポートを始めた。

 

八百万のヤオヨロッパイ、芦戸の腰つき、葉隠の浮かぶ下着!!! ンホォオオ!!!

 

「ゴク……」

 

麗日のうららかボディに蛙吹の意外おっぱァァァァ!!!!!!

 

プスッ・・・

 

!?ぎゃああああァァ!!!!

 

調子に乗って感情のままに叫びながら見たのがいけなかったのだろうか。

峰田は穴から飛び出してきた耳郎のイヤホンジャックによって目潰しされてしまい、

地面を転げ回る。それを見て空海は小馬鹿にするような声の調子で峰田に話しかけた。

 

「あーあ。やっぱ覗きはするもんじゃないね、巨峰クン。当然の報いだな。ハッハッハ!」

 

「……待て、空海君。なぜ君はその覗き穴の方に向かっているんだい?」

 

たしなめの言葉とは裏腹に、見ると空海はゆっくりと覗き穴の方へ向かっていた。バレたか。

指摘された瞬間、徐々に空海の顔は歪に口角が上がり始めた。

 

「く、空海君!?」

 

「いやー峰田がシンガリを務めてくれて助かったぜぇ〜。

多くの場合、リスクが一番大きいのは一番最初に飛び込むやつだ」

 

「まさか……君もなのか!?」

 

 

そうさ!この決断はハゲしく重いぜ……

でも俺は覗く! 例えこの目に、ぽっかり風穴が開こうと!!
例えこの俺の評判が、ズガーンと地に落ちようと!!!

ドカンと、行くぜぇ!!

 

 

「やめるんだ!ただでは済まないぞ!!」

 

「そうだよ空海くん!!それはやめよう!!」

 

 

俺の天国!

勝ったァァあ……

 

 

ザクッ!

 

 

「」

 

授業の反省の時、更衣室から出てきた男子陣の中に二名ほど眼帯をつけた人が。

そして女子更衣室と男子更衣室を隔てる壁の穴は完全に塞がれ、女子更衣室の壁は

1センチ厚くなっていたという・・・




「何か言い残すことは?」

「峰田、マイフレンド」

「空海、マイベストフレンド」

「……OK。じゃあ死ね」
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