ヒロアカみたいな世界に生まれたキーブレード使いはどうすればいいですか?   作:露人

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激闘の実技試験が終わってから数日が経ち、いよいよ期末試験の結果発表の日がやってきた。
神妙な顔つきで入ってきた相澤先生の表情を察して実技試験を突破出来なかったメンバーは
深い絶望に飲み込まれていた・・・


ep31 Re.cognise

「おはよう諸君。皆が知りたがってるだろう今回の期末テストの結果を今から伝える」

 

・・・・・・・

 

「今回の期末テストだが、残念ながら赤点が出た。したがって・・・・」

 

・・・・・・ゴクッ・・・・

 

 

林間合宿は全員行きます

 

 

どんでん返しキターーーー!!!!!!

 

 

「まだ話は終わってないぞ!!よく聞け!……まずは筆記。こっちの方の赤点はゼロだ。

ということは?」

 

「実技の方で、赤点がいた……と」

 

「その通り。というわけで実技で切島、砂藤、上鳴、芦戸、あと瀬呂が赤点だ

 

「ええ!?お、俺も!?」

 

瀬呂が信じられないと驚きのあまり席から立ち上がった。何で俺まで?と納得できない表情の瀬呂であったが、クラスの中で頭を縦に振り、納得する者たちがいた。

 

「まぁ妥当だよな。うんうん」

 

「頷くなよ空海!そりゃないだろ!」

 

「おいおい、俺たちが頑張ってる間スヤスヤ眠りやがったのはどこのどいつだ?」

 

「うっ……」

 

「オイラもひどい目にあったんだからな!……主に空海に」

 

「」

 

「はいはい、静かに。お前らに言っておくがそもそも林間合宿っつーのは強化合宿だ。

赤点取った奴こそ、そこで力をつけてもらわなきゃならん。と、いうわけで……

赤点組は林間合宿に+αで別途に補修時間を設けます」

 

 

____!?

 

 

「まぁ林間合宿に行けないよりかはマシだってことで。ほい、じゃあしおり配るぞ__」

 

 

・・・

・・

 

 

「ほぇ〜久しぶりに来たな〜こんなでっかいショッピングモール」

 

所変わって空海がそう呟いたこの場所は県内最多店舗数を誇る木椰区(きやしく)ショッピングモール。

一行は来たる林間合宿に向けて持ち物の買い出しに来ていた。着いてからしばらくしてある者はキャリーバックを買いに、またある者は靴を買いにと、各々別れて買い物をする流れとなった。

 

 

「なぁ、ピッキング用品と小型ドリルってどこに売ってんだ?」

 

「何いってんだ、そんなのいらねーだろ!だって……」

 

「だって?」

 

「俺がいるだろ」

 

「えっ?……空海…お前にまさかそんな趣味が……!?」

 

「俺はゲイではありません。これだけははっきりと真実を伝えたかった」

 

「じゃあどういうことだよ?」

 

「俺が持ってるこいつがあるってことだよ」

 

そう言って空海はキーブレードを呼び出した。それを見て峰田は思った。

確かに鍵の見た目をしているが流石に大きすぎるだろ、と。鍵穴に入るわけないだろう、と。

 

「そんなのでピッキング出来るわけがないだろうが!頭の中お花畑か?」

 

「……じゃあ良いだろう。峰田、スマホを出せ」

 

「え?お、おう」

 

自信満々に言い放った空海に気圧されるように峰田は自分のスマホを取り出した。

すると空海はスマホに向けてキーブレードの剣先を向けた。首を傾げながら待っていると、

不意にキーブレードの先端から細い光線が放たれ、峰田のスマホに直撃した。

 

「おわぁ!?大丈夫なのかよこれ!?」

 

「大丈夫だぞ。ほら、開いた」

 

開いた?一体どういうことなのかと頭にハテナマークが浮かびながらスマホを見ると、

なんと本当にスマホのロックが解除され、なんなら画像ファイルのプロテクトも解けていた。

 

「うわ!?本当だ!?マジ?…マジなのかよ空海!?」

 

「マジだぜ。すごいだろ?」

 

「マジですげぇよ……空海……」

 

キーブレードの驚異の機能に驚きのあまり峰田は固まってしまった。

だが、強い薬に副作用があるように空海はキーブレードを消して交渉を始めた。

 

「まぁ俺を使うんだったら賃金が発生するけどな」

 

「ッ!……いくら、だ?」

 

「日給14万3千円となっております」

 

「14万!?ボッタクリだろそれ!」

 

法外な値段に峰田は目玉が飛び出る。「これならピッキング用品を買ったほうがいいじゃん」

と思ったが心を読むかのように空海は自分の優位点をアピールする。

 

「でもどんなセキュリティでも俺なら突破できるぞ。

もし宿の鍵がカードでも指紋でも、はたまた顔認証でも」

 

そう、どんなセキュリティでも。その言葉に偽りがないことは目の前で見た峰田が

一番良くわかっていた。本当に嘘偽りなくあの鍵だったら何でも開けられてしまうのだろう。

だが、それにしても、だ。流石に日給が高すぎる。だが峰田は諦めず値切りの交渉に移る。

 

「…に、2万なら、あるいは……」

 

「じゃあさ……なんかいいバイトってあったりする?」

 

「は?バイト?なんでだよ空海?」

 

まさかオイラはマグロ漁船に乗せられるんじゃ……と戦々恐々する峰田だが、

どうやらそういうことではないらしい。

 

「ほら、もうそろ夏休みじゃん?その時にお金貯めたくてさ。なんかあったりする?」

 

「あぁ何だそういうことか!びっくりしたぁ〜」

 

「良いの紹介してくれたらさ、お金、タダでいいから」

 

「え!?ま、マジか!?」

 

「なかったら14万3千円なんだが……」

 

「ま、待て!今思い出すからよ!!」

 

いいバイトを教えたら空海の賃金は発生しない!その言葉を聞いて

必死に唸りながら峰田は記憶をたどっていく。

 

「うーん……うーーん………」

 

「いや、まぁないんだったr」

 

「いや、あるぞ!!」

 

空海の言葉を遮って興奮しながら峰田はバイトの内容を教える。

 

「空海、【I・EXPO】って知ってるか?」

 

「あ?何だそれ?」

 

「えーと簡単に言うとな……【I・アイランド】っていう人口島で開かれる

ヒーローアイテムの展覧会的なやつだ」

 

「ほうほう。面白そうやん。んで?バイトってのはそこの警備員?」

 

「いや、そこにあるカフェに短期バイトの募集がやってたのを思い出した」

 

「カフェの短期バイト、か……」

 

「いや、空海!このバイトは交通費は負担してくれるし、給料もいいし、

何よりカフェ!かわい子ちゃんが来る!(確信)」

 

「へぇ……」

 

「なおかつ【I・EXPO】目当てで色んな所から人が来るから出会いがあるのは間違いない!」

 

「!!ほうほう……なるほどね」

 

「どうするよ?ちなみにオイラと上鳴は行くぜ」

 

「……乗った!俺も行こうじゃないの!」

 

「よっしゃあ!交渉成立!これで林間の準備は完璧だぁ!!!」

 

 

こうして空海は峰田や上鳴と一緒に【I・アイランド】のカフェでバイトする運びとなった。

バイトに、博覧会に、そしてなにより出会いに心を踊らせながら月日は経ち、

いよいよバイト当日。主に新たな出会いに興奮を抑えながら空海は

【I・アイランド】行きのフェリーへ向けて家を出たのであった。
















やべぇ………















もう船出ちまってる…………








でも………






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