「どうしよう」
ネムは奇跡的に残っていたベンチに座りながらそう言った。
船を出るときに持っていたお菓子類を、全て食べきって寝てしまったムジカに膝枕をしながら、ネムは……ひたすらムジカの頬をムニムニ揉んでいた。
「本当にどうしよう」
無駄に過ぎてゆく時間を理解したネムは、改めて考えた。
見捨ててしまった妹がこの島に居る。最早、姉を名乗る資格がないネムが会いに行って良いものか?
そもそも、どんな顔して元
もし……もし、ネムがウタに会ったらどんな表情になるだろう。
罵ってくれるか? いや、あの子は出来ないだろう。
怯えてくれるか? いや、勇気あるあの子はそんな事はしないだろう。
ネムを殴ってくれる? いや、あの子は躊躇うだろう。
「駄目だ。気分転換だ」
眠ってしまって抵抗できないムジカをネムワールドに入れて、ネムは歩いた。
目的の場所があるわけではないが無意識に砂浜をネムは歩いていた。
「ああ、そうだ。こんな夜空だった」
かつて、ウタと一緒に走ったあの砂浜。駆けっこはネムの圧勝だったが、歌勝負はウタの圧勝だった。
あのいつも通りの勝敗。勝って負けて……そして、笑って。そんな、下らないやり取りがいつまでも続くと思っていた。
ああ、そうだ。いつもこんな風に「ビンクスの酒」を歌って……歌って……ッ!
ネムは気を抜いていた。砂浜に響く
「ネム……姉ちゃん?」
……まだ、姉と呼んでくれるか。私の最愛の妹よ。
「久しぶり。ウタ」
数年ぶりの姉妹の再開はこんな風に始まった。
お互いに言葉は無かった。数分……数時間? 時間は正確には分からないが体感的には、数年にも等しき感覚に陥った。
そして、最初に動いたのはウタだった。
ウタの最初の行動は……膝から崩れ落ちた。
「何で……何で何で何で何で……何でぇ!!」
泣きじゃくるように、狂ったように、子供のように。ウタはこういった。
「どうして。シャンクスは私を捨てたの!」
その言葉にネムが抱いたのは……怒りだった
「……捨てられる訳が無いでしょうがァァ!!!」
あの日のことを何度、後悔しただろう? その度に漏れ出る黒い感情を何度押し殺しだろう。
「……初めての姉妹喧嘩だ。思いっきりやろう」
その先はあまり覚えていない。お互いノーガードで一撃ずつ殴り合った事は覚えている。
当たり前だが、最終的に立っていたのはネムだった。
「……体力付いたね」
「……当たり前」
「……ちゃんと腰が入った拳だね」
「……あ゛た゛りまえ゛」
「……大ぎぐなった゛ね」
そして、お互いわんわん泣いた。そしてネムは泣き疲れて眠ってしまったウタにネムは膝枕をした。
明日、足動かなくなってそうだなぁと呑気なことを考えながら、ウタの良い夢を願って。
今日は星が綺麗だからお願いしよう。どうか、新時代が希望溢れるものでありますように。
そういや、主人公のプロフィール書いてねぇ。
名前:ネム
悪魔の実:超人系 ネムネムの実
容姿:ネムと同じ紫の目をしており黒髪ストレート。服はスーツや執事服等の男装が好み。再開した妹に胸で負けているのを悔しがっている。
詳細:今作のオリ主。一通り『覇気』を会得しているが武装色は弱く、見聞色の覇気はヤソップに認められるほどの才がある。
本人的には悪魔の実の力は限定的過ぎると嘆いているが、才能もあってそこらの山賊程度ならば、視認だけで殺せる。
分岐点
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計画遂行編
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海軍編