幻想の境界線   作:悪魔野郎

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私と私

 

 夢を見た。

 

 それはそれは大層美しい夜空と月が地を照らす光景。

 地には血肉が。そして、その中で星のように煌く者が一人。惚れ惚れする美しい白い髪をなびかせ、真っ赤な目がこちらに向いているのを()()()

 アレは私を見ていない。アレは私でないのに近しい何かだ。

 支離滅裂の感覚がネムに伝わる。

 

 そして、その人とは言い難い何かは、その女神のような造形の口からこういった。

 

『次は貴様だ』

 

 その瞬間、ネムは夢から覚めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………」

 

 汗だくになりながら飛び起きた己自身に驚きながら、ネムは思考する。

 何故、()()()()()()? 確かにウタの隣で眠ったフリくらいはできる。でも、本当に眠ることは出来ない。悪魔の実によってネムワールドを己に生成した今では夢のすべてがネムワールドにされてしまう。彼女が出来るのは永遠の思い出語りのみ。故に夢を見ることはなく、自身の体験しか追体験出来ない。

 その……はずだった。

 

 ふと、両隣を見る。

 

 

「……両手に花?」

 

 

 ベットの上では左手には可愛らしい魔王(ムジカ)が。

 

 右手には可愛らしい歌姫ウタの忌々しい豊満なメロンが……

 

 

 

「喝!」

 

「ギャァぁ!?!?」

 

 

 

 昨日の殴り合いよりも明らかな悪意を持ったチョップがウタの脳天に直撃する。

 

 

 

「酷いよ! 私が何やったっていうんだ!」

 

「……その胸に聞きな」

 

「……分かんない!」

 

「……素直でよろしい!」

 

「二度目はくらわないよ!」

 

『マスター。うるさーい』

 

「あんたはさっさと起きろ」

 

 

 

 砂浜での喧嘩の後、どうやらゴードンさんによってベットに運ばれたらしい。

 

 久々にウタの髪を弄る。

 

 

 

「……相変わらず綺麗な髪ね」

 

「もう。それ言ったらネム姉ちゃんだって綺麗な黒髪じゃん」

 

 ……しばらく、気まずい雰囲気になってしまった。無理もない。嘘とはいえ、この国を壊滅させた一人である上に、ウタをこの国に置いていったのだから。

 

 重い口を最初に開いたのはウタだった

 

「私さ。ネム姉ちゃんのせいで捨てられたのかなって思ってたんだよね」

 

「……」

 

「勿論、今はそんな事は思ってないよ。でもね。私はネム姉ちゃんが羨ましかったんだと思う。私より武器の扱いが上手くて、勉強も出来て。だから、足手まといの私は置いていかれたのかなって思ってたんだよね」

 

「私も……私もウタ羨ましいんだと思う」

 

 懺悔するようにネムも口を開く。

 

「私は何でもできるから」

 

「あっれ〜。いきなり自慢言われたよー?」

 

「……でもね。私はウタのように歌えない。ウタのように何かを生み出せない。確かに何だってできる。でもそれは模倣を超えることはなく、そして昇華することもない。永遠の未完成にしか至れない。だから、私もウタが羨ましい」

 

 お互いに久々に本音で話し合った彼女達の最初の一言は

 

「「キモイね。私達」」

 

 空気を読まない一言だった。そして、シャンクスの船にいた頃のように大笑いをした。




ここで選択肢を出します。

・計画遂行編
姉妹仲良くエレジアで楽しく配信や歌を歌っていたウタは真相を知る。そして、あの計画を……

・海軍編
とある伝手によって海軍に入ったネムはウタと共に世界を見渡す。そして、真相をして彼女達は……

姉妹の精神状態

・海軍に対して
ウタ:海賊よりはマシ?
ネム:思想なき正義に意味はない

・海賊に対して
ウタ:シネ
ネム:思想なき悪に意味はない

・シャンクスに対して
ウタ:もう意味分かんない!
ネム:馬鹿野郎で最高の父

・お互いに対して
ウタ:大好き!楽器でサポートしてくれてありがとう!
ネム:ウタの為ならば何でもしよう。

分岐点

  • 計画遂行編
  • 海軍編
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