仮面ライダーキマイラ✕ソウルハッカーズ2 作:ボルメテウスさん
「いやぁ、お風呂って、結構気持ち良いんだね」
そう言いながら銭湯を堪能したように、リンゴは笑みを浮かべながら出てくる。
先程まで風呂に入っていた事もあってか、身体からは湯気が立っていた。
そのまま、部屋に備え付けられている椅子に座る。
「それで、さっきのは一体どういう事なんだ」
そう言いながら、式は目の前にいるリンゴに向けて、説明を求めた。
それは先程は思わず変身してしまった仮面ライダーの事についてを求めた。
「まぁ、一応聞くけど、君は仮面ライダーの事については、どこまで知っているかい?」
そうリンゴは問い掛けてくる。それに対して式は答える。
"自分が知る限りの知識"を話し始めた。
「50年前に、ギフという悪魔を崇拝する組織デッドマンズと戦う為に開発されたライダーシステム。
そのライダーシステムを使う事ができた人を仮面ライダーと呼ぶ」
「そうだね、ライダーシステムは使用者をかなり選ぶ。
量産型だったら、問題ないけどね。
だけど、これは違う」
その言葉と共に、式が、先程使ったベルトとバイスタンプを見せる。
「これはキメラドライバー。
現存する悪魔の力を使用するベルトの中でも最強のベルトであり、同時に最悪のベルトでもあるんだ」
「どういう事なんだ?」
そう言いながら、リンゴはそのまま説明を続ける。
「変身者の適合によっては強烈な負荷が生じており、最悪の場合悪魔化してしまう危険性がある。
だからこそ、適合率が合わなければ、決して変身できない」
「それが、なんで俺が変身できると」
「君、本当に知らないのかい?
君のお爺ちゃん、五十嵐一輝がかつて、そのギフを倒した仮面ライダーの1人だって」
「爺ちゃんが!?」
まさしく寝耳に水の話だ。
式にとって一輝は確かに人一倍のお節介焼きだったが、まさかそんな秘密があったなんて思いもしなかった。
ただでさえ衝撃的な話なのに、更に衝撃の事実まで発覚して頭が混乱してくる
「けど、それがなんで俺が変身する事に繋がるんだ?」
「それが君が五十嵐一輝の孫、ひいては五十嵐家の人間だからね」
「どういう事なんだ?」
式はそう言いながらリンゴに尋ねる。
「五十嵐家にはね、ギフの遺伝子があるんだよ」
「ギフの、それって」
「そう、皮肉だよね。
世界を滅ぼそうとした力で、世界を救う」
その言葉を聞きながら、式は自分の心臓にあるだろう胸元に手を置く。
自分の中に世界を滅ぼそうとしたギフの力が宿っている。
その事に恐怖を抱かない訳がない。
「あぁ、少し言い過ぎたかな。
やっぱり、怖いかい、自分の力が?」
はっとして顔を上げると、そこには笑顔を浮かべたリンゴの姿があった。
ただ、彼女の目は真剣そのもので、どこか哀愁を帯びていた。まるで自分を見つめているかのように。
彼女は続ける。
「けど、滅びを回避する為には、その最悪の力が必要になる。
それを君に無理強いしたくないけどね。
だけど、この世界の未来を、そして大切な人達を守る為なら、君はどうするんだい?」
「……それは、少し卑怯じゃないか?」
そう式は呟く。リンゴはその言葉を黙って聞いていた。
リンゴの目を見ながら。真っ直ぐと。
彼女もまた、式の目を見る。
互いに互いの目から視線を外す事はしない。
そうして、暫く沈黙が続くと、式が口を開く。
「あぁ、やるよ。
それが、リンゴの助けになるならね」
「私じゃなくて、世界を救って欲しいけどね。
けど、その答えも私は嫌いじゃないよ」
1人の少年の言葉を受け止めると、リンゴは微笑みかける。ただ、その笑みは今まで見たどの笑顔よりも優しくて温かいものだった。
「さて、話が決まった所で、んっ、フィグ?」
そうリンゴはそのままどこかに話しかけていた。
「本当かい、それだったら今から行くよ。
どうせ、次のミッションにも彼が必要だからね」
リンゴはそう言うと、立ち上がる。
「という事で、さっそく出番だよ、式」
「出番って、もしかして。
けど、まだ温泉の仕事が」
「それよりも早く早く」
そう、式の言葉を無視して、リンゴは彼の腕を掴むと、そのまま引きずっていく。
そして、そのまま、式達は目的地へと向かう。
その場所とは、街から少し離れた倉庫街。
既に夜の闇で覆われて、怪しい雰囲気があるその場所に辿り着く。
「ここが次の保護対象がいる場所か?」
「保護対象?」
「そう、いると思うけど」
「ちっ、まさかここに侵入者か!」
聞こえた声、それと共に聞こえたのはスーツを身に纏った男だった。
「えっと、あいつは?」
「おそらくはファントムソサエティの奴だと思うけど」
「丁度良い、古い奴だがこれを試すには丁度良い」
その言葉と共に手に持っていたのはバイスタンプだった。
それを自身の身体に押し込むと共に、現れたのは悪魔とはまったく異なる異形の存在。
「あれはムツゴロウだね。
結構珍しい生き物だね」
「さらには、こいつらもだ」
その言葉と共に、地面にスタンプを押しつけると、そこから現れたのはギフジュニアだった。
「数だけでも、何度も使えるという意味では、一応はまだ使えるからな。
何よりも、俺は十分なデッドマンを生み出せる。
これを使って、俺はのし上がる」
「そうかよ、とにかくここは攻めないといけないようだな」
その言葉と共に、式はキメラドライバーを腰に巻く。
「ベルト?
なんだ、それは」
『ツインキメラ!』
式はそのままその手に持ったバイスタンプをキメラドライバーに装填する。
『キング! ダイル! Come on! キメラ! キメラ! キメラ!』
鳴り響く音声と共にゆっくりと息を整える。
それは、まるで覚悟を決めるように、これまでの自分を変えるように、その手をキメラドライバーに装填されているバイスタンプに手を置く。
「変身!」
同時に式は覚悟を決めるように、そのままバイスタンプを横に倒す。
『スクランブル! キングクラブ! クロコダイル! 仮面ライダーキマイラ! キマイラ!』
鳴り響く音と共に式の身体を身に纏う熱気と共に、キメラドライバーは再び式を仮面ライダーキマイラへと変身させる。
その身が仮面ライダーへと変わった事をより実感するように強く手を握り締めながら、式はリンゴの方へと目を向ける。
「どうやら、少しは覚悟はできたようだね」
「あぁ、式も戦うよ。
爺ちゃんと同じぐらいにできるかどうか分からないけど、それでも」
そう言いながら、式は目の前に迫ってくるムツゴロウ・デッドマンとギフジュニア達を睨みながら言言う。
一歩、一歩と走る度に、地面には大きな足跡ができ、そのままギフジュニアの一体を蹴り飛ばす。
知性を元から感じられないギフジュニアはその一体を吹き飛ばされた事に対して、他の奴らは特に気にした様子もなく、まるでゾンビを思わせる動きで式に襲い掛かる。
ギフジュニアのその大半は素手で戦うか、剣の様な武器を手にしているが、動きは遅く攻撃自体は大振りなので簡単に避けられる。
目の前を覆い尽くされそうなぐらいの数で攻めてくるが、それを避けながら、殴りつけながら突き進む。
式はそのまま目の前にいるギフジュニアに対して、拳を叩き込む。
拳を叩き込まれたギフジュニアは、その拳の威力によって、瞬く間に吹き飛ばされ、爆散する。
しかし、ギフジュニアが一体やられた所で、他に大量にいるギフジュニア達の攻撃を緩める様子はなかった。
集団で囲んでくるギフジュニアの内、一体はその手に持つナイフで式の背後から切り裂く。
襲い掛かるナイフの一撃を、式は籠手で受け流す。
僅かな火花を散らしながら、狙いを逸れ、攻撃は当たらなかった。
同時に式はその場を回転するように蹴り上げ、また一体ギフジュニアを吹き飛ばす。
それと共に式はそのまま近くにいるギフジュニアを蹴り上げ、踏み台にする。
そのまま跳び上がると共に、その腰にあるキメラドライバーを操作する。
『キングクラブエッジ!』
鳴り響く音声と共に、式の手には蟹の鋏を思わせるエフェクトを纏う。
同時に踏み台にしたギフジュニアに向けて、叩きつける。
上空から重い一撃を食らい、ギフジュニアはそのまま爆散する。
それだけではなく、そのまま式はそのまま囲い込んでいるギフジュニア達に向けて、そのまま拳を振り回す。
巨大なエフェクトである蟹の手は実体化しており、そのまま囲んでいたギフジュニアを一気に薙ぎ払う。
ただのパンチではあり得ない程の威力を持ったそれは、周囲のギフジュニアを一掃し、爆発させる。
だが、爆散した爆風の中から現れたムツゴロウ・デッドマンは、地面を滑るように襲い掛かる。
「へぇ、デッドマンは生き物の能力を元にしているとは思ったけど、まさかムツゴロウだとはね」
そう、リンゴは式に襲い掛かってくるムツゴロウ・デッドマンを見ながら呟く。
奇妙な魚を思わせる怪人であるムツゴロウ・デッドマンの攻撃は意外に式は苦戦させられていた。
周囲の地面を干潟化させ、通常の地面同様に軽やかに移動したり潜行して地面や建物の中を泳いで移動したり口から泥の塊を吐き出して攻撃を行っていく。
「ぐっ」
地面が干潟化している事もあって、脚が思った以上に沈んでしまい思うように動けない。
しかも泥の塊による攻撃も厄介だ。
ただでさえ動きにくい状況だというのに、この泥は足を止めようとするのだ。
その為、式の体は泥まみれになっていた。その状態で式に向かって突進してくるムツゴロウ・デッドマンの攻撃を何とか避けた式だったが、回避と同時に泥によって足を取られてしまう。そこにムツゴロウ・デットマンが追い討ちをかけるように体当たりを仕掛けてきた。その衝撃で式は吹き飛ばされてしまった。そしてそのまま壁に激突してしまう。壁にはヒビが入り、式はそのまま崩れ落ちる様に地面に倒れた。
そこへ追撃とばかりにムツゴロウ・デッドマンが迫る。
「さすがにピンチのようだね。式!
これを使いな!」
リンゴからの声が聞こえた式はそのまま地面を転がるようにムツゴロウ・デッドマンからの攻撃を避ける。
同時にリンゴから投げられた物を受け止め、そのまま起動させる。
『ファルチーター』
鳴り響く音声と共に、式はそのままキメラドライバーにあるツインキメラを抜き、代わりに装填する。
『ファル! チーター! Come on! キメラ! キメラ! キメラ!』
その音声と共に、キメラドライバーから現れたのはファルコンのエフェクトが式の身体に身に纏った泥を吹き飛ばす。
同時に迫っていたムツゴロウ・デッドマンに、チーターの幻影が牽制するように攻撃する。
『スクランブル! ファルコン! チーター! 仮面ライダーキマイラ! キマイラ!』
鳴り響く音声と共にファルコンはそのまま式を包み込み、チーターもまたその身体を寄せる。
それと共に、先程まではオレンジ色と銀色の装甲は空色と山吹色の二色に変わっていた。
「これは」
「ファルチーター。
結構スピードに特化しているけど、上手く使えるかなぁ」
「なんとか、できそうだ」
その言葉と共に式はそのまま強く足を踏み、同時に駆け出す。
ムツゴロウ・デッドマンは再びそんな式に向けて、攻撃を行っていく。
泥の塊は真っ直ぐと式に向かっていったが、その攻撃は当たらなかった。
それは、式の足が地面から離れ、空を飛んでいたからである。
ムツゴロウ・デッドマンは驚きを隠せない中で、式はまるで本能で分かるように、身体を動かす。
空を飛ぶ方法をまるで始めから知っていたように、そのまま背中から生える翼を広げる。
その姿はまるで鳥のようだった。式はその翼で滑空し、一気にムツゴロウ・デッドマンへと接近する。
それと同時に、ムツゴロウ・デッドマンも慌てて反撃に出る。
口から泥の塊を吐き出していくが、式は空中でそれをかわす。
そしてムツゴロウ・デットマンの真上まで飛ぶと、そこから急降下して両足で蹴りを放つ。蹴りを受けたムツゴロウ・デッドマンはそのまま地面へと倒れ込んだ。だが式はすぐに追撃を行う。
地面に着地するとそのまま拳を叩き込む。
拳はムツゴロウ・デッドマンの顔面を捉え、大きく殴り飛ばした。
「ぐっガアァァァァ!!!」
ムツゴロウ・デッドマンは雄叫びと共に泥の弾を次々と式に襲い掛かる。
それに対して、式はそのまま天高くまで飛ぶ。
『チーターエッジ』
音声が鳴り響くと共に、式の両脚にチーターのエフェクトを纏う。
そして、式はムツゴロウ・デッドマンに向かって、急降下する。
そのままムツゴロウ・デッドマンに向けて、蹴りを放った。式が放った蹴りは、まるでチーターの爪のように鋭く切り裂くような一撃。
その威力に、ムツゴロウ・デッドマンは吹き飛ばされる。
式はそのまま追撃を行い、連続で攻撃を繰り出していく。
連続のキックによって、ムツゴロウ・デッドマンは地面へと倒れ込み、同時に爆散する。「くっくそぉ!!」
奴は再びバイスタンプを自身の身体に再び押し込もうとしたが、それよりも早く、リンゴがそのバイスタンプを打ち込む。
「いやぁ、あらかじめAionから貰って置いて良かったよ、本当に」
「それも、予測なのか?」
「まぁ、私がここに来る前にね。
このベルトの開発者から情報を提供して貰った後に、独自で生成したから」
「それにしても、バイスタンプが悪魔を呼び出すのは、本当だったのか。
とりあえず、急がないと」
そう言いながら、式はそのまま倉庫街へと入っていく。
「そう、バイスタンプは悪魔を呼び出す。
だとしたら、式、君の悪魔は一体どんな奴なのか」
そう、式の背中を見つめながら、リンゴは密かに呟く。
「プロテクト、限定解除。
私はリンゴ。Aionからの情報を伝達するね。
今回の情報は、キメラドライバー。
天才科学者、ジョージ・狩崎が開発した悪魔の力を使った最後のベルト。
元々はジョージ・狩崎が悪魔を必要としない変身ベルトとして開発を進めていたものの一つであるようで、キメラバイスタンプと呼ばれる複数のゲノムを同時に有するスタンプの運用を前提に作られている。
だけど、どうやらこのキメラドライバー、適合しなかったら、変身者を悪魔に変えるという恐ろしいベルトらしい。
現在は、ギフの子孫でもある式が使っているから、危険性はないけど、どうやらまだこのベルトには恐ろしい秘密があるらしい。
今日はここまで。
そして、次回の情報は。
保護対象を見つけたけど、どうやら既に大変な事になっているらしい。
どうやら、少し、私の活躍も必要なようだね。
今日はここまで」
デビルライダー達の戦いで描くのは
-
王蛇VSカリス
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エターナルVSサソード
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ソーサラーVSオーガ
-
デュークVSバロン
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4号VSチェイサー
-
パールクスVSBLACKSUN