実は、自分の名前を気に入っているが「ワールド」は自分にはスケールが大きすぎるとも思っている。
キングさんに絵を差し上げてからまるっと一週間経った。
未だにあの瞬間を思い出すたびに嬉しさと困惑が鮮明に蘇ってきてしまう。二日ほど前まで絵を描いているときに不意に思い出してしまい、手が止まりがちになってしまうから困ったものだった。嬉しい記憶だったのが幸いだ。
あの日の翌日以降も外で描いていたけど、特に有名人との接触は無かった。…むしろあるほうがおかしいんだ。
さて、今日は朝から描けるけどどこに行こうかな……そうだ!久々にあそこに行こう!
街の外れにある小さな喫茶店。数年前に前を通った時、お店の外観と窓の奥に見える内装にグッときて入ってみたら案の定最高な場所だった。
まるでドラマや映画に出てきそうな場所。初めて入ったときにはあまりにも感動して尻尾の揺れが治まらなかったのを覚えている。
流石にここでは描いてはいけないと我慢していたけど、どうしても描きたくなっちゃって、初入店なのにマスターに「絵の具も消しゴムも使わないのでここで絵を描かせて下さい」と頭を下げた。するとマスターは「どんどん描いていいよ。たまに描いた絵を見せてくれると嬉しいな」と言ってくれた。それ以来、お小遣いに余裕があるときにたまに訪れては美味しいコーヒー(ミルクと砂糖多め)とケーキを頂きながらのんびり描くようになった。美味しいランチメニューもあるのでお昼ご飯は完璧だ!ちなみに僕の絵はマスターに好評だ。うれしい。
そんなわけで久々にその喫茶店にやってきた。ドアを開けるとカランカランとベルの小気味いい音がする。今日も決まっているマスターがこちらを見て微笑みながら「いらっしゃい」と言ってくれる。僕はベレー帽を軽く取り、微笑み返して会釈をする。そして一番奥の席、壁に背を向けて店内が見渡せるような形でテーブルに着いた。
床も壁も少し暗い色の木でできていて、椅子とテーブルはアンティーク調。照明は落ち着いた明るさで、年代を感じるけど綺麗にされてるコレクション?が棚にいっぱい並んでいる。さらにカウンターの奥には銀色の髪をきっちり整え、鼻の下に平筆みたいなお髭をたくわえて、スーツをびしっと決めたスマートで渋さを極めたようなマスターがいる。相変わらず最高な雰囲気だ。いつも人は少ない…というか居ない。売り上げとか大丈夫なのかな…?でも僕も頻繁に来るわけじゃないし、お客さんが来るときはいっぱい来るんだろう。こんな素敵なお店なんだし、間違いない。
早速いつものコーヒーを注文する。ケーキはまだお昼にもなってないからあとで。しばらくするとコーヒーのいい匂いがしてきて、マスターがコーヒーを持ってきてくれる。ありがとうございますと会釈して、早速そのまま頂いてみる。……苦い…まだ僕にブラックは早いみたいだ。でも以前興味本位で飲んでみた缶コーヒーのブラックよりは美味しい気がする。そのうちブラックで飲めるようになれるかな?いつも通りミルクを一つとスティックシュガーを三本入れてよくかき混ぜて飲んでみる。……おいしい。思わず笑顔になっちゃう。マスター、最高です。
一息ついたら隣に置いたリュックからスケッチブックとキャップを付けた鉛筆を取り出す。今日の荷物はこの二つとお財布だけ。スケッチブックを開いて机に置き、キャップを外した鉛筆を右手に店内を見回してみる。やっぱりいい雰囲気だなぁ。ちょうどいい広さの空間にマスターの渋い趣味が詰まってて、なんだか秘密基地……というより隠れ家って感じだ。本当に映画とかドラマのセットみたい。ここで撮るなら刑事もの…いや、探偵ものかな?
…………探偵が推理に行き詰まっちゃって、頭を休めるために人には教えていない行きつけのここに立ち寄る。カウンター席に着いてマスターにいつものと伝えると、マスターは頷いてコーヒーを出す。探偵はコーヒーを一口飲むと大きなため息をつく。マスターがまた行き詰まったのかと問うと、探偵は愚痴のように事件のあらましと調べたことをべらべらと喋る。マスターはまた大事なことをべらべらと……と呆れるが、その内容を聞いているうちに何か気になる点があったようで探偵に質問する。探偵はやれやれといった様子で答えようとすると、はっと何かに気づいて─────
カランカラン
想像を膨らませ、クライマックス!描きたい場面が来るぞ!となった瞬間、出入り口のドアに付いたベルの音ではっとする。うーん、いい所だったのに…でも描きたいものは何となく見えてきた!…にしても、僕以外のお客さんは珍しいな…。そう思って、出入り口の方に目を向けた。
そこに立っていたのは、闇のように黒くて美しい長髪のウマ娘。頭のてっぺんに白いアホ毛が可愛らしくぴょこんと出ている。そして思わず見つめてしまうほど綺麗な満月のような目。大胆に伸びた前髪が全体的にミステリアスな雰囲気を醸し出している。こんなに黒髪が素敵なミステリアス&クールなウマ娘さんは……間違いなくマンハッタンカフェさんだ!!!
まさかここに有名人が来るなんて…!いや、確かマンハッタンカフェさんはコーヒーが好きだったはず。なんかいろいろとこだわりもあるようで。そんなコーヒーマニア?な人ならここに来るのも不思議じゃない。しかしここの内装とマンハッタンカフェさんめちゃくちゃ似合うなぁ…!文字通り絵になる…。私服もすごく落ち着いてるけど可愛い感じなのが凄く良い。いつまでも見てられる……見てちゃダメじゃん!あちらはプライベートなのに!!
また人をじろじろ見てしまっていたことに気づく。向こうも僕がずーっと視線を向けていたからか、こちらに視線を返していたようだ。ほんのり顔が熱くなるのを感じながら、できるだけ申し訳なさそうに会釈をした。すると向こうもクスリと微笑んで会釈を返し、出入り口に近いテーブル席についた。僕に背を向ける形だ。とりあえずは、大丈夫そうだ。
…さっき頭に浮かんでいたイメージをもう一度頭の中に呼び戻す。……探偵がマスターのなんでもないような質問に答えようとして、何かにハッとする…そうそう、ここで一旦途切れたんだ。
探偵は何か見落としていることに気づいて立ち上がり、ポケットからお札を出して「釣りはいらない」とカウンターに置く。そして探偵はもう一度捜査に出向く…ここだ!
カウンターの奥にマスター。それに背を向けて外へ、その姿を正面から、というような構図。ばっちりだ。
今日はがっつり描くんじゃなくて、ラフというか覚描きというか、鉛筆で思うままに描くつもり。教室でノートに落描きをするような感じだ。小学生のときは毎回やってたけど今は真面目に授業を受けているよ?さて、お絵描きお絵描き。
だいたいこの辺にこれをこんな感じで描こうとアタリを描いて、そこで気が付いた。探偵の姿はどうしようか。シチュエーションに重点を置きすぎてビジュアルを微塵も考えていなかった。まぁ、よくある。あとから気づいて考え始めるのも楽しいから良し。
探偵は足で稼ぐ…みたいなことを聞いたことがある。となるとウマ娘がよさそうだ。服装は見栄え重視でこれでもかと長い丈のジャケットで、結構陰に隠れるイメージが強いから、色は黒く。中のシャツも黒く統一して、ネクタイはアクセントとして明るい色にしちゃおう。つまり塗らない。髪型は絵的に映えやすいように黒髪のロングに。動きとか出しやすいからね。前髪も大胆に垂らしちゃえ!さて下の方は……ウマ娘だしちょっとおしゃれを意識しつつ動きやすいようにホットパンツ…いや、ミニスカートがいいかな。ジャケットに合わせて黒いもの。脚は黒いタイツを履かせたほうがそれっぽさそう。見事に全身黒ずくめだ。さて、靴はどうしようかな。これまでの全体図を見て似合いそうなのは……?…これ、ほとんど勝負服のマンハッタンカフェさんじゃないか!線が雑なのと足が中途半端、おまけに顔を描いてないからなんか幽霊みたいになっちゃってるし!
無意識だったとはいえ、本人がすぐそこにいてこんな絵を描いているのはなんかいけない気がする!大変申し訳ないけど、この絵は今すぐ処分しよう!
そう思ってスケッチブックから今まで描いていたページを破り取ろうとする。すると何かに腕を強く掴まれ、手に持っていたスケッチブックが弾き飛ばされた。スケッチブックは宙を舞い、床に落ちた。よりにもよってマンハッタンカフェさんの席のすぐ真横に。しかも今描いていた絵のページが上に来ている。……なんだ今の…?
僕が困惑でフリーズしている間に、マンハッタンカフェさんは僕のスケッチブックを拾い上げる。少し間を置いて、「この絵は…」と呟いた。
あー……やっば。今の怪現象は置いといて、とりあえず、正直に話して謝ろう。こういう時は行動の早さが重要だ。すぐ立ち上がってマンハッタンカフェさんのいる席に向かう。
「…まるでアナタのよう…。…ふふっ、アナタもこの絵が好きなんだね…。それにしても、この絵はどこから…?」
急なマンハッタンカフェさんの言葉に一瞬だけ足が止まる。
…えっ?誰かと話してる?誰とも相席はしていないようだし、誰が僕の絵を好きだって?すごく嬉しいけど。それにアナタのようって…
「…そんなことをしてはダメ。……それでも、乱暴なことをしてはダメ。」
これは、もしかして…頭の中にある考えが浮かんだけど、とりあえず、マンハッタンカフェさんに謝るのが先だ。
「すみません。マンハッタンカフェさんですよね?」
「アナタは…。」
「プライベート中にすみません。その絵を描いたのは僕なんですけど、思うままに描いていたらマンハッタンカフェさんそっくりになってしまって……偶然とはいえ、こそこそとすみませんでした。」
うーん、言い訳が苦しい。でも100%事実だから仕方がない。ベレー帽を取って、深々と頭を下げる。
「頭を上げてください…。謝るのはこちらです。私のお友だちがすみませんでした…。」
お友だち…やっぱり、そういうこと!?
「……えーっと…お友だちって、僕には見えない、マンハッタンカフェさんにしか見えない何かが、そこに居るってことですか…?」
頭を上げてマンハッタンカフェさんに質問した。するとマンハッタンカフェさんは大きな目をさらに大きく、丸くした。……無表情の美人さんは怖いっていうけど、あれ本当だったんだなぁ。目を見開くと尚更。…なんか言い方とか間違えちゃったかなぁ……
「…ええ。その通りです。…まさか、『分かる』なんて…。」
無表情から一変、どこか嬉しそうにするマンハッタンカフェさん。かっわいい!クールな美人さんが急に可愛くなるのは反則!それにしてもかっわいい!……じゃなくて、やっぱりそういうことか!いるんだ!そこに!
「えぇ……かっこいい…!本当に…いるんだ…!」
元から幽霊とかに興味はあった。いつか見てみたいなと思っていた。そんな中さっきの超常現象。その瞬間はフリーズしちゃったけど、思い返せば最高の体験じゃん!…そういえば僕の絵を見てアナタのようっておっしゃってたけど姿がマンハッタンカフェさんと似ているってことじゃないか!?どういうご関係が…!?…そこはあんまり触れない方がよさそうな気がする。それにしたってかっこいい!見えないけど!!
「……ふふふふっ…お友だちが照れてるところなんて初めて見ました…。」
「えっ!?照れてらっしゃる!?あっ、えっと、ごめんなさい!」
マンハッタンカフェさんの言葉で我に返り『お友だちさん』の居るであろう虚空に頭を下げる。そういえばマンハッタンカフェさんに謝罪に来たんだった!別の話題で浮かれている場合じゃない!
今僕はカフェさんと相席している。テーブルを挟んで対面状態だ。カフェさんが僕とお話したいとのことで、恐縮ながら相席させて頂くことになった。軽く自己紹介を済ませ、僕はカフェさん、と呼ばせて頂けることになり、カフェさんは僕のことをドロウさん、と呼ぶことになった。
光栄だけどどうしてこうなった?
「最近見つけたお店でしたが…素敵な出会いがありました…。」
「いやそんな…大袈裟ですよ。」
「いえ、なかなか私のお友だちのことを信じてくれる方はいませんから…。それなのにドロウさんはお友だちをすぐに受け入れて、しかも見えないのに『かっこいい』だなんて…」
くすくす笑いながらコーヒー片手にカフェさんは言う…にしても絵になるなぁ~~!びっくりするほどここの景観に似合っている……じゃない。今はそこじゃない。
「他の人に見えない何かと意思疎通ができるなんてかっこいいですよ!現に僕は腕を掴まれましたし、本当に『そういうもの』が居るんだって分かっちゃいましたから!」
「ふふふっ、ドロウさんは面白い人ですね…。」
しばらく会話をしたけど、カフェさんはずっと楽しそうにしている。よかった。一時はどうなることかと思ったけど、運よく何とかなった。カフェさんはお友だちさんについて話せるのが嬉しいらしい。ちょっと乱暴なこともされちゃったけど、謝罪が穏便に済んだのでお友だちさんに感謝だ。お気に入りの喫茶店でカフェさんと一緒に美味しいコーヒーを飲んで……幸せすぎてちょっと、いやだいぶ怖くなってきた…。
「…ドロウさん」
「はいっ!?」
会話に間が空いたので、コーヒーを少し口に含んで飲み込んだ瞬間、カフェさんに名前を呼ばれる。あと数秒早く呼ばれたらコーヒーを吹いていたかもしれない。危なかった…。
「その絵を…私に頂けないでしょうか。」
「…えっ?」
「その絵、とてもお友だちに似ているんです。私とお友だちが似ているというのもありますが…。誰にも見えなくて、写真にも写らない。でもその絵は…お友だちが居るということの証になる気がするんです。それに、お友だちもその絵を気に入っているようなので…。」
…マジか。偶然の産物に真剣な顔でそこまで言って頂けるなんて…。物凄く嬉しいけど本当に差し上げていいのか不安になってくる。もちろん差し上げるけれども。…ライスシャワーさんにキングさん、そして今日はカフェさん。二度あることは三度あるというけど、立て続けに有名人に僕の絵を評価して頂けるなんてあまりにも僕に都合が良すぎて不安になる。しかも有名人に絵を差し上げるのはこれで2回目になる。…だんだん恐ろしくなってきたから考えるのはやめよう。今はカフェさんに差し上げる絵のことを考えよう。…このまま渡すにはちょっと物足りないというか気になる箇所がある。
「…カフェさんにお渡しできるのなら光栄です。……その前に少し手を加えたいんですけど…。」
「手を加えたい…?私はこのままでいいと思いますが…?」
「そう言って頂けるのは嬉しいんですけど…お友だちさんの顔を描かせて頂きたいんです。顔なしじゃあんまりですし、お友だちさんの顔の特徴を言って頂ければ、頑張って描きますよ!」
「顔…ですか。しかし私もお友だちの顔は見たことがありません…。だからこのままでもいいと思うのですが…。」
少し考え込むようにしてカフェさんが言う。顔、見えないのか…。どんな風に見えるんだろう?絵のこともあるけど、純粋に気になる。
「えーっと…いつもどんな風に見えているんですか?」
「普段は顔にもやのような、陽炎のようなものがかかっていてよく見えないんです…。レースの時には、体全体がハッキリとするので顔も見えるのではと思うのですが…まだ追いつけなくて…」
虚空に顔を向けて残念そうにするカフェさん。なるほど、陽炎…。のっぺらぼうって訳じゃなさそうだ。
「追いつけないということはいつか追い越してその顔を見たいって思ってらっしゃるんですか?」
「えぇ。昔からのお友だち…。ずっと一緒にいるのに顔を知らないなんて少し寂しいですから…。」
「……それなら、顔全体に影を落として、今は見えないけど、いつか光を当てて、見えるようになるって感じで想像を掻き立てられるようにしたいと思うんですけど、どうでしょうか?」
「…光を当てて…いつか見えるようになる…ですか。ふふふっ。…では、それでお願いします。」
「わかりました。」
少し心臓の鼓動が早くなるけど、手の震えはない。今見るのは絵の顔の部分だけ。ここを鉛筆で塗りつぶすだけ。ただの落描きだったら無造作に鉛筆の先を走らせるだけでも良いけれど今回は丁寧に。鉛筆の先をできるだけ同じ方向に小刻みに動かして薄く全体を塗りつぶしていく。全体が薄い黒に染まったら、今度は少し力を入れて同じようにしっかりと黒くしていく。こうすれば気持ち綺麗に黒くできる。…今日の絵は全体的に雑な線。一部分だけ気合を入れるのも変な話ではある。全体になじませるために適当でも良かったんだろうけど、なんとなく、綺麗に塗りたいと思った。自分でもよく分からない。とりあえず、カフェさんとお友だちさんに差し上げるのだから手は抜けない、ということにしておこうかな。
…………よし。できた!
自分の中で大仕事を終えた。大満足だ。全体を見るとほとんど乱雑な線なのに、顔の部分だけ綺麗にムラなく真っ黒。服も黒いけどこっちは適当な塗りつぶし。髪は流れに沿って塗りはしたけどやっぱり適当。差がすごい。おまけに背景部分にはカウンターとマスターを描こうとしたアタリが残ったまんま。でもここは…もういいかな。消しゴムもないし。これはこれでアリだと思うし。……いつかカフェさんがこの影の下の顔を見られる日が来るといいな。
そうだ。ちょっと頭頂部にカフェさんとおそろいのぴょこんとしたアホ毛も付け加えておこう。これで完璧!
出来ましたよ!と言おうとしてカフェさんの顔を見ると、少し驚いたような顔をしていた。…アホ毛は余計だったか!?
「…ドロウさん、まるでレース中のような真剣な顔をされていました…。そのような顔も…されるんですね…。ふふっ。」
蠱惑的に微笑むカフェさん。……その顔は僕に効きすぎるのでちょっとやめて頂きたい……顔が良い……目を逸したくても逸らせなくて顔がどんどん熱くなっていく。
「…あっ!?すみません…。顔が真っ赤ですけど大丈夫ですか…!?」
「だ、大丈夫です…。」
た、助かった…。とりあえず、コーヒーを一口。うん。美味しい。落ち着いた。たぶん。
「えーっと…とりあえず、完成しました。どうぞ。」
絵をスケッチブックから丁寧に切り離し、カフェさんの方に向けて渡す。カフェさんは絵を受け取って、しばらく眺めた。
「……ふふふっ。まさか、お友だちの絵と出会えるなんて…。」
……良かった。ご満足頂けたようだ。カフェさんが嬉しそうでこっちも嬉しくなる。…突然、何かにベレー帽ごと頭をわしゃわしゃと撫でられた。
「お友だちもあなたに感謝しているみたいです…。」
「えへへ…喜んで頂けたようで、本当に良かったです。」
とここで気づく。今何時だ?前にもこんな感じで気づいたら時間が…腕時計の時間は……まだお昼ごろ!?全然時間が経ってない!!
「どうしたんですか…?誰かと待ち合わせでも…?」
「……いえ、門限に間に合うかと思ったんですけど…全然時間が経ってなくて…。」
「ふふふふっ……あははははっ!」
僕の間抜け発言がツボに入ったのか声を上げて笑うカフェさん。大きな声ではないけど、静かな店内ではよく響いた。僕の顔がまた熱くなって、耳がへにょりと垂れた。まあ、笑ってもらえたならいいか。
初心者が気ままにだらだらと書いていますが、お気に入りや評価を頂けて大変嬉しいです。
これからもぼちぼち書いていきますので、引き続き読んで頂けたら幸いです。