田尻「行きますわよ、かほさん、久子さん」ニヤ
田尻「脱着(パージ)」
チャーチル<バキンッ!バカバカバカッ・・・!
武部【あーっと!聖グロのチャーチルの装甲が剥がれてゆき――】
クルセイダー<ドドドドドドドドドドド!
武部【中から別の戦車が姿を現したー!】
秋山【巡行戦車クルセイダーです!チャーチルの装甲を覆い被せて偽装していたのですね!】
田尻「加速」
クルセイダー<ギャラギャラギャラギャラギャラ!
武部【速いッ!なんて速さだ!加速度が違う!一気にⅣ号戦車に攻め入るのかーっ!】
シドーシャ「ちょっとダージリン!なによそれ!聞いてないわよ!」
田尻「『敵を欺くには味方から』・・・優勝をいただくのはこの私よ」フフ
おケイ「ハッハー!負けないわよダージリン!クライマックスに出し惜しみは無しよ!」ポチットナ!
シャーマン<パカッ・・・ウィー・・・ガコンッ
武部【おーっと!サンダースフラッグ車のシャーマン、後部が開いて――】
おケイ「ニトロエンジン、ゴー!」ガコン
シャーマン<グオォォォオオオオオン!
武部【火を吹いたー!闇を裂くかの如くスーパースピードで駆け抜けるー!】
シドーシャ「ムッキー!この私を出し抜くなんて!そうはさせないんだから!砲塔旋回!」
T-34<ウィーン
武部【プラウダのT-34、砲身を後ろに向けた!】
シドーシャ「撃って撃って撃ちまくりなさ~い!」
T-34<ドォン!ドォン!ドォン!
武部【後方へ砲撃し、その勢いで速度を上げたー!】
クルセイダー<ギャオオオオオ!
シャーマン<グオオオオオオ!
T-34<ゴオオオオオオ!
武部【聖グロ、サンダース、プラウダの三校が大洗に迫る!迫る!怒濤の追い上げだァー!】
冷泉「ちぃ!」
Ⅳ号<ドドドドドドド――
クルセイダー&シャーマン&T-34≪グオオオオォォォオオオオオン!
武部【抜いたァーーー!とうとうトップが変わった!大洗Ⅳ号が抜かれたァーーー!】
田尻「ここまでよく頑張られたわ。でも、勝つのは私達」
おケイ「このまま一気にゴールしちゃうわよー!」
シドーシャ「最後に笑うのはウチなんだから!」
冷泉「ちくしょう!直線の速さじゃこっちが不利だ!」
西住「・・・!」
冷泉「どしたいかほ!」
西住「軍靴の音が聞こえる・・・」
<――ドドドドドドド・・・
武部【!・・・あれは!後方から黒い影が!】
冷泉「!」
ティーガー軍団≪ドドドドドドドドドドド!
武部【黒森峰だー!三輌のティーガーⅠとフラッグのティーガーⅡが縦一列にキレイに並んで追い上げてきたァー!】
\\\ワアアアーーーーーーーーーー!///
西住「逸見さん・・・!」
逸見「待たせたわねかほ・・・!」
ティーガー軍団≪ドドドドドドドドドドドド!
武部【定刻通りの運行!正確さ世界一!】
Ⅳ号<ドドドドドドド!
武部【ああっ!前が見える!捕らえた!捕らえました!黒森峰が先頭を見据えた!徐々に距離を詰められている!】
逸見「うっ・・・」
ティーガーⅡ<ドドドドドド――ドドドド!
武部【おっとフラッグのティーガーⅡ、少しヨレているか!?】
逸見「はあ・・・はあ・・・」
フラッグ車乗員「逸見さん!大丈夫ですか!?やっぱり具合が・・・」
逸見「平気だってば・・・はあ・・・ゴールはすぐそこよ。集中して――」
西住【逸見さん!】
逸見「!」
西住「逸見さん!もうやめよう!レースなんかやめてすぐ病院に行かないと!無線越しでも息が荒いのが聞こえてくるよ!?」
冷泉「おい!かほ!まだ勝負の最中だ!何を言い出すんだい!」
西住「持病があるんでしょ!?レースは中断しよう!皆さんも事情を説明したらわかってくれますよ!」
逸見【っ・・・】
西住「もう勝負なんてどうでもいいよ!このままじゃ逸見さんが・・・こんなこともうやめましょう!」
逸見【・・・西住かほ】ザザ
西住「・・・!」
逸見【私はあなたを買いかぶっていたようだわ。あなたは最低の戦車女子よ】
ティーガー軍団≪グオオオォォォオオオオオン!
西住「!?」
武部【黒森峰が仕掛けた!】
ティーガーⅠ<ドドドドド――
ティーガーⅠ<ドドドドド――
武部【三輌のティーガーⅠが全速力で走り、フラッグのティーガーⅡを引き上げるー!】
秋山【風圧盾走法(スリップストリーム)です!三輌のティーガーⅠはフラッグに加速度を付与させて離れていきます!】
ティーガーⅠ<ドドドドド――! ティーガーⅡ<ドオォォォオオオオ!
武部【連続でのスリップストリーム!ものすごい速度で――】
ティーガーⅡ<グオオォォオオオオオン!
武部【抜いたァーーー!Ⅳ号を抜き去ったァー1】
クルセイダー<グオオオオオオ!
シャーマン<グオオオオオオ!
T-34<グオオオオオオオ!
武部【あーっとティーガーⅡ、続け様に聖グロサンダースプラウダを追い抜く!ゴボウ抜きだァ~!】
シドーシャ「なんですってぇ~!?」
おケイ「ワオ!すごい速さだわ!」
田尻「これが黒森峰の底力・・・!」
西住「っ・・・!」
武部【日本の戦車道界を牽引していくのは自分だと言わんばかりの脅威の走り!日本の旗役は黒森峰に決まりかー!?】
\\\ワアアアーーーーーーーーー!///
武部【三週目にして順位が大きく変動だ!先頭を黒森峰!2馬身差でサンダース、聖グロ、プラウダ!大洗Ⅳ号は大きく出遅れたー!】
Ⅳ号<ドドドドドドドド
武部【さあコースは終盤!連続カーブ地帯にさしかかろうとしているー!】
ティーガーⅡ<グオオオオオオオオオ!
クルセイダー&T-34&シャーマン≪グオオオオオオオ!
武部【黒森峰が一番乗り!続いて聖グロプラウダサンダースがカーブ地帯へ!】
戦車's≪ギュオオオオオォォォ!
武部【右へ左へ振られるっ!車体が振り回される!】
秋山【四校は加速して来た分コーナーで大きくヨレてしまっていますね!】
武部【大洗はまだ後方だ!もはや脚は残っていないかー!?】
冷泉「かほ、逸見が最低だって言ったのは盗み聞きしたからじゃない。わかってるだろ?」
西住「・・・」
冷泉「このまま負けてもいいのかい?車長はあんただ。私はあんたの指示に従うよ」
西住「それは・・・」
冷泉「ただこれだけは言っておく。このまま負けたら今日のことを一生後悔することになるよ」
西住「・・・」
冷泉「あんたの人生で一番楽しかったのはいつだい?入学式か?誕生日会か?」
冷泉「あたしは・・・」
冷泉「あたしは今なんだよ」
西住「!――・・・・・・」
西住「・・・」
西住「久子ちゃん・・・今からでも私達・・・勝てる?」
冷泉「あたぼうよ」
ペダル<ガンッ!
Ⅳ号<グオオォォォォオオオオオオオオ!
武部【あーーーっと!Ⅳ号が息を吹き返した!加速度を上げて!雲を突き抜けて!一気に遅れを奪い返すー!】
Ⅳ号<グアオオォォォォオオオオオ!
武部【ものすごい勢いだ!Ⅳ号がものすごい勢いで追い上げている!なんなんだこの速さは!】
秋山【他の車輌がカーブで大きくふくらんでいるところをⅣ号は内側を最短距離で曲がり切っているからです!】
武部【Ⅳ号のエンジンが唸る!息を切らしながら焼き付けてゆく!限界ギリギリの走りだー!】
クルセイダー&シャーマン&T-34≪グオオオオオオオ!
Ⅳ号<グオオオォォォォォオオオオン!
武部【抜いた!抜いた!Ⅳ号が抜き返した!得意のカーブ地帯で逆襲のラン!最大の敵は諦めだー!】
おケイ「ウッソォ!」
シドーシャ「脚が保つわけないのにっ!」
武部【そして黒森峰も――】
ティーガーⅡ<グオオオオオオオ!
Ⅳ号<グオオォォォオオオオン!
武部【ブッ差したァーッ!】
\\\ワアアアーーーーーーーーーー!///
逸見「っ・・・!」
久子「帰ってきたぜ」ニヤ
Ⅳ号<グオオオォォオオオ!
武部【まさしく奇跡か神がかり!先頭集団ゴボウ抜き!Ⅳ号が再び先頭に躍り出たァー!】
武部【後続を置き去りにしてⅣ号が吠える!エンジンが唸る!】
武部【どこまで行っても逃げてやるっ!】
ドゥーチェ「うおおーーー!すごいぞっ!大逆転だー!」
五十鈴「さすが西住さんです」パチパチ
みか「・・・風が吹いた」
武部【さあカーブ地帯を抜けて最後の直線だ!先頭はⅣ号!3馬身差でティーガーⅡ!そしてクルセイダー!T-34!シャーマン!」
武部【果たして勝つのは“異次元の逃亡者”大洗か!?】
武部【“怪鳥”サンダースか!?“女帝”聖グロリアーナか!?“不死鳥”プラウダか!?】
武部【はたまた“日本総大将”黒森峰か!?】
Ⅳ号<グオオオオオオオ!
ティーガーⅡ&クルセイダー&T-34&シャーマン≪グオオオオオオオオ!
武部【並んだッ!並んだッ!並んだッ!Ⅳ号を追って四校が並んだァァーーー!】
\\\ワアアアーーーーーーーーーー!///
武部【残り500メートル!最後の正念場だ!】