そんなこんなで時はすっ飛びお昼ご飯の時間帯、我々のおやつはどうやらポフィンらしい。普段出ているポロックもそうだが、このポフィンもママさんのお手製らしい。ママさんは大変なことは無いしこんなの慣れだよ、ポロックなんて機械に入れて上手く攪拌されてるか確認するだけだし。なんて言ってはいたが、実際のところ数種類作り分けている時点で相当な労力なのでは……?と思ってしまう。
そしてそんなポフィンだが、甘めではあるがくどく無くて大変美味でした。舌触りも作ってあまり時間が経っていないのかなめらかで柔らかいのでポロックとはまた違う感じである。あっちはラムネとかそういう系に近いし。
「おかあさん、ちょっとさんぽしてくる!」
「みぃちゃん、あんまり遠く行っちゃ駄目よ。」
食後、お嬢が散歩……と言うか多分これは探検だな、探検しようとしていた。ママさんとパパさんは此処でイチャイチャ……じゃ無くてのんびり休憩をするみたい。別に2人だけの世界って訳では無いがちょっと俺が此処にいるのは居た堪れないのとお2人さんよりもお嬢のことが心配なので自分はお嬢に付いて行くことにする。
姐さん達は……、お2人さんからは少し離れつつなにかあればすぐに対処出来る位置でのんびりするっぽい。空気の読めるポケモン一同である。まあ、いつものことだなぁ、くらいの目をしていたのでまあそういうことなのだろう。お熱いことで。
「じゃあ、モモンちゃん、いこ!」
お嬢も俺を連れて行く気満々だったらしく直々にご指名が来たので喜び勇んでお嬢の後を追う事にする。
ところでお嬢、そんなに急ぐと危ないですよ!
「それでね、おとうさんとおかあさんはいっつもああなの。
おとうさんがいえにかえってくるとおかあさんニコニコしてるし、おとうさんもデレデレしてるから。」
散歩を開始してから数分、お嬢の愚痴タイムが始まった。
自分は聞き役に徹しているが、こういうところは大人も子供も関係ないんだなぁと思いつつも、お嬢にまでああって言われているパパさんとママさんのラブラブっぷりを聞いていると姐さん達のあの目にも納得と言うものである。下世話な話ながらよくもお嬢はひとりっ子だなぁとかそう思ってしまう。話を聞いているいちゃラブっぷりを聞いていると後1人くらい子供がいてもおかしく無いと思うのだが……。まあそこは天からの授かりものだからと言うことで納得しておくとしよう。
「そういえば、りさちゃんとゆみこちゃんがモモンちゃんのことみてみたいっていってたよ。」
ほう、そうなのか。りさちゃんとゆみこちゃんか誰なのかは知らないけど恐らくは幼稚園で仲良い子とかそんな感じだろう。にしても正直いって色違いとはいえズバットを見てみたいなんて珍しいお友達である。ましてやズバットなんて色違いって確か緑色ではなかっただろうか。ぶっちゃけそんなにいいものではないだろうに……。
……あ、アーボ発見。あっちは木の上に居るしお嬢は気付いてないっぽいので警戒するに越したことはないかなぁ。
「モモンちゃんどうしたの?」
ああいや何でもないですよー、ってヤバい。アーボ警戒体勢すっ飛ばして飛び掛かろうとしてるじゃないか。
取り敢えずアーボとお嬢の間に入って盾になれる様にしつつ、飛び掛かろうとする直前を見計らっておどろかすをする。
運が良ければ怯んだ影響で木から落ちるだろうし、怯まなくても飛び掛かった直後だから勢いを落とせばお嬢には届かない様に出来る。
そう思って放ったおどろかすだったが運良く怯ませる事に成功して木から落とす事が出来た。
「びっくりした、アーボかぁ……。モモンちゃん、ちょうおんぱ!」
お嬢はやる気みたいだけれども……、正直こっちに有効打無いんだよなぁ……。どくどくのキバ威力半減だし毒喰らわないし。
何はともあれ、まずは命令通りちょうおんぱを打つ。アーボはさっきの怯みが抜けきって無かったのか混乱状態になってくれた。
そういえば混乱状態でどうして自傷するんだ……?いや、今はこんなこと考えてる場合じゃないな。
「モモンちゃん、どくどくのキバ!」
相手が混乱して目に入った自分の尻尾に噛み付いている隙にお嬢の命令通りどくどくのキバを打つ。威力半減だけどタイプ補正込みだとおどろかすよりは強いから……。って言うか良い確率引きすぎでは?それに思ったよりもお嬢の命令がしっかりしてた。はかいこうせんとかまではなくともエアスラッシュとか言われるかと思ってたけどきちんと手持ちの技把握してたんですねお嬢。
その後は若干時間が掛かったので省略するが、おどろかすで相手の起点を極力潰しながら、隙があればどくどくのキバで今出せるだけの火力を出すと言う比較的安定ムーブでアーボを倒す事ができた。
正直、お嬢の命令が割としっかりしてたので結構戦いやすかったです。相手の起点潰すためにおどろかすはなかなか出来ない命令だと思うよ。俺の5歳くらいの時だったらどくどくのキバでゴリ押そうと思ってたと思う。そう考えるとやはりあのママさんの血筋なのかなぁ……。ママさんの手持ちポケモンみんな戦闘上手だし。って言うかパパさんの手持ちもみんな戦闘上手だし。アカリさんだけなんかベクトル違う気がするけど。
さらに嬉しい事にレベルアップ、ついでにファストガードを覚えられる様になるらしいが……。
お嬢はおもむろにスマホ(子供向けフィルター付きらしい)を取り出して画面とにらめっこしながら悩んた末に、
「ファストガードはおぼえなくていいよ。」
との事。すごいな最近のスマホ、手持ちポケモンの情報が見られるのか。どうやら俺の技構成把握してたのもスマホのお蔭らしい。
そして技説明を見て今の俺には要らないと判断出来るお嬢よ。まあダブルバトルでも無ければまもるとかの劣化性能だし……。
その後は特にポケモンに狙われたり警戒される事も無く散歩は終了して……。
「おかあさん、ただいま!
アーボとバトルした!モモンちゃんちょっとつよくなった!」
「そうなの、良かったねみぃちゃん。モモンちゃんもお疲れ様。」
無事元の場所に戻って来たのでこれにてお嬢のお散歩はおしまい、
取り敢えずの個人的な収穫はレベルアップとファストガードを覚える所まで来たという事。思っていたよりはレベルが高かったからゴルバットに進化はそこまで遠い話では無いかもしれない。
そしてお嬢がポケモンバトルのセンスはあると言う事だろうか。育成はまだ未知数だけどそこは最悪姐さん達から教わった事を活かして俺も手伝えるからまだよし。
何はともあれゴルバットにもうすぐで進化出来そうなので俄然やる気が出てくると言うものである。このポケモン世界とお嬢達家族(姐さん達手持ちポケモン含む)を見てみたいからね。