クロバットさん(色違い)   作:しのは

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クロバットさんの日常と異変の兆し

クラスにポケモンを捕まえて連れていたのがお嬢しかいなかったというのもあるが、色違いのズバットでもクラスでは大変注目の的になっていたのだ。進化をしてクロバットになったらどうなるのか。

 

まぁ単純な話で今まで以上に注目の的になるのであった。

流石に放課後まではお嬢は俺を出す事を拒否していたし、俺も出る事を拒否していたが放課後となれば断る理由もなくなる訳で。

俺は絶賛少年少女にもみくちゃになっている。

あれだね、イベントで少年少女が着ぐるみに集まっているのとまんま同じである。これだけ集まっていると羽ばたく事が出来ない。

飛ぶのに必要なスペースが確保出来ないし、無理に飛ぼうとすれば他所の子を傷つける恐れがあるので……。そんな良心がある以上、1度地に降りればなかなか飛び立てないのである。

つまりは。

 

『助けて、お嬢!!』

 

というかお嬢はどこに居るの!?

右側……いない、左側……もいない。

正面に居ないのは知ってる。となると後ろ……?

申し訳無いながら180°旋回して後ろを見てみれば。

そこにはココアを飲みながら仲の良い友達とお話してるお嬢がいた。

 

……今、俺の心の中に2つの感情が出てきた。

注目の的から外れて友達とお話しているのならこの状況をどうにかして貰えないか、という感情と。

仲の良い友達と楽しそうにお話しているのだからそっとしておこう、という感情である。

 

少々考えた末に、

『ええい!ちびっ子共!

今日はとことん相手をしてやる!!』

お嬢はそっとしておく事にした。

 

考えてみれば今日1日クラスメイトのみんなに囲まれてあまり友達と話せていなかった様に思えるからだ。

友達も割と大人しい子なのでお嬢を中心とした人集りに割って入ってお嬢を独占する、なんてことは出来ない性分だろうし。

それにお嬢もクラスの中心にいる時よりも友達とゆっくりしながらお話している時の方が楽しそうにしているのでそんなに目立ちたがり屋の性分ではないのだろう。

そうなれば、今日話したかったこともあるだろうしそこに水を差すのもなぁ……と思ってしまうのだ。

 

まぁそうと決まればまずは俺が自由に動ける様にスペースを取らねば。

畳んでいた翼をゆっくりと広げる事で飛びますよ〜アピールをして少し場所を空けて貰う。そして後翼でバランスを取りつつ前翼で空を飛ぶ。

正直言うと普段はぶら下がった状態からなので落下中に風を掴んで飛べば良いが地面にいると羽ばたいて風を掴む必要があるので多少面倒である。

クロバットなのだから当然なのに飛んだ!とかスゲー!とか聞こえる辺り純真な子供達である。

それなりに手加減しつつ追いかけっこ(俺が逃げる側)をしたり、ちょっと本気を出してあまり運動が得意ではない子の隣に移動して驚かせたりしながら集まった子供達と遊んで居ればそろそろみんな帰る時間。

みんなとお別れをして、お嬢と帰路に着く。

 

『ただいま帰りましたー。』

 

「おう、おかえり。ミカは学校でも元気にやってるか?」

お嬢のお祖父さんの質問にも身振りを交えつつ返答し。

今日も平穏な日々と思っていたら。

 

“ガラル地方にてブラックナイトと呼ばれる大災害が発生”

“事態収束の兆しは未だ見られず”

 

ポケモンの歴史において大きな事件が発生した。




安心して下さい。
この作品はのんびり作品です
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