クロバットさん(色違い)   作:しのは

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悩み事のあるズバットさん

なんだかんだとズバット生活にも慣れていたこの頃だが、少し悩み事と言うか困っていることがある。

1つはなんか他のズバットに比べて狙われる事が多くないか?

と言うことである。

 

何時ものズバット仲間でイシツブテに吸い取りに行って反撃を食らう時、大体3回に1回は俺を狙って来るのだ。

一応5匹で吸い取りに行ってるので他の奴らの倍くらいは狙われてる事になるし、時折見掛けるイワークに襲われる事もあるが大体最後まで追っかけられるのは俺なのである。

そのせいで逃げ足と回避性能だけは他のズバットよりも勝っていると思うけど、そもそもの話としてその2つが上手くなるほど追っかけ回されていると言う話なのである。

 

最近ではすぐに追っかけ回されるので夜中はイシツブテを吸い取る時以外はイワヤマトンネルから出て木の実食べてたりニドランだったりを驚かしている事の方が多いくらいなのだ。

 

正直言って原因なんて見当がつかないし、原因が分かってもどうにもならなさそうなのでまぁこの件は一旦頭の片隅に置いておくくらいにしておこうかなと思う。

 

問題はもうひとつの方。

それはこのズバットの体、日光に滅法弱いということ。

これは前の話題と関わって来るのだが、夜中に木の実を食べに行くのはいいのだが、時間を忘れていると登ってきた太陽によって身体が軽く火傷を起こすのである。

まだ朝日くらいならギリギリ何とかなるのだが、それなりに昇ってきたらアウトなので案外気が抜けない。

ましてやこの体はズバットなので目は退化して辛うじて分かるのは光の明暗程度、気を抜いてなくても気づいたらお天道様の下なんて事もあるくらいだ。

本来ならば恐らく洞窟内で大半を過ごすので大した問題はないのだけれど、アウトドア派(?)になってしまった弊害である。

 

 

と、まぁここまで長々と語っていて何が言いたいのかと言うと……、

 

 

帰 れ な く な っ た

 

いや、これはヤバい、マジでヤバい。

事の経緯としては単純で、今日も今日とて木の実を食べに外出していた訳なのだけど新規開拓も兼ねて少し遠出したら日が昇って来たので急いで近くの家の軒下に避難をした訳である。

そしてそのまま日光に怯えながら帰宅難民をしている訳である。

幸いな事に空き家か留守中っぽいのでまだマシではあるのだけど、家の軒下に80cmくらいあるコウモリがいたら普通ビビると思う。俺だってそんなの見かけたらビビる。

いや、最小のポケモンのバチュルで10cmあるんだしポケモン世界ならそのくらい普通なのか……?そのあたりのポケモン世界の常識がないからよく分かんないんだよなぁ。

でも流石に住み着かれると困るから追い払おうとはすると思う。そうなると割と真面目に身体を太陽に灼かれながらイワヤマトンネルに帰らなければならなくなってしまう。もちろん、道中襲いかかって来るポケモンも居るだろうし、ポケモントレーナーだって活動してる時間帯だと思う。

そんな状況で正直帰れる気はしない、良くてヘロヘロになりながらイワヤマトンネルに帰ってイシツブテ辺りにボコボコにされるのが関の山である。

そうとくれば今出来る事は人様に追い払われない事を祈りつつこの軒下で時間を潰すことである。

 

それにしても改めて考えると魔境過ぎない、ポケモン世界……?

森に入れば30cm位の芋虫とかがいたり、洞窟では80cm位のコウモリが辺り飛び回ってたりとか冷静に考えるとすごく恐いと思うんだ……。

なんか今まで人間サイドに関わって無かったから気にして無かったけどよくこんな世界でそれなりに繁栄出来たな人類。種族差こそあれど全体的に見ればポケモンが共栄できる良き隣人程度にギリギリ収まってるから何とかなってるだけで一歩間違えたら人類絶滅してたと思うんだ。

 

「あ、ズバットだ!!」

 

「本当だ、こんな所にいるなんて珍しいね」

 

……え?

ちょっと考えつつ現実逃避してたらなんか親子らしき2人に見つかったんですが。




ついに人間と出会ったズバットさん!
そして2話末にやっと会話文が出た本作!
一体どうなってしまうのか……?!


多分どうにもならない。
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