探し物があるなら一緒に探しましょう。
もし見つからなかったら一緒に踊りましょう
一一一一一一一一一一
無縁塚で、小鈴の依頼である外の本探しをする。茂みの奥でものを探す声と尻尾が見えた。
一一一一一一一一一一
「何だ、ナズーリンか……」
「私がいちゃ悪いのか?」
「いや、無縁塚に見知らない妖怪がいるという噂を聞いたからな。少し警戒していただけだ。」
「そうだったか……。で、その妖怪の特徴は?」
「特徴と言われても……無縁塚で探し物をしているという話しか聞いていないんだよ。」
「無縁塚……探し物……」
(あれ……私じゃないか!?)
「ん?何か心当たりがあるのか?」
「いっいや、そっそういう訳じゃないさ。」
(どうにかして話題を変えよう。)
「何か引っ掛かるんだがな……」
「とっところで、万屋は何をしにここまで来たんだ?」
「ん、俺か?俺は依頼で外の本探しに来たんだ。」
「万屋も探し物か。」
「お前もか?」
「まぁ、探し物というより宝探しだけどね。」
「まだ返せてないのか……」
「仕方ないじゃないか。あんな法外な値段……。あの古道具屋……一生恨んでも恨みきれない……。」
「大変なんだな……。」
「そうでもないさ。ご主人のサポートが私の仕事、例えどんなにダメなご主人であっても私のご主人だからな。」
「責任のある仕事だな……。」
「そうだ。あの人は腐っても毘沙門天の代理だからな。自身のことを最優先にしてもらわないと困る。」
「粗相もできないな。」
「一番粗相しているのがあの人だと思うんだが……」
「……そうかもな。」
「ところで、万屋は探し物が見つからないときどうしてる?」
「とりあえず心当たりを探すかな。」
「それはもうした。その後は?」
「本当にないのか確認するな鞄の中とか机の中とか物置の奥とか盲点だぞ。」
「とっくにしたよ。それでも見つからないとき、万屋は何をするんだ?」
「俺は部屋に籠って煙草を吸うな。」
「何でさ。見つからないんだろ?」
「見つからないからって肩肘張ってもどうしようもないだろ?息抜きが必要なんだよ。」
「息抜きして、どうするんだ?」
「いつか見つかるだろ。」
「すぐに必要なものなら?」
「きっとすぐに見つかるさ。」
「適当なんだな。」
「言っただろ?人生は息抜きと適当と少々の真面目さでできてるんだよ。」
「そして人は引きこもりになるんだな。」
「酷いな。」
「冗談さ。……あ、それと……」
「ん?」
「聖が万屋と話がしたいって行ってたぞ。暇があったら明日にでも顔を出してやってくれ。」
「もし、明日が暇ならな。」
「じゃあ、明日頼むぞ。どうせ暇なんだろ?」
「あぁ、わかったよ。」