運命を見る少女は敗北を知りながら自らの勝利を信じて戦った。ある男は敗北を知りながらいつかの勝利を信じてその勝負を捨てた。
勇敢と無謀とは表裏一体である。彼女はそれとも戦い、無謀という結果を得た。男はそれすらも捨ててしまった。
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夕食がすみ、帰ろうとする。しかしレミリアに呼び止められ、今は彼女の部屋にいる。
煙草が恋しい。
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「とりあえず座っていいか?」
「ええ。」
「で、話って何だ?」
「貴方のこれからのことよ。」
「今まで通りとはいかないのか?」
「そうね。最近、貴方の運命が見えたわ。……死ぬわよ。」
「そうか。」
「驚かないのね。」
「驚かないさ。それが俺に与えられた運命というなら静かに受け入れる。第一妖怪だらけの幻想郷にすみ、力をと持たない俺が長生きできるとは思わない。」
「人間の癖に生意気なことを言うのね。少しは抗おうとか思わないの?」
「思わない。まず長生きしたくてここにいる訳でははない。一度捨ててしまおうと思った命をたまたま拾ってしまっただけだ。楽しく生きれれば長かろうが短かろうが関係ない。」
「あまり生意気なことを言うなよ小童が。」
「そういうつもりはない。俺には抗うための力がないと判断しただけだ。」
「それが生意気だというんだ。人間なら醜く生き抜いてみろ。運命を打ち砕くくらい言ってみろ。お前の好きなマンガとやらの登場人物たちもそういうんだろう?」
「だから俺には力がないんだ。妖怪と戦う術も、自然に抗う術も持ち合わせていない。そんな俺がどう生き残るというのだ?」
「抗え。私が昔したように。醜く天に向かって生きたいと言ってみせろ。やがて失う命と知りながらも、無謀と言われようとも必死に戦ってみせろ。」
「だから俺には力がないんだ。お前には力があったから、そうだろ?」
「力がない?それなら同じく何も才能持たない人間を見てみろ。あいつは吸血に立ち向かい、鬼と戦い、神にまで抗ってみせた。何度もピチュりながら最後にはそれらに勝ってきた。」
「無理なんだよ。俺には……。」
「もういいわ。好きにしなさい。そして醜く死になさい。弱者として、自らの運命に抗うことさえしなかった弱虫として、それ相応の醜さを見せつけながら死ぬといいわ。」
「……。」
「……。もし……、貴方が貴方が弱虫として私に未来永劫笑われるのが嫌なら、またここに来なさい。」
「……。そうだな……、お前に笑われるのだけはごめんだからな。……また来る。」
「減らず口ね。」
「……わかってるよ。」
続かないです。