死ぬ程死にたくないです。
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聖があまりに帰ってこず、日も落ちてきたので今日は帰ることにしました。
星の妖精に会うこともなく帰りつきました。
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「お帰りなさい。今日は遅かったんですね。先にご飯にしますか?」
「とりあえず……説明を頼む。」
「お寺にお呼びしたのは良いんですけど、お客様を偉そうに呼び出すのは不親切かと思ったので私が伺うことになったんです。」
「その事を誰かに伝えたか?」
「いいえ。というより里の方で檀家を訪問していた際に思い付いたので誰にも伝えることができなかったのです。」
「それなら仕方ないな。」
「はい。」
「で、今回の用事とやらは何なんだ?」
「用事という程のものでもないですよ。世間話でもしようかと考えていただけです。」
「そうか。何か聞きたいことがあったのか?」
「そうですね……。単刀直入に申しますと、妖怪と仲良くなる手段を教えていただきたいのです。」
「それはお前の専門だろう?」
「そうです。しかし、私たちお寺に住むものたちは全て妖怪、もしくは人としての道を踏み外した者です。今お寺を信仰してくださる方々も星の能力を崇拝する者が多く、私たちの考えに心から賛同し信仰してくださる方々は少ないと感じています。なので……」
「力もないのに妖怪と巧くやっている俺に話を聞きに来たと?」
「その通りです!どうかご教授お願いできませんか?」
「俺は金をもらえるなら誰でも商売するだけだ。妖怪と人間の共存共栄なんて高尚な考えはないんだよ。」
「では何故妖怪を怖がらないのですか?」
「妖怪に詳しい友人と妖怪より怖い巫女と……それに妖怪と知り合いだからな、それほど怖いと感じたことは少なかったな。」
「八雲紫嬢のことですか?」
「半分正解だな。」
「半分……ですか?」
「詳しくはお前のところの船妖怪にでも聞いてくれ。」
「そうします……」
「で、他に何か聞きたいことはあるか?」
「それでは……貴方の昔の話を聞かせてください。」
「聞いてもいいことなんでねぇぞ。」
「構いません。貴方の半生に私の目標を達するためのヒントがあるかもしれないので。」
「……わかった。」
「ありがとうございます。」
「ただ、その前に晩飯食ってもいいか?」
「そうですね。すぐお持ちしますのでくつろいでいてください。」
「精進料理なんだろ?」
「もちろんです。仏の道を進むものとして当たり前のことです。」
「俺の家は神道なんだけどな……」